ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち

ボクたちの堀井雄二さん作品といえば、コレ!「ポートピア連続殺人事件」

ポートピア連続殺人事件のパッケージ。表面は事件現場をイメージしたイラストが描かれています。
パッケージの裏面には作者と画面写真が載っていて、若かりし頃の堀井さんが見られます。

 想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。

 今回紹介するのは1983年にエニックスから発売された「ポートピア連続殺人事件」。「ドラゴンクエスト」シリーズでお馴染みの堀井雄二さんの作品です。

「ポートピア連続殺人事件」は、第1回・第2回ソフトウェアコンテストの間に「アルフォス」「ニュートロン」と同時期に発売されました。自身がプレイしたことのあるタイトルを見つけた人もいるのでは?

 今や「ドラゴンクエスト」シリーズのキーマンとして欠かせない堀井雄二さんですが、同氏が手がけた2本目の作品が「ポートピア連続殺人事件」です。

 通常のアドベンチャーゲームでは、前後左右または東西南北へと移動しますが、本作は「××に行け」と、具体的に指示するところが特徴と言えるでしょう。これは当時、堀井さんがマップの考え方が分からなかったことと、地名を知っていれば行きたい場所へ行けるのが当たり前、と思っていたことによります。

ゲーム開始前には、目撃者や関係者たちの証言を聞くことができます。有力な情報が入手出来ますが、テープ版はこの後もロードが入るので、メモを取らないと忘れてしまうかもしれません……。

 他にも、この時期のアドベンチャーゲームは「LOOK PICTURE」「TAKE KEY」といったように英単語を動詞+名詞で入力するのが一般的でしたが、「ポートピア連続殺人事件」では「フミエ ヨベ」「ゲンバ イケ」と、部下のヤスに命令する形を取ったのもユニークでした。

 プログラムとグラフィックは堀井さんの手によるもので、容疑者の顔も自作のピクチャエディタを使用して作られたそうです。本作の犯人は有名ですが、実際にプレイするとそこまでたどり着くのは至難の業なので、機会があればぜひ一度プレイしてみてください。

神戸の街を舞台に、事件を解決に導くことができるでしょうか? 犯人だけを先に知っていても、簡単にはクリアできません。もちろん、地下にダンジョンはありません(笑)。ここで使用している写真は、筆者が所有しているPC-8001mkII版なので、ドットが多少荒いほか色数も少な目です。