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巨大な「ROG Astral」ビデオカードなど、ASUSが「RTX 50シリーズ」の解説イベントを開催
2025年2月3日 00:30
ASUS JAPAN株式会社は1月31日(金)および2月1日(土)、秋葉原にて「ASUS NEXT GENERATION CUSTOM PC 新製品発表イベント 2025」を開催した。
会場には、最新GPU「GeForce RTX 50シリーズ」搭載のビデオカードをはじめ、同日発表の有機ELゲーミングディスプレイや最新マザーボードなどを展示。プレゼンテーションも行われ、最新ビデオカードとマザーボードの製品解説も行われた。
ROGの新シリーズ「ROG Astral」をお披露目、GeForce RTX 5090/5080搭載カードを解説
新製品発表の目玉は、30日(木)に発売解禁となったNVIDIAの最新GPU「GeForce RTX 5090/5080」搭載ビデオカード。
ASUSでは、今回新たにROG(Republic of Gamers)の新シリーズとして「ROG Astral」シリーズを立ち上げ、GeForce RTX 5090および5080に投入している。なお、今回発表されていないカラーバリエーションモデルや、Noctuaとのコラボモデルなども製品化に向けて計画があるとのこと。
「Astral RTX 50シリーズ」は、空冷と水冷のモデルが用意されている。共通の仕様として、ヒートスプレッダーのGPU接触面積を増やし、最大2℃の熱効率向上を実現するという「MaxContactヒートスプレッダー」を採用、従来のシリコン熱伝導グリスに代わり、高温でも高い熱伝導率を維持できる「相変化素材サーマルパッド」を使用しているという。
湿気やホコリから基板を保護する「PCB保護コーティング」、80アンペアMOSTFETの強力な電源設計、GPUの四隅を接着固定することではんだクラックのリスクを低減する「GPU Protection」なども新たな改良点として紹介された。
3kg級の巨大な空冷ハイエンドビデオカード「ROG-ASTRAL-RTX5090-O32G-GAMING」
GeForce RTX 5090搭載の空冷モデル「ROG-ASTRAL-RTX5090-O32G-GAMING」は、バックパネル側にも反転ブレードファンを備えた、トリプルファン+1の“クアッドファン”が特徴のモデル。店頭想定価格約58万円というハイエンドカード。
バックパネル側にファンを追加し、ヒートシンク両面にファンを備える構造とすることで、静圧を最大20%アップ。ホットスポットを最小限に抑え、より高いクロックを実現できるという。本体サイズは357.6×149.3×76mmと、ハイエンドらしい存在感がある大きさといった印象だ。
大型クーラーを搭載するため、PCBへの負担も気になるところだが、フレームはダイキャスト製で、高い剛性が確保されているほか、高級感のある見た目となっている。
重量は「3kgちょっと」とのことで、実際に手に持ってみても、3.8スロットという厚みもさることながら、ダイキャスト製フレームによる重量も凄まじく、性能も重さもハイエンドな逸品となっていた。
パッケージにはカードを支えるサポートバーのほか、PCB風定規、ビデオカード型キーキャップなどのアクセサリも付属する。
水冷クーラー搭載の「ROG-ASTRAL-LC-RTX5090-O32G-GAMING」は本格水冷並の冷却性能
「ROG-ASTRAL-LC-RTX5090-O32G-GAMING」は、360mmラジエーターを備えた水冷クーラー搭載のGeForce RTX 5090カード。近日発売予定で、店頭想定価格は約60万円という最上位モデル。
金属フレームの外観など、前世代GPUで投入されたハイエンド水冷モデル「ROG Matrix Platinum GeForce RTX 4090」を彷彿とさせるデザインが特徴だ。
CPU簡易水冷クーラーでは20mm台のラジエーターが一般的だが、本製品では厚み38mmという本格水冷用のラジエーターに匹敵する大型ラジエーターを採用。高い放熱性を確保しているという。
冷却プレートはフルカバー設計で、GPUとVRAMを効率的に冷却。電源コンポーネントなどは薄型ヒートシンクとファンによって冷却するハイブリッド冷却設計を採用し、効率的な冷却がうたわれている。
