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マイクラModにVTuberに極冷OC、Celeron 300Aも動いたぞ!
新旧PCの話題盛りだくさんのイベントが秋葉原・ツクモで開催
2019年5月20日 00:05
新元号"令和"のスタートに10連休という、稀有な大型連休となった今年のゴールデンウイーク。その終盤である5月5日(こどもの日)、東京・秋葉原のツクモパソコン本店で、子供から大人(大きなお友達!?)まで、PCとPCを使ったホビーに興味がある幅広いユーザーが楽しめる、同店では“令和になって最初”のイベント、「ツクモでパソコン祭り~昭和・平成・令和、いつの時代もPCが最高のガジェットだ!~」が開催された。
当日は連休の真っ最中、しかも好天にも恵まれ、全4部構成のこの日のイベントはいずれも満席。立ち見スペースもほとんどなくなるほどの盛況ぶりだった。なお、会場の模様は、第2部を除いてすべてYouTubeで生配信され、現在はYouTubeのImpress Watch公式チャンネルでアーカイブを視聴することが可能だ。
ゲームと同じくらいプログラミングにも熱中しそう!? 第1部は「マイクラ」と「プログラミング」がテーマ
第1部のメインテーマは「マインクラフト」。子供たちの間で大人気のゲームであると同時に、まもなく必修化される小学校でのプログラミング教育の一環という文脈でも語られるタイトルだ。この日は、プロマインクラフターのタツナミシュウイチ氏とかとうりく氏をプレゼンテーターに、パワフルなPCを使うことで効率が大幅にアップする大規模建築物の作り方の初歩、PC版(とくにJAVA版)ならではのお楽しみ要素の一つ、MOD導入によるグラフィックス表現の大幅な強化、そしてマイクラでのビジュアルプログラミングの概要などが紹介された。
「大きな建築物を作りたい」、「もっと効率よく作りたい」といった欲求はマイクラをプレイするお子さんの多くが感じる思いのはず。これを実現できるのがプログラミングであり、マイクラのビジュアルプログラミングなら決して難しいものではない。セッションに参加していた多くの親子が、それぞれに真剣なまなざしで解説に聞き入っていたのが印象的だった。
第1部および第2部の最後には、Intelの技術本部長、安生健一朗氏が登壇。Intelの最新CPUの技術解説などを行なった。この中で安生氏は、登場が期待されているインテル製GPUの動向についても言及、今後2020年にかけて大きな動きがあると予告した。
配信NGも納得のディープな内容! による“バーチャル生番組”の裏側が語られた第2部
第2部は「バーチャルYouTuber=VTuber」がテーマ。VR/ARコンテンツやシステム構築などを手掛ける(株)キッズプレート 代表取締役の茂出木謙太郎氏が登壇し、同社が手掛けたAbemaTVの“バーチャル生番組"(番組の出演者からカメラスタッフなどまでみんなVR!)、「にじさんじのくじじゅうじ」の舞台裏が語られた。
このセッションはネット配信NG&ステージ撮影NGとされたが、その代わりに話は非常にディープ。今までなかなか語られることがなかった番組のVR的なシステムの話、VRならではの苦労話や仕掛けなど、興味深い話が披露された。
懐かしのPC-98から最新のCore i9まで、生ベンチ実演も行なわれたPC自作ファン向けの第3部
第3部は、新元号“令和”への改元という節目にあたって、PCの心臓部にして頭脳、CPUの歴史を振り返るセッション。会場には、初代PC-9801を筆頭に、Celeron 300AMHz、Pentium 4、Core 2 Duo、Sandy Bridgeといった各世代の代表的なCPUを搭載したPC(展示機はすべて実際に稼働!!)がズラリ。懐かしのCPUを前に、“改造バカ”髙橋敏也氏、“KTU”加藤勝明氏、鈴木雅暢氏の3人のテクニカルライター各氏が、当時の話題や技術的なポイント、さらにはベンチマークテストなどを実施しつつトークで盛り上がった。古いCPUから順に動作させたので、Pentium 4からCore 2 Duoに変えてCINEBENCHを回しただけで「速っ!」というどよめきが。
このほか、一般参加者の方からレアの懐かしCPUの持ち込みがあったり、会場限定配布のCeleron 300AMHzの超リアルなペーパークラフトが披露されたりと、ベテランPCファンにはたまらない時間だったようだ。
第4部 最新CPUは何GHzで動く!? シミラボ極冷OCパフォーマンス!!
第4部は、オーバークロッカー清水貴裕氏によるオーバークロックチャレンジ。今回は、Intel Core i9-9900KFとASRock Z390 Phantom Gaming 6を使用し、液体窒素による極冷でスーパーなオーバークロックを行なった。清水氏によると「ソルダリングに変更された第9世代Coreシリーズは(極冷との相性が)なかなかよい」とのことで、7GHz超での動作に期待感が高まる。
限られた時間の中ではあったものの、液体窒素を注ぎ込みつつ徐々に(ところによりガツンと!?)クロックと電圧を上げていく。最終的には、倍率72倍、コア電圧2.0V(!!)、ベースクロックも上げて7.25GHz駆動という強烈なオーバークロック作にも成功していた。
オーバークロック、とくに極冷ともなると、使用する機材もスペシャルなものになってくるが、清水氏は「よいグレードのパーツを使うということは“余裕が出る”ということ。初心者の方でも上級者の方でも、よいパーツを使うことによって楽しみ方の幅が広がるのでは」と締めくくった。