【 2012年1月31日 】 | |
「パソコン自作力検定」を受験してみた 硬派な設問が多数、コードネームや規格の知識は必須 Text by 久保 勇 |
会場の秋葉原ダイビルPC自作に関連する理解度を確認できる検定試験「第1回パソコン自作力検定」が1月29日(日)に実施されたので、受験してきました。
主催はパソコン自作力検定実行委員会で、運営はイーアリーナ。会場は秋葉原ダイビル 2階の秋葉原コンベンションホール。
●受験者は160名前後、意外に若い人が多い?
会場に入って感じたのが、意外にも若い人が多いこと。筆者がざっと見た感じでは20代〜30代前半と思われる人が多く、普段の自作PC系イベントよりも年齢層は若干若め。1990年代初期から自作PCに慣れ親しんでいるベテランユーザーメインになると思っていただけに意外。
会場の様子
座席表当日の試験参加者は160名前後。受験番号は250番台まで記載がありましたが、受験番号は、受験希望者全員に割り振られたそうで、正式に受験手続を済ませたのは180名前後。会場の空気感は、なんとなくセンター試験に近いような気がしました。
ちなみに、パーツショップスタッフやメーカーからの参加者は非常に少なく、会場で唯一遭遇したのはPC DIY SHOP FreeTの店員M氏のみ。
●正確な知識を要求される設問、意外と知られていない用語を問われる例も
さて、肝心の試験内容ですが、検定案内には、どんなかたちであれ試験問題を公開することを禁止する旨、記載されています。
問題用紙
応援に駆け付けた公式サポーターの吉田由莉さん
電子機器をしまうための封筒
店員M氏、結果にはかなり手応えがあった模様メディア関係者にも同様の連絡がありましたが、今回は「筆者の記憶に残っている範囲に限定」という条件で特別に掲載許可を得られました。記憶頼みのアバウトなものですが、筆者の印象に残った設問を紹介します。
ちなみに、会場内や問題用紙の表紙なども撮影許可を得ていますが、問題内容の撮影や、問題用紙を参考にしつつメモを取ることなどはメディア関係者も禁止されています。
……ということで、設問傾向ですが、正確な知識を要求される例が多く、本格的な問題が多数。
パソコン自作力検定公式サイトの練習問題を見る限り、「用語はだいたい知っている」というレベルの知識で問題ないだろうと思っていましたが、練習問題はサービス的な側面の強い問題だったようです。試験は4択のマークシート方式でしたが、かなり苦戦しました。
例えば、「Atomが発売されたのは何年か」という設問に、2005年、2006年、2007年、2008年といったような1年刻みの選択肢が用意されているケースや、「ムーアの法則は何ヶ月周期か」といった問に対して、12〜18ヶ月、18〜24ヵ月といった半年刻みの回答が用意されているケースなど、数字がからむ部分は正確な知識が必要。BTX規格の廃止された西暦や、ATX規格のサイズは何mmなのかを答える問題など、数字を問われる部分は高難度に感じました。
また、RAID関連の設問は比較的マニアック。120GB HDD×5台でRAID 5を組んだ際に認識される総容量や、RAID 6でディスク障害が起きた際に、同時に何台まで障害が起きても耐えられるのかなど、普段RAIDを使わない人には難しい設問も。
他に難しいと感じた問題としては、「LGAの“L”は何の略称か」、「AGPの“A”は何の略称か」といったような問題。用語関連はひっかけ問題になっていたりするので、このあたりも正確な知識が要求されます。コードネーム関連では、Windows 95のコードネームを問う設問もありました。CPUやGPUのコードネームを予習していた人は多かったと思いますが、古いOSのコードネームが出題されるのは意外だったのでは?
ちなみに、毛色の違う?設問は「窓辺ななみのキャラクターデザイナーは誰か」といったものがあった程度で、他の問題は正統派な設問がほとんど。思いのほか硬い問題が多く、筆者の手応えとしては、確実に正解しているのは6割程度。想像以上に大苦戦。
なお、設問数は100問で、制限時間は1時間。けっこう早いペースでこなしていかないと時間が足りなくなります。試験中はカンニング防止のため電子機器類の使用は禁止されており、試験中は電源を切って備え付けの封筒にしまう必要有り。問題用紙は試験終了後回収され、記念に持ち帰ることなどはできませんでした。
●次回開催は半年後?試験結果は約1カ月後にわかるそうで、受験者には個別にメールが送られるそうです。結果は「専用サイトにアクセスして確認するかたちになる予定l(イーアリーナ)。ちなみに、得点ごとに等級がつけられ、最上位のA級は100〜96点をとる必要あり。成績上位者15名にはプレゼントが送られるそうです。
次回の開催に関して聞いてみたところ、「年に1〜2回ほど行えるようにしていきたい」、「半年後くらいにまたできればと考えている」そうです。関西方面で実施して欲しいとのリクエストもあるそうで、大阪などでの開催も検討しているとのこと。
第2回が実施の方向で検討されているので、今回受験できなかった方は、次回実施された際に参加されてはいかがでしょうか?個人的には高得点獲得を狙って再チャレンジするつもりです。
□パソコン自作力検定
http://www.pajiken.com/
□吉田由莉さんのホームページ
http://www3.to/yuririn/□関連記事
【2011年10月21日】「パソコン自作力検定」が来年開催、告知開始、パーツの機能や特徴を出題
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20111022/etc_asahi.html[撮影協力:イーアリーナ株式会社]