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改造バカ&KTU+人気女性ストリーマーと一緒にPCを作ったぞ!

「MSI PC DIY ワークショップ」札幌&名古屋 会場レポート

 エムエスアイコンピュータージャパンは、初心者向けの自作PC組み立てイベント「PC DIY ワークショップ」を、8月4日に札幌、8月18日に名古屋にてそれぞれ開催した。今回はキット構成を一新し、第2世代Ryzenを採用。トークショーではマルチコアの性能にも注目が集まった。当日の模様をお伝えする。

今回はRyzenキットによるワークショップを開催!

 春に東京と大阪で行なわれた「MSI PC DIY ワークショップ」の第2弾となる今回は、北の自作のメッカである札幌、東京・秋葉原、大阪・日本橋に並ぶ電気街を抱える名古屋で開催された。

 このイベントは2部構成で、前半は自作PCの基礎知識やパーツの紹介、そして今回のキットの中核をなすAMD Ryzenの特徴の解説といったトークショー、後半はワークショップ向けに販売された自作PCキットを実際に組み立てていく実践セッション。講師は本誌読者にはおなじみの顔ぶれで、“改造バカ”こと高橋敏也氏(札幌会場のみ)、“KTU”こと加藤勝明氏のPC自作専門家2名が務めた。さらに、スペシャルゲストとして、プロゲーミングチーム「Creatives」所属の女性ストリーマー、“もぃもぃ”さんが両会場ともに登壇。イベント前は「ゲームや配信、動画の編集にPCを使っているけど、自作PCの組み立ては未経験」とのことだったが、実践セッションにも挑戦していただいた。

札幌会場での記念撮影中の登壇者のみなさん。左から、日本AMD(株)ジャパンマーケティング本部マーケティングスペシャリストの佐藤美明氏、ストリーマーのもぃもぃさん、改造バカこと高橋氏、KTUこと加藤氏

 今回のワークショップに向けて販売された自作PCキットは、事前および開催当日に、DEPOツクモ札幌駅前店およびツクモ名古屋1号店で販売された。前述のとおり、今回は構成を刷新し、第2世代Ryzenをフィーチャーしたものとなった(詳細は下表)。個別に購入した場合の実売価格の合計は募集開始時点で12万円前後。キットには、ワークショップ中の各種レクチャーやサポートに加えて、SteelSeriesのゲームパッド「Stratus XL for Windows and Android」と、商品券による2万円還元をスペシャルプレゼント!

 この太っ腹構成で販売価格はおよそ10万円、実質8万円! と、最新のPCを新規にゲットするにはなかなかお得だったのではないだろうか。2万円分の商品券は後日PCのアップグレードパーツの購入に充てるもよし、組み立て教室後に自分へのご褒美で飲みに行くもよし、といったところだ。

今回のワークショップで組み立てたPCパーツキットの構成

CPU:AMD Ryzen 5 2600(6コア、12スレッド)
マザーボード:MSI B450 GAMING PLUS
ビデオカード:MSI Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC
メモリ:Team DDR4-2666 4GB×2枚 TED48G2666C19DC01
SSD:Team 3D NAND SSD L5 LITE 3Dシリーズ 240GB
ケース:MSI MAG BUNKER
電源:Cooler Master V550 Semi-Modular
OS:Microsoft Windows 10 Home パッケージ版

Advanced Micro Devices
Ryzen 5 2600

6コア12スレッド処理に対応した高性能CPU。ゲーム、クリエイティブ用途、普段使いと何でもこなす。ミドルレンジマザーとの組み合わせがお得!
Micro-Star International
B450 GAMING PLUS

ワークショップ発表時にはシークレットだったマザーは、最新のB450チップセット搭載のミドルレンジモデル。当日MSIに聞いたところ、「かなり売れてる人気製品!」とのこと
Micro-Star International
Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC

Radeon RX 560搭載のビデオカード。ライトなゲームなら軽々こなす性能だ
Micro-Star International
MAG BUNKER

MSI製のミドルタワー。強化ガラスのサイドパネルとフロントパネルを装備し、内部のパーツが見える今時デザイン。構造的にも使いやすく、長く使えるケースになりそう
Team Group
Team 3D NAND SSD L5 LITE 3Dシリーズ 240GB

