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Intel最強CPU「Cascade Lake-X」の実力を徹底解説!年末のアキバでハイエンド自作を語りつくした!!
「年末特番!冬のハイパフォーマンスPC自作祭り!! 」レポート
2020年1月15日 07:05
年の瀬迫る2019年12月22日、主催インプレス・協賛TSUKUMOの自作PCイベント「年末特番!冬のハイパフォーマンスPC自作祭り!! 」が東京・秋葉原のツクモパソコン本店で開催された。
テーマは「ハイパフォーマンスPC自作」。11月末から販売が開始されたIntelの自作PC向けスーパーハイエンドCPU、Cascade Lake-Xこと新Core Xシリーズをお題に、CPUの実力チェック、4大マザーボードメーカーの新Core X対応製品のプレゼン、液体窒素による極冷オーバークロック実演など、“ハイパフォーマンス”なPC自作の世界を体感する盛りだくさんのイベントとなっていた。
改造バカ”高橋敏也氏と“KTU”加藤勝明氏が新Core Xを解説&検証実演
第1セッションは“改造バカ”高橋敏也氏と“KTU”加藤勝明氏による、新Core Xの解説と実力検証の実演セッション。この日のために用意したベンチマークテストの結果をベースに、ライバルから1歩遅れて登場した新Core Xの実力や製品の立ち位置、具体的な用途と現状の課題などを考察した。第3世代Ryzen/Threadripperが登場し、CGレンダリングや動画エンコードなどでは絶対的なコア数に劣るIntel CPUが劣勢な点も見られたが、深掘りしていくと、コアあたりの性能という面では新Core Xのほうが強い面もあるという見解を示した。
また加藤氏は、12月時点での流通量の少なさを指摘。プロ向け用途などにおいて安心感のあるCPUとして支持され、ソフトの最適化やプラットフォームの安定性などに優れている点には一定の評価をしつつ、そうしたニーズに応えるためにも「まずは製品の安定した供給を!」と述べた。
新Core X向けX299マザーボードを各社がプレゼンバトル、製品の魅力を余すことなく解説
第2セッションは、コンシューマー向けマザーボードを展開するトップ4社による「プレゼンバトル」。ASRock 原口有司氏、ASUSTeK 市川彰吾氏、日本ギガバイト 渡辺隆之氏、MSI 新宅洪一氏の4氏が、新Core Xに向けてリリースしたX299マザーボードの新作のメリットをそれぞれアピールした。
CoreX用マザーボードということで、各社とも製品グレードは高め。とはいえ、単に機能全部入り・高級部品で固めたリッチ構成に走った結果、見栄え以外に差がない、などということにはなっておらず、それぞれの特色が見える設計とアピールポイントが組み込まれており、ユーザーの志向によってメーカーと製品を選ぶことができるだろう。
ハイパフォーマンスPCの最新自作事情、パーツの人気ランキングも発表
第3セッションは、高橋氏、加藤氏に加え、自作PC系テクニカルライターの芹澤正芳氏も加わっての「ハイパフォーマンスPC自作最新事情」。ここでは、このイベントの直前に校了したばかりの「DOS/V POWER REPORT 2020年冬号」の特集「PCパーツ100選+700」を振り返りつつ、2019年を彩ったPCパーツのトークが繰り広げられた。
この日は、ビデオカード、ストレージ、CPUクーラーを中心にベンチ結果やランキングが紹介されたが、イベントのテーマとリンクした話題としては、CPUクーラーが印象的。読者人気と汎用性という点では“今回も”サイズの虎徹 MarkⅡが高い評価を集めていたのだが、第1セッションの加藤氏の検証からもわかるとおり、新Core XをはじめとするハイパフォーマンスなCPUの運用には不安も。今後は簡易水冷クーラーという選択の重要性がさらに高まりそうだ。
最後は清水貴裕氏による新Core Xの極冷オーバークロック実演、2つの環境を同時に操る
第4セッションは、オーバークロッカーの清水貴裕氏による新Core Xの極冷オーバークロック実演が披露された。まずは小手調べ(と言うにはなかなかホットな展開)にCore i9 9900KSの極冷からスタートしたが、CINEBENCH R15完走は6.9GHz(スコアは3,013cb)、Windows起動は7.3Gzを達成した。メインのお題の新Core Xは、従来のCore i9/i7に比べると、冷やしにくく結果を伸ばしにくいとのこと。ただ、面白みがないかと言うとそうではないそうで、「当たりコアだけ倍率を上げるなど細かく設定していけるので、いじるのが好きな人にはいいCPU。ただ、そういうのをやっていると外が明るくなっていたりもする」と述べ、“いじり甲斐があるCPUである”という見解を示した。
なお、Core Xは「じっくり冷やしこんでいったほうが安定しやすい」傾向だそうで、短時間で結果を出さなくてはならないイベントでのOCはなかなか難しとのこと。そのため、CINEBENCH完走にはかなり苦労していたが、複数回施行するうちに挙動がだんだん安定、最終的には5.6GHzで完走(スコアは5,436cb)を達成した。
なお、大盛況のうちに閉幕となった本イベントはYouTubeで生配信された。この模様は現在YouTubeのImpress Watch公式チャンネルでアーカイブを視聴できる。各種検証やランキング情報、各社のプレゼン内容の詳細については動画でご覧いただきたい。