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AMDがRichland発売イベント実施、「対Haswell」で対抗心むき出し
元NVIDIAエグゼクティブ加入でゲームを強化、ソケット不明の謎マザーも
(2013/6/22 23:58)
AMDの最新APU「Richland」の発売を記念したイベント「BE INVINCIBLE AMD Richland 発売記念イベント」が22日(土)に開催された。会場はアキバナビスペース(ブロックD1-[d4])。
イベント内容はもちろんRichlandの紹介だが、同社セッションの解説は「対Haswell」で対抗心むき出し。様々なベンチマークやデモで「コストパフォーマンスは上」「GPUのパフォーマンスに差がある上、表現力にも違いがある」とアピールした。
また、会場ではGIGABYTEがゲーマー向けマザーボード「G1」シリーズ初のSocket FM2モデルを展示したほか、ASUSもソケットを隠した謎のマザーボードや15WのクアッドコアSoC、Kabiniを搭載したMini-ITXマザーボードを展示していた。
対Haswellで対抗心むき出し「(他社は)表現力までは確保できていないみたいですね」
まず、AMDセッションで目立ったのは「対Haswell」での対決姿勢。
比較表に登場するのは時期の関係からかIvyBridgeベースのCore i5-3470が多かったが「Haswellでも実質変わらなかった」(AMD)そうで、A10-6800Kとのベンチマーク比較が随所で登場。
内蔵GPU利用時、ゲーム全体でのパフォーマンスはA10が優ることや、AMDの毛髪描画技術「TressFX Hair」を採用したTombRaiderを例に「描画そのものの内容が異なることもある」と説明した。
さらに「グラフィックスのパフォーマンスは確かにあがっているみたいなんですけども、こういった表現力までは他社さんは確保できてないみたいですね」と余裕の挑発も。
このほか、フォトレタッチやWebブラウザでのGPUアクセラレーションの普及や、既存のSocket FM2プラットフォームが使える利便性、そしてAPU自体が全般にHaswellよりも安価なこともアピール。全体的なコストパフォーマンスの優位を強調している。
スタイリッシュな新プロモーションも披露ゲーム強化は「元NVIDIAのエグゼクティブが担当になったから」
なお、イベントでは新作のSF風プロモーションビデオを紹介。これは、4人のサイボーグ(?)がモンスターと戦っていく、というもの。
サイボーグはCPUのコア、モンスターはタスクを表し、必要に応じてGPUを模した大量のロボットが登場する。それぞれのキャラクターはなかなかスタイリッシュで、「ゲームにできないか、検討している」(AMD)という。また、同社おなじみの女性キャラ「Ruby」もTressFX Hairを活用したものになるという。
ちなみに、ここ最近、AMDではゲーム関連のプロモーションが非常に強化されているが、なんとこれは「元NVIDIAのエグゼクティブがAMDに加入したから」(AMD)だとか。スタッフは「オチがついた」と表現していたが、こんなところにも、同社APUの存在感が増した秘密があるようだ。
※AMDより「加入したのはエグゼクティブ」という追加情報があったため、記事を加筆/修正しました(6/25)
G1.Sniper初のSocket FM2モデルも展示ソケット不明の謎マザーやKabiniも
一方、展示ブースではASUS、ASRock、GIGABYTE、MSIとショップブランドPC各社の製品が展示。
まず、「Richland」という点で注目できるのがGIGABYTEのゲーミングマザー「G1.Sniper A85X」。
同社「G1」シリーズ初のSocket FM2製品で、様々なゲーミング機能が搭載される見込み。オペアンプの交換に対応するという。チップセットはA85Xで、発売時期や予価は未定。
ASUSはソケット不明の謎マザーボードを展示15W/4コアのKabiniベースのMini-ITXマザーも
また、正体は不明だが、かなり注目できそうな製品を展示していたのがASUS。
製品名やスペックさえ明かされず、何故かCPUソケットまで隠されていた製品で、「日本初公開のmicroATXモデル」とされている。CPUソケットが隠されている理由は判らないが、何らかの新ソケットである可能性も考えられる。発売時期なども明かされなかった。
なお、ASUSでは15Wの低電力クアッドコアAPU「Kabini」をオンボード搭載したMini-ITXマザー「XS-A」も展示。搭載CPUは1.5GHzのA4-5000。2本のmSATAや6Gbps SATAインターフェイス2本などを搭載しており、NAS向けなどにはよさそうな製品だ。これも発売時期などは未定。
ちなみにこの「XS-A」のスペック表は誤植が多く、フォームファクタ欄は(Mini-ITXではなく)「Mini-ATX」、対応ソケット欄は(オンボードではなく)「Socket FM2+/FM2」となっていた。ただし、「FM2+」というソケットはKaveri向けソケットとして公表されている。