GeForce RTX 5090/5080は定番のTUFシリーズや扱いやすいサイズのPrimeシリーズも展開
ROG ASTRALシリーズに続いて紹介されたのは、TUFシリーズとPrimeシリーズの2モデル。
TUFシリーズRTX 50カードでは、MILスペックのTUFチョークやMOSFET、5Kブラックメタリックコンデンサなどを採用し、安定した電源供給と長寿命を実現。RTX 5080搭載モデルは店頭想定価格273,800円、RTX 5090搭載モデルは近日発売予定(同529,800円)となっている。
クーラー内部には12本のヒートパイプを備えたベイパーチャンバーと大型ヒートシンクを配置し、ASTRALと同様に相変化素材サーマルパッド、PCB保護コーティング、MaxContactヒートスプレッダーも採用する。
PRIME-RTX5080-O16Gは、2.5スロット設計のトリプルファンクーラーを備えたGeForce RTX 5080搭載カード。店頭想定価格は244,800円。
これまで紹介されてきたモデルと異なり、2.5スロット厚で長さも304mmに抑えた設計。NVIDIAの提唱する「GeForce SFF」のサイズに収まる大きさとなっている。クーラーはベイパーチャンバー搭載で、相変化素材サーマルパッド、MaxContactヒートスプレッダーも採用する。
4K/240Hz対応の4K QD-OLEDパネル搭載ゲーミングモニター「ROG Swift OLED PG27UCDM」
会場には、4K/240Hz対応の26.5インチゲーミングモニター「ROG Swift OLED PG27UCDM」も展示。7日(金)発売予定で、店頭想定価格は184,320円。
第4世代のQD-OLEDをパネルを採用し、26.5インチOLEDモニターとしては初の4K/240Hz表示対応モデルとのこと。0.03msの応答速度や、フル帯域(80Gbps)のDisplayPort 2.1a搭載、最大90W USB PD給電対応のUSB Type-C端子などを備える点も特徴となっている。
本体下部のROGロゴ部分には「Neo Proximity Sensor(近接センサー)」を搭載しており、画面前から人が離れたら自動で黒画面に切り替えるという新たなパネル焼き付き対策機能も搭載されていた。
ATX3.1対応の新型電源も国内発売予定
ASUSでは、「ROG Thor III」を始めとした12V-2x6ケーブル付属のATX 3.1電源も投入予定で、独立した12Vレーン設計で突発的にGPUへ大電流を供給する際にも電圧低下を抑える設計で、RTX 50シリーズに最適とアピールされていた。
電源側の12V-2x6コネクタの横には独自の2ピンコネクタが増やされており、PC起動時にビデオカードへの電源供給を早めるための信号線として使われているとのことだった。
Intel/AMDの最新チップセット搭載マザーボードの展示/解説も
ビデオカードのほか、Intel B860チップセット搭載マザーボード、AMD B850/B840チップセット搭載マザーボードの紹介も行われ、会場では実機展示も行われていた。
一般ユーザー向けのイベント日には激ムズのマザーボード神経衰弱大会も実施
2月1日のイベントは一般ユーザー向けとして開催されており、製品の展示とプレゼンテーション、マザーボードがプリントされた特殊なトラップを使った神経衰弱大会が行われた。
プレゼンテーションではASUSのジョージ氏が製品を解説、MCは声優の村井理沙子さんが担当。GeForce RTX 50シリーズ搭載カードの紹介や最新マザーボードの機能など、ASUS製品の特長をユーザーにわかりやすく解説していた。
イベントの最後に行われた神経衰弱大会は、モリケンこと森田氏が考案したというマザーボードがプリントされた特殊トランプを使用して行われた。通常の神経衰弱は同じ数字を揃えるものだが、特殊トランプは数字一つに対して2モデルのマザーボードが割り当てられており、数字+マザーボードの型番が両方揃った場合にペアと認められるルールで行われた。
単純に揃う確率が通常の神経衰弱の1/2になるだけでなく、カードの位置を記憶する際にマザーボードの絵柄が迷彩効果的に働く面もあり、多くのユーザーが大苦戦。記憶力の高さとマザーボード愛?が試されるイベントとなっていた。なお、参加者には大会で使用しているのと同じトランプがプレゼントされた。