パワレポ連動企画
“ポスト虎徹”CPUクーラー対決 その1
~CRYORIG M9i / ENERMAX ETS-T40F-TB編~
【PCパーツ無差別級対決(4)】
(2016/5/2 17:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年6月号」の総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」を掲載する。
第4回目からはベストセラーのCPUクーラ-、虎徹にかわるモデルを求めて4製品を比較していく。まずはCRYORIGとEnermax、2社のCPUクーラーを検証する。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年6月号は全国書店、ネット通販にて4月28日(木)に発売。総力特集のほか、ARMプロセッサを搭載した電子基板をノートPCへ!「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」、PCに足りない機能をガチャンと追加「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」」、使いやすさは健康にも影響する「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録小冊子は新旧のインターフェース規格を解説した「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」。懐かしいものから現在主流の規格、マザーボードには搭載されているのにデバイスが登場しないものまで一挙掲載だ。
-PCパーツ無差別級対決-
“ポスト虎徹”CPUクーラー対決 Part1~CPU&CPUクーラー編 その4~
第1部
CPU&CPUクーラー編
CPUのライバル関係は複雑だが、今回はミドルレンジの代表とIntelの二つのプラットフォームに注目した。また人気の虎徹に対抗できそうなクーラーもチェック。
Part3 “ポスト虎徹”CPUクーラー対決
この対決の見どころ ベストセラー・虎徹を脅かすモデルはあるか?
■新世代コンパクト CRYORIG M9i
■静音性重視 Enermax ETS-T40F-TB
■冷却重視の対抗馬 Thermaltake NiC L32
■上位クラスとも比べてみたい サイズ 阿修羅
4,000円前後と低価格でよく冷え、不動の人気を誇るのがサイズの虎徹だ。12cm角ファンに薄型ヒートシンクを組み合わせたモデルで、高さ16cmの虎徹が入るかどうかがPCケースの一つのバロメーターになっているほど。その牙城を崩せる製品はあるだろうか。
“ポスト虎徹”CPUクーラー対決 その1
新世代の到来を予感させるコンパクト高性能モデル
■CRYORIG
M9i
実売価格:4,500円前後
Specification
●対応ソケット:LGA1150/1151/1155/1156●ファン:9cm角×1(600~2,200rpm、PWM対応)●サイズ(W×D×H):102×87×124.6mm●重量:425g
コンパクトながら高い冷却性能と静音性を実現
高さ12.46cm、幅8.7cmのコンパクトサイズのサイドフローモデルながら、ポスト虎徹として挙げたのには当然理由がある。まずはテスト結果を見てほしい。このサイズで虎徹に匹敵する高い冷却性能を見せている。動作音も多少高周波ノイズが気になったものの、虎徹並みに静かであった。
構造面では、同社のハイエンドCPUクーラーと同じく「Jet Fin Acceleration System」を採用することで放熱効果を高めているのが特徴。コストパフォーマンスも良好である。虎徹クラスの性能を虎徹が入らないコンパクトなケースでも使えるのだ。(滝 伸次)
【編集部の判定】
9cm角ファンという仕様から動作音は大きめかと思ったが、4.5GHzのOC時でも虎徹並みと非常に優秀。高さも12.5cm程度なので使えるPCケースも多い。
低コスト化のためIntel向けとAMD向けを別製品にしたのも評価したい。
“ポスト虎徹”CPUクーラー対決 その2
冷却重視、静音性重視 両方の使い方ができる
■Enermax Technology
ETS-T40F-TB
実売価格:4,500円前後
Specification
●対応ソケット:LGA775/1150/1151/1155/1156/1366/2011/2011-V3、Socket AM2/AM3/AM3+/FM1/FM2/FM2+ ●ファン:12cm角×1(800~1,800rpm、PWM対応)●サイズ(W×D×H):126×67.9×161.7mm●重量:460g
付属の電圧変更ケーブルで静音化すると魅力が倍増
虎徹と同じ12cm角ファンを搭載したサイドフローモデル。下のテスト結果のとおり、冷却性能は虎徹よりも高いが、付属ファンの回転数が800~1,800rpmと比較的高いこともあり、動作音はアイドル時でも大きく、高負荷時には騒音と言えるレベルまで大きくなる。
ただし、この動作音は、付属の電圧変更ケーブルを接続することで、高負荷時でもほぼ無音と言ってよいレベルまで落とすことができる。その際に気になるのはCPU温度だが、OCCT実行時(定格動作)でも82℃までしか上がっておらず十分実用範囲だ。
このCPUクーラーは、ファンコンなどでも回転数低めのセッティングで使うことで魅力を発揮してくれそうだ。(滝 伸次)
【編集部の判定】
CPUファンの回転数はASUSTeKのFan Xpertなどのファンコン機能でも調整できるが、そうした機能を搭載しない環境でも付属ケーブルで静音寄りに性格を変更できるのは親切だ。
わずかだが全高が16cmを超えるのが惜しい。
【検証環境】
CPU:Intel Core i7-6700K(4GHz)
マザーボード:ASUSTeK Z170-PRO(Intel Z170)
メモリ:Micron Crucial CT4K4G4DFS8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×4 ※2枚のみ使用)
グラフィックス機能:Intel Core i7-6700K内蔵(Intel HD Graphics 530)
SSD:Micron Crucial m4 CT128M4SSD2(Serial ATA 3.0、MLC、128GB)
OS:Windows 10 Pro 64bit版
室温:22.3℃
暗騒音:27.9dB
動作音測定距離:ファンの中心より10cm
アイドル時:OS起動10分後の値
高負荷時:OCCT 4.4.1 CPU LINPACK テストを15分間動作させたときの最大値
OC高負荷時:Core i7-6700K(4GHz)を4.5GHz(100MHz×45)にOCした状態でOCCT 4.4.1 CPU LINPACKテストを15分間動作させたときの最大値
CPU温度:HWMonitor 1.28のCPU Temperatures のPackageの値
【問い合わせ先】
CRYORIG:03-5298-3880(ディラック)/http://www.cryorig.com/
Enermax Technology:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)/http://www.enermaxjapan.com/
[Text by 滝 伸次、編集部 遠山健太郎]
【DOS/V POWER REPORT 2016年6月号は4月28日(木)発売】
★総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」
★特別企画「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」
★連載「最新自作計画 ~最新AMD CPUで作るお手頃メインPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
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