価格重視のキットでもストレージは、HDDではなくSSDをキッチリ採用。PCの起動、ゲームやアプリの使い心地が段違いだ
名古屋会場では、直前に発売された「モンスターハンター:ワールド」のベンチマークテスト結果を加藤氏が公開。なかなか重いゲームではあるが、画質を調整すれば今回のキットでも快適にプレイ可能とのこと

今回も全員がミッション達成!トラブル対応も万全です(汗)

 開催当日は、両会場とも市内のお祭り(札幌はちょっと離れたすすきの、名古屋はなんと会場が面した通りが会場)に重なったものの、熱心な自作PCファンのみなさんにご来場いただき盛況となった。キットのご購入者は、PC自作は今回がまったくの初めてという方から経験者ながらかなりごぶさたという方まで、経験値や所有スキルはさまざま。若干緊張気味だったり自分で完成できるか不安を感じていたりしている様子もあったものの、そんなときのための実践講座と講師、サポートスタッフなので、自作初挑戦にはうってつけの環境だったのではないだろうか。

 なお、当初予定では、後半の実践セッションはキット購入者のみ参加可能となっていたが、2会場ともに全セッションとも一般参加者の見学が可能となった。実践セッションでは、組み立てに挑戦するみなさん、講師やもぃもぃさんにサポートスタッフ、さらには一般参加者のみなさんも、ときに言葉を交わしながら作業が進められた。

自作初挑戦のもぃもぃさんの作業風景。初回の札幌からてきぱきと組み立てて問題なく起動! 2回目の登壇となる名古屋会場では、PC自作にもかなり慣れた様子で、危なげなく作業を進めていたのですが、まさかの起動失敗。原因はビデオカードの差し込みが甘いことでした。慣れてくるとやっちゃいがちなんですよね……

 ベテラン自作PCユーザーの多い本誌読者諸兄には言うまでもないことだが、一見難しそうに見えるPC自作は、実はそれほど難しい作業は多くなく、老若男女を問わず完成させることはできる。問題は、「ちゃんと組み上げたはずなのになぜか起動しない!」ということが起きてしまったときだ。

 今回のワークショップでは、残念ながらそんなトラブルが発生してしまった。初心者の方がもし、自宅で一人頼れる先達や仲間もなく、マニュアルと最低限の入門書のみ、という状態だったとしたらお手上げかもしれないが、今回は講師とメーカーがフルサポートという万全の体制。図らずも、「点検→最小構成で起動→メモリスロットや本数の変更→予備のパーツとの交換」と、“トラブルが起きたらこんな流れで順にチェックして問題を探るべし”という実例を、組み立てるご本人、会場で見守る来場者のみなさんに解説することになった。

 最終的には両会場ともに、もぃもぃさんを含む全参加者のマシンが無事に起動、Windows 10とドライバのインストールまで完走することができた。みなさん、お疲れ様でした!

次のステップはカスタマイズに挑戦!この経験を糧に末永く楽しもう!!

 参加者のみなさんのPCは“ひとまず”完成したわけだが、今回の1台は、これから続く自作PCライフの入り口に過ぎない。ここからは、今回のキットをパワーアップしたり、いずれ次のPCを新たに組んだりすることになるだろう。パワーアップという面では、ゲーミング性能をもっと高めたいなら、スペシャルプレゼントで提供された2万円も活かしてビデオカードを強化する、汎用性で考えればHDDを追加してストレージを増量する、といったあたりが王道か。いずれにしても、楽しい楽しい自作PCライフのスタートである。

 ワークショップで得た知識や経験は、今後の自作PCライフに必ず活きる。とくに一連のトラブルシューティングは、実体験はできればしたくないが知っておいて損はないものだ。これらを糧に、すべての参加者のみなさんに末永く自作PCライフを楽しんでいただきたい。

会場には展示ブースが設けられた。最新パーツに関する質問をメーカーに直接聞けるチャンスということで、熱心に話を聞く来場者の姿も。また「Radeon FreeSync」の体験コーナーも用意された。文章で説明を読むだけではなかなかその効果が分かりにくいのだが、実ゲームで試すとそのよさが実感できる
実動デモこそなかったものの、名古屋会場では直前も直前に発売されたばかりの第2世代Ryzen Threadripperに対応した新マザー「MEG X399 CREATION」が披露された。ショート基板ビデオカードのように見えるカードは、付属のM.2スロット×4増設カード。強化された補助電源に19フェーズデジタル電源回路、豊富なファンコネクタなど、Threadripper 2の強力な仕様の足回りを支える豪華な製品だ