【 1999年8月13日号 】

17日の公式発売日を待たずにAthlonがアキバでデビュー
全て海外ルートの輸入品、マザーボードの販売もスタート

Athlon販売中Athlon入荷!
【Athlon販売中】【Athlon入荷!】
Athlon大漁?対応マザー入荷
【Athlon大漁?】【対応マザー入荷】
500/550MHz表500/550MHz裏
【500/550MHz表】【500/550MHz裏】
500MHz側面の文字500MHzの内部
【500MHz側面の文字】【500MHzの内部】
600MHz表600MHz側面の文字
【600MHz表】【600MHz側面の文字】

 正式な発売日(17日)を待たずしてAMDの最新CPU「Athlon」がアキバの一部ショップに出回り始めた。販売中のモデルは500MHz/550MHz/600MHzの3モデルで、すべて海外ルートからの輸入バルク品。対応マザーボードの販売も始まり、Athlonも含めて単体での入手がすでに可能になっている。

 Athlonへの高い期待度の表れか、各ショップでは「Athlon入荷!」などと派手な張り紙を貼るなどして最新CPUの入荷を大きくアピール中。中には、販売こそしていないものの、店内に多数のAthlonを陳列して人目を惹くところも。

最速x86 CPUの冠をIntelから奪取

 Athlonは正式発表前までは「K7」と呼ばれていたAMDの新設計CPU。プロセッサ単体でのx86互換アーキテクチャを継承しつつも、これまでのIntel後追い路線から脱却し、CPUのインターフェイスに独自のSlot Aを採用するなど独自路線を選択している。Slot Aは、Slot 1とコネクタレベルの機械的互換はあるものの、電気信号レベルではDEC Alpha(現:Compaq Alpha)で培われたEV6プロトコルを使用しており、インターフェイスの点ではIntel製CPUとの互換性はない。当然ながらチップセットも新たに開発されている。

 独自路線によって従来の資産が利用できず、専用マザーボードが必要になるなどのデメリットはあるものの、Pentium IIIを上回るというAthlonの高いパフォーマンスには大きな期待が寄せられている。Athlonの内部設計は、AMDが言うところの「第7世代」にあたり、業界初の9命令同時発行可能なスーパースケーラ・マイクロアーキテクチャ(Pentium IIIは5命令)、整数演算で10段、浮動小数点では15段という深いパイプライン構造、高効率の内部命令変換処理、128KBの大容量1次キャッシュ、SIMDとして従来の3DNow!に新命令を追加したエンハンスト3DNow!の採用、高速な200MHz FSBへの対応(400MHz超への拡張可能)などとっいた特長を持っている。

 正式発表されたAthlonの製品ラインナップには、x86 CPUとしては最速クロックの650MHzモデルまで含まれ、AMDはIntelからx86 CPU最速の冠を奪取することに成功。Athlonが高クロック化に適している内部構造になっていることもあわせ、Athlonの将来には大いに期待と注目が集まっている。

入荷は11日夜から続々と

 アキバに入荷してきたAthlonは、早いところで500MHzと550MHzが11日(水)の夜に入荷し、600MHzは12日(木)の午後に入ってきたという。最上位モデルの650MHzについては今のところまったく流通ルートには情報がなく、入荷はまだしばらく先のことになりそうだ。全て輸入ルートの製品で、Athlonのカートリッジ表面には流通経路のどこかで張られたものと思われる、丸型の製品管理シールが貼られている。

 価格は500MHzが42,500円〜44,800円、550MHzが62,500円〜69,800円、600MHzが89,800円〜96,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。また、17日(火)から発売される正規ルート品の予価を表示しているショップもある。ただし、正規ルート品に関しては単体販売はされず、いずれもマザーボードや対応電源、CPUクーラーなどがセットの条件で販売される予定になっている。ほかにも、同日から一部ショップではAthlon搭載のオリジナルPCを発売する予定で、TWO-TOP本店では0時からの深夜販売も予定されている。

