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発売直前の新ケースやAI対応マザーボードなどをアピール、ThermaltakeとGIGABYTEの合同イベントが開催

会場のLIFORK AKIHABARA II

 Thermaltakeは11月3日、秋葉原のLIFORK AKIHABARA IIで新製品紹介イベント「Thermaltake 最新マザー×ケース祭り 自作PCをもっとシンプルに! powered by GIGABYTE」を開催した。

 Thermaltakeの最新PCケースやCPUクーラーおよびGIGABYTE製マザーボードについて語る趣旨のイベント。登壇者はGIGABYTEの渡辺(隆之)技師と、ゲーミングチームCreativesのめんま氏。

渡辺技師(左)とめんま氏(右)
来場者にはギガバイ子クリアファイルなど、ノベルティグッズをプレゼント
セッションには多くの人が訪れていた

 機材展示としては、ピラーレスミドルタワー「CTE E550 TG」や八角柱デザインの「The Tower 300」をはじめ、80 PLUS GOLD電源「TOUGHPOWER GT」、アドレサブルRGBケースファン「CT EX ARGB」、ATX電源テスター「Dr. Power III」などがあった。

CTE E550 TG
Ceres 350 MX Bumblebee
Ceres 350 MX Bubble Pink
CT EX ARGB Case Fan
TOUGHPOWER GT
Dr. Power III

 このうちThe Tower 300については、まもなく国内発売予定の新色「Peach Fuzz」を先行展示。会場の一角にはThermaltakeのレーシング/フライトシム向けコックピット「GR500」を用いたフライトシム体験コーナーも設置しており、ウルトラワイド液晶と併せて没入感の高いプレイ感覚をアピールしていた。

The Tower 300 Peach Fuzz
GR500を用いたフライトシム体験コーナー

GIGABYTEのZ890マザーボードは基板設計にAIを駆使より高速なメモリに対応できる設計に

 トークセッションでは、Thermaltake、GIGABYTE両社の主要なPCパーツを簡単に紹介。

 GIGABYTE製ゲーミングマザーボードに関しては、「Z890 AERO G」を例に挙げて、現行のAEROシリーズとAORUSシリーズの違いについて言及した。

 AEROシリーズの製品は基本的にクリエイター向けという位置付けだが、現行のAEROシリーズについてはストリーマー向けにGPUの2枚差しを意識したスロット配置となっている。この場合、1枚目のGPUはメインのゲーム用に、2枚目はエンコード処理用に使い分ける想定だという。このためAEROではPCIe 5.0 x16のほかにPCIe 5.0 x8スロットを搭載している。また有線LANについては、2.5GbEを2基搭載。これは内外の回線を物理的に分ける使い方を想定している。

現行の「AERO」とゲーミングモデル「AORUS」の違い。AEROではエンコード処理用のGPU2枚差しを意識した配置になっている
GIGABYTE製X870マザーの特徴
こちらはZ890マザーの特徴。D5 Bionic Corsaによって高クロックメモリに対応した点が目を引く

 GIGABYTEがマザーボードの設計に取り入れているAI施策についても紹介。とりわけZ890チップセットマザーボードで導入しているAI技術「D5 Bionic Corsa」に関しては、基板設計時点でのAI支援とOC時の設定補助について解説している。

 基板設計へのAI支援は、技術者による過去のノウハウを学習して設計の最適化を行なうというもの。具体的な適用先の例としては配線長、層構造、スルーホール位置(ビア・ホール)の3つを挙げた。これによって特にメモリの信号処理性能が向上しており、結果として同社のZ890マザーボードは9,500MT/sの高いクロックメモリに対応できたとしている。

技術者のノウハウを学習させたAIによる設計支援項目
主にメモリの性能を引き出す点でメリットが得られた

 OC設定補助は、自動OC機能「AORUS AI Snatch」としてすでに利用可能。通常使用において安定性と性能のバランスが取れた「おいしい」設定をボタン1つで適用できる点を特徴とした。

 最新マザーボードの特徴としては、メモリモジュールのアクティブ冷却機能「DDR Wind Blade」や背面I/Oの冷却通気口、3年製品保証などを挙げている。

自動OC機能AORUS AI SNATCH。簡単に最適なOC設定ができるという
メモリを直接空冷するDDR Wind Blade
背面に通気口を設けることでシステムのさらなる冷却を図る
X870E/X870/Z890チップセット搭載のマザーボードについては3年間の保証がつく

 今回GIGABYTEのマザーボードはケースに組み込まれた状態で展示。ステージ上には、黒と白が印象的なマザーボードが、それぞれデザイン的に相性が良いThermaltakeのケースと組み合わされて置かれていた。

GIGABYTE製マザーボードは、それぞれケースに組み込んだ状態で展示されていた。写真は「X870 AORUS ELITE WIFI7」
「Z890 AORUS PRO ICE」を組み込んだ作例

アクセサリも豊富なThermaltakeケースオプションパーツや冷却ファンの特徴を解説

 Thermaltakeの製品としては「The Tower」シリーズやマイクロタワーケース「Ceres 350 MX」とそのオプションパーツのほか、会場にも展示している電源や冷却ファン、電源テスターを紹介した。

好評のThe Towerシリーズについては各種オプションパーツを用意
Ceres 350 MXのオプションとしては、発売したばかりの2.1型円形LEDスクリーンを紹介
CT EX Reverse ARGB Case Fan
CT Reverse ARGB Case Fan
TH V2 Ultra EX ARGB Sync

 また、ThermaltakeとGIGABYTEが組み上げたコラボPCも紹介。ケースに「CTE E550 TG Snow」、マザーボードに背面コネクタ仕様の「B650E AORUS STEALTH ICE」を使ったPCで、ホワイト一色の統一感をピラーレスケースがより引き立てる印象的な一台に仕上がっていた。裏配線対応で細かいケーブルなどが表面に無いすっきりとした見た目も特徴的だ。

 ケース自体の特徴としては、開口部の大きさによる内部への視認性と拡張性の自由度を挙げられていた。一例としては、ライザーケーブルなどを用いた3通りのGPU装着方法が可能な点に言及した。

ThermaltakeとGIGABYTEのパーツを用いて白で統一したカラーリングのコラボPC
内部の拡張性をアピール
ピラーレスならではの広い開口部で内部の視認性を確保
高い拡張自由度でGPUについては3種類の取付方法が可能とする
CTE E550 TG Snowは裏配線にも対応

 この日最後のセッションとなる「ライティングで遊ぼう!シンク機能でさらに楽しい自作PC」では、PC制御アプリ「GIGABYTE Control Center」(GCC)を用いたLEDライティング方法を解説した。

 ここでは先述のコラボPCに搭載しているケースファンの光り方を制御する方法を説明している。GCCでは特定色の固定発光に加えて、点滅したり、複数の発光色をループさせたり、消灯したりする設定など7種類が選べる。このほかGCCで設定可能な項目として、ファンコントロールの例を紹介していた。

 ちなみに渡辺技師が所有している個人環境の場合は、PCを机の下に置いていることからライティングは消灯していることが多いといい、「停まってるとなんとなく不安」との理由で、温度連動のファン停止設定もOFFにしているという。

GCCでコラボPCのライティング設定を"ギガバイトブルー"に設定している
GCCの設定で赤の単色を固定表示したところ
レインボーカラーにも設定できる
GCCの温度連動ファンコントロール設定