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銀軸キーボードがお得なGAMDIAS、高コスパゲーミングデバイスを一式チェック
エントリーユーザーにもおすすめ、最初に1台に text by 白倉甲一
2020年3月23日 00:01
ゲーミングPCを購入したものの、「マウスやキーボードに割く予算がなくなってしまった」と、デバイス選びが難航したことはないだろうか。
そうなってしまった場合、限られた予算の中でなるべく性能を落とさないようにデバイスを選ぶことになるが、そんな時にお勧めしたいのが今回紹介するGAMDIASのゲーミングデバイスだ。
中でも、メカニカルキーボードについては手頃な価格と性能を両立した「HERMESシリーズ」が人気で、エントリーユーザーにもおすすめしやすい。
最近のゲーミングデバイス選びの傾向として、「デザインを統一させたいから同じメーカーで一式揃えたい」といったニーズも高いので、GAMDIASのゲーミングキーボードと合わせ、マウスやヘッドセットも紹介しよう。
高速入力できる銀軸キーボードが割安なGAMDIAS独自メーカースイッチ採用で低コスト化
まずは今回の主役となるゲーミングキーボードから紹介しよう。GAMDIASが日本で販売している最新キーボードは、ゲーム向けで人気の高速入力対応モデル。フルキーモデルとテンキーレスモデルの2種類が用意されている。
採用されているキースイッチは、シルバースイッチや銀軸などと呼ばれているリニアタイプのキースイッチ。一般的なメカニカルスイッチよりもアクチュエーションポイントが浅く設定されているため高速な入力が可能だ。その特性を生かし、FPSなどの一挙一動の反応速度やタイミングが求められるシビアなゲームのユーザーに好まれている。
なお、ゲーミング向けのキースイッチは「Cherry MX」が有名で、高級ブランドなどはCherry MXキースイッチが採用されていることが多いが、コストパフォーマンスを売りとする製品は、「Cherry MX」の互換品を採用している例が多い。
互換品はコストを抑えた物から性能を強化したものまで様々だが、軸の色が同じであれば概ねCherry MX本家のキースイッチに似た傾向の特性になっている。
今回のモデルは、GAMDIAS認定のメカニカルキースイッチを採用することでコストを抑えた製品だが、耐久性は5000万打鍵と高く、打鍵感もグラつきや引っかかりなどの違和感がない十分な品質を備えた製品になっている。
ゲーム向け機能が一通り揃った銀軸フルキーキーボード「HERMES P1B」RGBバックライト付きでゲーム向けに一部配列をカスタム
「HERMES P1B SILVER RGB JP」は日本語配列のゲーミングキーボード。フルキータイプのモデルで、筐体サイズは幅440×奥行144×高さ 35mm、ケーブル長1.5m、本体重量800g。
GAMDIAS認定の銀軸キースイッチを採用することで、実売価格は税込6,980円前後とコストパフォーマンスを高めた製品になっており、RGBバックライト付きの一般的なメカニカルキーボードと比較しても安価なモデルと言える。
特徴的なのはEnterキーの形状が英語配列のような横長のものになっており、それに伴い周辺のキーも英語配列に近しい配置になっているという点だ。
これは、製品を世界展開しているメーカーの低価格帯キーボードによく見られる特徴で、筐体の金型を各配列で流用可能にしてコストを抑えるのと合わせ、英語配列のメリットでもある「ホームポジションから小指でEnterキーが押しやすい」といった部分を活かすことを狙った物であると思われる。
このほか、左Windowsキー部分がFnキーになっていたり、アプリケーションキーの位置に右Windowsキーが搭載されていたりと、「ゲーム中のWindowsキーの誤爆」や「日本語配列特有のスペースキーの短さ」などを改善するカスタムも行われている。当然だが、日本語キーボードなので、半角全角、変換、無変換といったキーはしっかりと搭載している。
なお、この製品だけを使用する場合は問題ないが、学校や会社など異なる環境でもPCを使用している場合、配列などが変わっても問題なく操作できる慣れが必要になるので、その点は注意した方が良いかもしれない。
Windowsキーのロック機能や、Nキーロールオーバーでの同時押し対応、ポーリングレート1,000Hz対応など、ゲーミングキーボードに必要な機能は一通り揃っているほか、WASDと矢印キーを入れ替える機能なども搭載している。
機能やイルミネーションの切り替えなどは、Fnキーと特定のキーを組み合わせる事で変更可能だ。
ちなみに、本機はマクロ機能は搭載していないので、キーに特殊な操作を割り当てたりすることはできない。逆に言えばドライバソフトウェアが必要なく、ライティングの設定なども含めキーボード上で全てが操作/設定できるシンプルなモデルとも言える。
フレームレス/テンキーレスのゲーミングキーボード「HERMES E3」銀軸搭載キーボードでは格安
