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「冷却のベテラン」による新メーカーがハイエンドCPUクーラーを来年発売

元Thermalright、Prolimatech、Phanteksのエンジニアが集結

 有名PCパーツメーカーの元スタッフらが立ち上げた新たなメーカー「CRYORIG」の第一弾製品が2014年1月中旬に発売される予定だ。製品は、重量約1.2kgの大型CPUクーラー「R1 Ultimate」で、オリオスペックが予約を受け付けている。同店の予価は1万4千円前後。

「ベテラン達による新興メーカー」

 CRYORIGは2013年に創立したという台湾のPC周辺機器・冷却パーツのメーカー。冷却パーツをメインに製作しているPhanteks、Prolimatech、Thermalrightの3メーカーにかつて勤めていた「ベテラン達」(同社)が集結、立ち上げたというメーカーで、新興ながら豊富な経験を持つことをアピールしている。

 そのCRYORIGの第一弾製品となるのが、本体サイズが幅140×高さ168.3×奥行き130mm、重量1,181gという大型CPUクーラーのR1 Ultimate(サイズと重量はパッケージ記載のもの、ファンを含む)。

 ヒートパイプとヒートシンクとの接着に、同社が特許を持つという独自の半田付け技術「DirectCompress」を採用しており、これにより従来の半田付けに比べ接触効率が10%以上向上、熱伝導性を高めたとしている。

 このほか、フィンを7本のヒートパイプで“串刺し”する際に、ヒートパイプ同士を平行にではなくジグザクに配置することで熱伝導性を高めるという「Heatpipe Displacement Optimization」、流体力学の応用により、フィン内の空気の流れを加速するという「Jet Fin Acceleration System」なども採用されている。

 マザーへのマウント機構には、特許出願中という「MultiSeg」が採用。1.5mm厚の金属バックプレートと、精密な圧力計算を行なったというスプリングネジを用いたもので、同社は「わずか数分で装着できる一方で、LGA1150/1155/1156プラットフォームにおいて安全かつ頑丈なマウントを実現する」としている。

 対応CPUソケットはLGA2011/1366/1150/1155/1156/775/FM1/FM2/AM2/AM2+/AM3/AM3+。冷却ヘッドはニッケルめっきした銅製の「C1100」が、冷却ファンは140mmサイズ/25.4mm厚の「XF140」と、140mmサイズ/13mm厚の「XT140」が採用。ファン回転数はいずれも700~1,300rpm(スペックはパッケージ記載のもの)。

 また、CPUクーラーとしては長期の6年保証が付く点も特徴。代理店のディラックによれば、ディラックとCRYORIGによる3年保証が標準で付くほか、CRYORIGにユーザー登録を行なうことで3年保証が追加されるという。

 ただし、追加の3年保証を受ける際には、台湾のCRYORIGと直接コンタクトを取る必要があるとのこと。日本語の窓口が用意されるかどうかは現時点では不明。

[撮影協力:オリオスペック]