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最大64コアの「Ryzen Threadripper PRO」がデビュー、最上位は税込71万円以上
2021年3月26日 19:00
ワークステーションに向けたRyzen Threadripperの“PRO仕様”が登場、「Ryzen Threadripper PRO 3000WXシリーズ」(以下Ryzen TR PRO)が発売された。新しいSocket sWRX8に対応し、メモリチャネルやPCIeレーンの強化がなされている。
今回、店頭販売が始まったのは、最上位の3995WX(64コア/128スレッド)、3975WX(32コア/64スレッド)、3955WX(16コア/32スレッド)の3モデル。価格(以下、税込表記)は順に、712,800~792,000円、359,800~400,900円、149,800~168,700円。
AMDのワークステーション向けCPU、新型ソケット「sWRX8」を採用
Ryzen TR PROはハイエンドPCをターゲットとしたAMDの新たなCPUで、同社は「プロフェッショナル・ワークステーション向け」としている。デスクトップPC向けのRyzen Threadripper 3000シリーズ(以下Ryzen TR)と名前は似ているが、異なる位置付けの製品だ。
PCを自作する人にとって顕著な違いと言えるのはプラットフォームで、Ryzen TR PROでは新しいパッケージ(CPUソケット)のsWRX8が採用されている。このため、Ryzen TR用のsTRX4マザーボードは使用できないので注意が必要だ。
プラットフォームは異なるものの、Zen 2コアアーキテクチャを採用する点や、最多コア/スレッド数(64コア/128スレッド)、最大L1/L2/L3キャッシュ容量、PCIe 4.0対応といったシリーズとしての主要スペックはRyzen TRと同じ。
Ryzen TRから強化されたスペックとしては、DDR4メモリのチャネル数(4→8)と、PCIeレーン数(72→128)がある。また、コードを実行前に検証しアプリケーションの信頼性を確保する「Secure Processor」、システムメモリの内容を暗号化しサーバーの盗難や紛失に備える「Memory Guard」などのセキュリティ機能が搭載されている。
現在のラインナップは4つで、上位から3995WX(64コア/128スレッド、ベース2.7GHz/ブースト4.2GHz)、3975WX(32コア/64スレッド、ベース3.5GHz/ブースト4.2GHz)、3955WX(16コア/32スレッド、ベース3.9GHz/ブースト4.3GHz)、3945WX(12コア/24スレッド、ベース4GHz/ブースト4.3GHz)。
TDPは全モデル280W。なお、Ryzen TRとは違いクロック倍率のアンロックはサポートされていない。また、シングルCPU構成のみに対応し、2wayなどのマルチCPU構成には対応しない。
[取材協力:パソコンショップ アークとドスパラ秋葉原本店とパソコン工房 秋葉原BUYMORE店とツクモeX.パソコン館とツクモパソコン本店とソフマップAKIBA①号店 サブカル・モバイル館]