「HERMES E3 SILVER RGB JP」は日本語配のテンキーレスキーボード。筐体サイズは幅370×奥行き140×高さ30mm、ケーブル長1.5m、本体重量675g。
こちらもGAMDIAS認定銀軸キースイッチ採用で、実売価格は税込5,980円前後。銀軸であることも考えると恐ろしいほど安い。フルキーのHERMES P1Bと違い、こちらはフレームレス筐体になっているのも特徴だ。
テンキーレスキーボードの利点として、テンキーがない分机を広く使えるのでマウスを大きく動かすことの多いゲーム用途などには基本的にはこちらの方が有利だろう。
逆にテンキーを使うようなキー割り当ての多いゲームをメインに遊ぶならフルキーが適しているので、用途や仕様環境に合わせて選びたい。
フレームレスの筐体はアルミバックプレートを採用しており、打鍵時にキーボード自体がたわんで打鍵感を損なうといった心配がない。
また、フレームがない分バックライトの光が周りにグラデーションがかって広がりやすく、イルミネーション重視のユーザーにもポイントになるだろう。
こちらのモデルもマクロ機能は非搭載。またHERMES P1Bでは調光機能がテンキーに設定されていたが、HERMES E3ではFnキー+上下の矢印キーで変更する方式になっている。
HERMES P1Bと同じく、Windowsキーのロック機能や、Nキーロールオーバーでの同時押し対応、ポーリングレート1,000Hz対応など、ゲーミングキーボードに必要な機能は一通り揃っているほか、WASDと矢印キーを入れ替える機能なども搭載している。
実際にゲームで使ってみた、銀軸らしい反応の良さが魅力のキーボード一瞬の反応速度が勝敗を分けるゲームに
GAMDIAS認定銀軸キースイッチが効果のあるものなのか、実際にゲームで使って感触を確かめてみた。
反応が速い分、即座に立ち回れるのが銀軸の強み。敏感な分、焦って操作してしまうと思わぬ挙動を誘発してしまうので、誤操作に気をつけよう。
PUBGとDead by Daylightで簡単にチェックしてみたが、瞬時に判断し行動する必要があるシーンや、相手とほぼ同時に動き出し勝敗が決するシーンなどでは銀軸の恩恵が受けられた。もちろん、銀軸とその他のキースイッチの差はわずかではあるが、PUBGで鉢合わせになった際などはほんのわずかな差が勝敗を決めることもあるので、勝率を少しでも高めるという点で銀軸を導入する価値はある。
余談ではあるが、銀軸登場時、ストッピングというキャラクターを瞬時に停止させて射撃時の精度を高めるテクニックが重要視され、ストッピングのしやすさから銀軸のキーボードが注目されていた。現在流行しているタイトルではこのテクニックが要求されるものは少なくなっているが、CS:GOなどでは必須テクニックなので、プレイしようと考えているのであれば銀軸のキーボードを使って練習してみるのも良いだろう。
ちなみに、銀軸どの程度で反応するかを確認してみた画像が上のものだ。軽く荷重がかかった段階で反応するので、キーを底打ちした際に反応するタイプのキーボードに慣れているユーザーは若干違和感を感じるかもしれない。荷重が軽いキーボードが好きなユーザーや、キーを底打ちしないユーザーはすぐに慣れるはずだ。
ハイセンシでRGBライティングも特徴的な右手用ゲーミングマウス「ZEUS M2」
「ZEUS M2 GAMING MOUSE」はオーソドックスな形状の右手用ゲーミングマウスで、サイズは118×67×38.5mmと日本人の手にも馴染みやすい大きさだ。実売価格は税込3,980円前後。
接続は有線USBで、ポーリングレートは1,000Hz対応。ボタンは合計8個搭載。マウスパッドが付属しているのも特徴だ。
形状は癖のない一般的な右手用マウスといった印象で、かぶせ持ち用だと思って問題ないだろう。掴み持ちの場合、手の付根の外側が少し浮いてしまうように感じた。
側面は両側ともラバー加工が滑り止めになっており、軽く抉れるような形になっているのでグリップ感も申し分ない。
センサーの解像度は1,200~10,800 DPIの6段階で切り替え可能で、本体上部の切り替えスイッチから状況に応じて変更可能。ドライバソフトウェアから100DPI刻みで調整も出来る。下限が1,200 DPIなので、ハイセンシでの使用をメインにしたマウスだ。
追加ボタンは、左側面に二つ、DPIスイッチの下部に一つあるので、これらのボタンへの割り当てはドライバソフトウェアを使って自由に設定してみるのも良いだろう。
ユーティリティは多機能タイプで、ゲームやソフトウェアとのプロファイルの紐付けや、マクロ機能やランチャー設定など、幅広い選択肢から自由にカスタマイズ可能。タイマー機能など変わったものも備えており、音声ファイルの簡易レコーダー機能まで付いている。
LEDイルミネーションは、側面に2本のLEDラインを備えるダブルレイヤーRGBライティングが特徴的で、発光パターンは10種類ほど用意されている。もちろん消灯する事も可能なので好みに合わせて設定しよう。