 現時点で入手可能なマザーボードはMicrostarのMS-6167のみで、こちらの実売価格は22,800円〜27,100円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。ショップによっては、週明けにもBIOSTARなど別のメーカーの製品が入荷する予定というところもある。

 なお、AMDからはAthlonのシステムを運用するための推奨マザーボードや電源、ヒートシンクのリストがWebで公開されているので、単体で入手しようという人は、これらをまずじっくりチェックする必要がありそう。Athlonは、消費電力と発生する熱の関係で、適切なパーツの組み合わせでないと不安定になったり、起動しない場合があるそうだ。Athlonの正規ルート品が単体販売されず、対応電源などとセット販売となるのはそうした背景があるからという。

輸入品Athlonにはロゴの謎あり

 Athlonの形状はPentium IIのSECCカートリッジにソックリで、全体が黒いプラスチックカバーに包まれ、表面中央には大きなAMDロゴシールが貼られているほか、表面右下には浮き彫りによる「AMD」の文字もある。

 注目したいのは、Athlonに貼られたAMDロゴシール。現在出まわっている500MHzと550MHzのAthlonには、なぜか輸入品であるにもかかわらず、日本を含むアジア向け限定デザインのロゴが貼りつけられている。アジア以外では、白い正方形のシート上部に小さく「AMD」の文字とロゴが入り、下部に大きく黒地で白抜きの「Athlon PROCESSOR」の文字が入ることになっているが、アジア向けは白い正方形のシート上部に大きくAMDのロゴマーク、下部に小さく「AMD Athlon PROCESSOR」の文字が入っている。これから察すると、この輸入品のAthlonは、もともとアジア向けに出荷される予定のOEM向け品が流れたものである可能性が考えられる。

 そして、一番謎なのが600MHzのロゴシール。600MHzのロゴシールだけが、正式公開されているロゴとは明らかに違うデザインを採用しているほか、カートリッジ側面にマーキングされている文字も500MHz/550MHz品とは異なっている。600MHzのロゴは、白い正方形のシート上に大きなAMDロゴマークが印刷され、その下に小さく黒字で「7th GENERATION PROCESSOR」の文字が入っている。また、カートリッジ側面も、500MHz/550MHzには「AMD ATHLON TM PROCESSOR」と書かれているものが、600MHzだけは「AMD 7th GENERATION PROCESSOR」と記され、どこにも「Athlon」の文字が入っていない。カートリッジの側面には、製造週らしき数字があり、これを見る限り、500MHz/550MHzが'99年30週以上のものであるのに対し、600MHz品のみ'99年28週と古くなっている。また、あるショップが所有している30週以前製造のAthlon 500MHz/550MHzのサンプル品をチェックしてみると、やはり現在販売されている600MHzのものと同じロゴが使われている。どうやら製造週が30週前後のAthlonからロゴが変化している可能性がありそうだ。内部の仕様までこれによって違っているのかどうかは不明。

輸入品で最速のAthlonユーザーか?正規品を待つか?

 17日以降には、確実にかなりの量の正規ルート品が出回るはずだが、多少のリスクを負ってでも誰より早いAthlonユーザーになりたいという人は、今がなによりのチャンス。マザーボードと合わせ、今なら最低でも約7万円の予算があれば入手が可能。

 世界のパワーユーザーが羨む最速Athlonユーザーになるのも、このアキバなら金次第というわけだ。

 Try Athlon?

□AMD Athlon Processor(日本AMD)
http://www.amd.com/japan/products/cpg/athlon/index.html
□AMD Athlonプロセッサ 推奨システム構成
http://www.amd.com/japan/products/cpg/athlon/config.html

[撮影協力:OVERTOPコムサテライト2号店TWO-TOP秋葉原1号店ツクモパソコン本店IIソフトクリエイトFM館]


[次の記事]: Athlon対応マザーボードの第1弾はMicrostar MS-6167

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