パワレポ連動企画
進む低価格化・大容量化で今が買い時!?Gen 4/Gen 3 SSDの現状
DOS/V POWER REPORT 2023年夏号の記事を丸ごと掲載!
2023年11月29日 11:01
Gen 4は“高性能”と“お手頃”に二分、Gen 3は価格勝負?
Gen 5のSSDは発売されたものの、現在の主力はGen 4のSSDだ。Gen 4 SSDは、シーケンシャルリードが7,000MB/sを超えるハイエンドクラスと、3,000 ~ 5,000MB/sのエントリークラスに分けられる。動画編集など大容量ファイルを扱うクリエイターにとってストレージの速度は作業効率に直結するためハイエンドモデルが有効だが、一般的な用途であればエントリークラスで速度的にも使用感としても十分なのは事実で、現在人気の中心となっている。PS5はGen 4にさえ対応していれば増設に利用できる、という点でも低価格エントリークラスは強い。
Gen 3のSSDは性能面のインパクトは弱くなっているが、Crucial P3など大容量モデルが強烈に安くなっている製品もあり、“速度よりも容量を求める”というユーザーに売れている。実際、大容量化が進むゲームを何本もインストールしたい人は2TBでも不足を感じがちで、安い4TBが欲しいと思っている人は多いのではないだろうか。
現在は世界的なNANDの過剰供給から価格下落が続いているが、いつ需要と供給のバランスが取れて価格が上昇するか分からない。安いと思ったら買っておくのが吉だ。
2.5インチSerial ATA SSDの役割は?
Serial ATA接続のSSDは性能的には完全に頭打ちだが、4TB以上で価格が安めの製品が複数あり、大容量を求めるユーザーには人気がある。ヒートシンク不要で手軽に扱えるのも強みだ。
メーカー名 | 製品名 | 実売価格 |
---|---|---|
Samsung | SSD 870 EVO(4TB) | 28,000円前後 |
Samsung | SSD 870 QVO(4/8TB) | 36,000円前後(4TB)、60,000円前後(8TB) |
Micron | Crucial MX500(4TB) | 34,000円前後 |
Western Digital | WD Blue 3D NAND SATA(4TB) | 43,000円前後 |
Western Digital | WD Red SA500 NAS SATA(4TB) | 61,000円前後 |
旭東エレクトロニクス | SUNEAST SE900(4TB) | 30,000円前後 |
ECサイトに並ぶ“超激安”M.2 SSDを買ってみた
大手ECサイトでこの数カ月大きな話題を集めている中国発の激安S S D。最大速度7,000MB/s以上の速度をうたうGen 4接続のNVMe SSDでありながら、2TBモデルがわずか1万3,000円ほどで購入できるなど、その価格の安さは驚きだ。そこで2製品を実際に購入してチェックした。
搭載コントローラはいずれもMaxio製のMAP1602Aで、中国YMTC製の3D NANDを組み合わせたもの。それに加えて、基板が同じものにしか見えなかった。
実際の性能だが、両者ともに公称値どおりの7,000MB/s以上の速度を得られたほか、PCMark 10や3DMarkなどでも、Gen 4 SSDのトップクラスではないものの十分に高いスコアをマーク。ただし、ランダムライトの長時間実行など、一般的ではないちょっと意地悪なテストを行なうと、性能が大きく低下する一面もあった。安価なわりに性能が高い部分は評価できるが、完成度の高さで大手メーカーに劣る部分も残っているこれら製品は、多少の不安定さも楽しめる玄人向け、というのが筆者の個人的な印象だ。
CPU | Intel Core i5-11600K(6コア12スレッド) |
マザーボード | ASUSTeK ROG STRIX Z590-F GAMING WIF(I Intel Z590) |
メモリ | KLEVV BOLT KD4AGU880-32A160U(PC4-25600 DDR4 SDRAM 16GB×2) |
システムSSD | Solid State Storage Technology Plextor M9Pe(G) PX-512M9PeG[M.2(PCI Express 3.0 x4)、512GB] |
OS | Windows 11 Pro |
[TEXT:芹澤正芳、北川達也]
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