本体は130gなので通常時でもそこそこの重さだが、重めのマウスが好みな場合は付属のウェイトを着脱すること重量調節もできる。ウェイトは2個付属しており、1つ5g。搭載時のマウスの最大重量は140gとなる。
また、マウスパッドが同梱されているのも嬉しいポイント。サイズは240×180mm、厚さは2mmとやや小ぶりではあるものの、初めてゲーミングマウスパッドを買うときにはなかなか勝手がわからないものなので、付属のもので一度自分の好みの傾向を確かめるのに役立つ。
ゲームでの使用感としては、センサーの挙動が素直で、使いこなすのにコツなどは必要ないといった印象。初めて使う場合でも安心してカーソル操作できるはずだ。ホイールはノッチの感触が弱めな滑らかなものなので、回しすぎないように気をつけよう。
追加のボタンを使う場合は、押しやすいサイドボタンとDPIスイッチの上側のボタンをメインに使う事になるだろう。フリールックや、武器、サブウェポンの切り替えショートカットなどを設定しておけばキーボード側の操作は移動などに専念しやすい。ホイール下部の最下段のボタンはとっさには押しにくい位置なので、落ち着いた状態で使用するコマンドなどに割り当てて使うと良いはずだ。
また、本体の重量がそれなりにあるので、操作時にマウスが流れてしまうことが少ない。重量は疲れにくさなどとトレードオフになる部分もあるが、ピタッと止めて使いたいユーザーには良いはずだ。
サラウンドも利用可能、USBサウンドアダプタ付きゲーミングヘッドセット「HEBE P1」PC/スマホ両対応
「HEBE P1 3.5mm+USB」はUSBサウンドアダプタが付属したゲーミングヘッドセット。ドライバーユニットは径53mmとやや大きめのものを搭載している。実売価格は税込7,980円前後。
PCへUSB接続することでサラウンド機能を利用できるほか、3.5mm4極ミニジャックでスマートフォンや各家庭用ゲーム機とも接続することが可能。3.5mm3極ミニジャック変換ケーブルも付属しているので接続方法には困らないだろう。
ヘッドバンド部分に金属フレームを使っているものの、本体重量は512gと軽く、装着してみると重さはそれほど感じない。イヤーパッドも大きく柔らかいので、長時間使っていても疲れない。
音質はややドンシャリ傾向ではあるものの、中音域も出ていて、デフォルトの状態で定位もほどほどにわかる性能といった印象だ。
マイクは全指向性、フレキシブルタイプの伸縮式でイヤーカップ内に収納が可能だ。音量はやや小さく感じたが、ノイズは少なく環境音も多くは拾わないという感じで、ボイスチャットで使う分には問題ない性能だ。
USBサウンドアダプタはリモコンも兼ねており、手元で音量や機能のオン/オフなども行える。クリップもついているので、固定には困らないだろう。
USBサウンドアダプタを利用してPCと接続した際は、7.1chサラウンドを利用可能。PC用のユーティリティからはサラウンドやイコライザー以外に、カラオケ機能やエコーなど一風変わった機能も利用できる。
サラウンド機能やイコライザーを設定することで、ゲームの音などを聞き取りやすいようにチューニングもできるので、PCで使用する際は好みの音質に調整しよう。
GAMDIASの統合ユーティリティー「HERA」、対応デバイスを一括管理
GAMDIASのゲーミングデバイスは、統合ユーティリティの「HERA」から一括で管理することが可能だ。デバイスごとにユーティリティを切り替える必要がないので、こうした統合ユーティリティはあるに越したことは無い。
ソフトウェアレスのモデルを除き、各デバイスの設定は「HERA」を使用して行う仕組みになっている。基本的な機能も含め設定できる項目は細かく、独特な項目があったり、使い道はユーザー次第な項目があったりと、ユニークな面もある。設定は基本的にPCから行う必要があるが、スマホ上からもプロファイルの切り替えなどが行える連動機能を備えている。
基本言語は英語だが、マウスオーバーで簡単な日本語の説明文も表示されるので、操作する際に困ることはあまりないだろう。
コスパ重視ながらもゲーミングデバイスの感触を掴むのに最適特にキーボードは銀軸の性能を体験するのにお勧め
PCゲームを始める際、どうしてもゲーミングPC本体に予算が必要になりデバイス選びが難しくなる傾向にある。そういったときにデバイス一式が必要十分な性能で、かつ価格の安いGAMDIASのゲーミングデバイスは、選択肢としてかなりアリなものだといえるだろう。
特に今回紹介している銀軸のゲーミングキーボードは注目製品だ。低価格モデルは価格を抑えるためにメンブレンスイッチを搭載する製品が多いが、そういった中でも高性能なメカニカルキーを採用し、上の価格帯で販売されているメカニカルキーボードとも機能的に遜色が無いのは良い意味で驚かされる。コストを抑えて導入できるので、まさに最初の1台にもってこいのモデルだ
GAMDIASのモデルは国内での展開はまだこれからといった面もあるが、秋葉原での大手ショップなどでは展示機も用意されている。売り場でみかけた際には是非試用してフィーリングを確かめてみてほしい。
[制作協力:GAMDIAS]