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Switchには高速/大容量なmicroSDカード!Apex Legendsも快適なSamsungの「EVO Plus」

My Nintendo Storeでも買える“お墨付き”のmicroSDカード text by 佐藤岳大

発売されたばかりのSwitch版Apex Legendsを使い、高速なmicroSDXCカードの性能をテストしてみた。
Switchで大容量の大作ゲームを複数遊ぶならmicroSDカードが必要になるが、性能にこだわるべきなのか見てみよう。

 Nintendo Switchは本体内蔵のフラッシュメモリが高速なため、ゲームはゲームカードのパッケージ版を購入するよりも、ダウンロード版を購入し、内蔵メモリにインストールした方がロード時間が短いことが知られている。

 すべてのゲームを内蔵メモリにインストールできれば良いが、容量が限られることもあり、それほど多くのゲームをインストールすることはできない。ダウンロード版のゲームを複数タイトル遊ぶには、microSDカードを併用して遊ぶことになる。

 Nintendo Switchでゲームに使うなら高速なmicroSDカードの方が良いのだろうか。今回、発売されたばかりの「Apex Legends」を使用してmicroSDカードの性能による影響をテストしてみた。

Nintendo Switch版Apex Legendsの容量は最低18.9GBソフトはダウンロード必須でmicroSDカードの使用が前提に

Apex Legendsパッケージ版、大容量タイトルのためパッケージ版を購入してもソフトはダウンロードすることになる。

 Apex Legends(エーペックスレジェンズ)は、基本プレイ無料で楽しめるバトルロイヤルFPSタイトルだ。2019年2月にPC/PlayStation 4/Xbox One向けにリリースされ、2021年3月にNintendo Switchでもリリースとなった。

 Nintendo Switch向けには無料のダウンロード版と、ゲーム内アイテムコードや追加キャラクターのコードが付属した有料のパッケージ版が用意されている。どちらを購入しても遊ぶにはインターネット環境が必要だ。

パッケージ版の中身、アイテムやキャラクターの追加コードが記載された紙が封入されている。
パッケージによると、空き容量は30GB以上必要とされている。

 ダウンロード版の必要空き容量はMy Nintendo Storeの情報で18.9GBとなっている。Nintendo Switch本体の内蔵ROM容量は32GBだが、システム領域を除いたユーザーが使える空き容量は25GBほどのため、そのほとんどを消費してしまう計算になる。

 さらに、日本語音声で楽しむための言語パックは別DLCとして用意されており、こちらをインストールすると計20.6GBほどになり、今後のアップデートなどがあった場合も考慮するとギリギリといったところだ。

 実際、パッケージ版の裏面には「30GB以上の空き容量」を用意するように記載されており、公式ストアでも「容量が足りない場合は、必要のないソフトを整理するか、十分な空き容量があるmicroSDカードをお使いください」と案内されており、複数のゲームを遊ぶユーザーはmicroSDカードの併用が前提となっている。

100MB/sの高速microSDカード「Samsung microSD EVO Plus 256GB」を用意My Nintendo Storeで販売中の“お墨付き”モデル

Samsung microSD EVO Plus 256GB。

 「Samsung microSD EVO Plus」は、UHS-I規格に対応した高速microSDカードだ。128GB以上のモデルではUHS-I Speed Class 3(U3)に対応しており、公称速度はシーケンシャルリード最大100MB/s、同ライト最大90MB/s(256GBモデル以上)となっている。

 My Nintendo Storeでも購入できるモデルで、同ストアでも「Nintendo Switchをより快適に遊んでいただける、読み込み速度(転送速度)が高速なmicroSDカード」と記載されており、“任天堂お墨付き”とも言える製品だ。

Samsung microSD EVO Plus 256GB。
Crystal Disk Markの測定結果。

 実際にCrystal Disk Mark 8.0.1を使って測定したところ、シーケンシャルリード/ライトともにほぼ公称値に近い速度が確認できた。実アプリケーションでの動作に関わるランダムリードも、キュー数1で約10MB/sを記録している。

 容量は32GBから用意されているが、Nintendo Switch向けに用意するのであれば、大型タイトルを複数インストールしても余裕があり、速度も高速な256GBまたは512GBのモデルがおすすめだ。256GBの場合、安値店であれば5千円前後から購入できる。

Samsung microSD EVO Plus
容量32GB64GB128GB 256GB512GB
規格microSDHCmicroSDXC
スピードクラス/UHSクラスClass10 / UHS-I Class1 (U1)Class10 / UHS-I Class3 (U3)
リード95MB/s100MB/s
ライト20MB/s20MB/s60MB/s90MB/s
保証10年限定保証(ドライブレコーダーや監視カメラでの使用は保証外)

比較に旧世代で48MB/sのmicroSD「Samsung microSD EVO」を用意

Samsung microSD EVO 128GB(MB-MP128D)。
Crystal Disk Markの測定結果。

 今回の検証では、どれぐらいSamsung microSD EVO Plusが高速なのか、旧世代のモデルにあたる「Samsung microSD EVO(MB-MP128D)」の128GBモデルを比較カードとして用意した。

 こちらはUHS-I Speed Class 1(U1)に準拠したカードで、公称最大転送速度は48MB/sとなっている。

 Crystal Disk Markでの測定結果をmicroSD EVO Plusと比べてみると、シーケンシャルリード/ライトとQ1ランダムリードで公称値差と近い約2倍、Q32ランダムリードで約2.6倍の速度差がある。ランダムライトに関しては3倍以上の差だ。

 任天堂の説明によると、Nintendo Switchをより快適に遊ぶには、UHS-I対応で読み込み速度が60~95MB/sのモデルが推奨されている。「microSD EVO(旧型)」はUHS-Iには対応しているが、推奨の速度を下回っているので、「microSD EVO Plus」と実際のゲームでもそれなりの差が出るかもしれない。

SwitchでmicroSDカードを使うなら絶対高速microSDを買うべき!Apex Legendsでロード時間を実測

Samsung microSD EVO PlusとSamsung microSD EVOの新旧microSDカードで差が出るのか見てみよう。

 それではApex Legendsにおけるロード時間を比較して、Samsung microSD EVO Plusがゲームを快適にするものなのか見てみよう。

 今回は、ゲームタイトルが立ち上がるまでの時間、射撃訓練場に入るまでのロード時間、実際のゲームに参加するまでのロード時間の、3カ所で計測した。

内蔵ROMの速度に迫る「microSD EVO Plus」、ゲームタイトルが立ち上がるまでの時間を比較

ゲームを起動してタイトル画面が表示されるまで時間を計測。

 まずはゲームが立ち上がるまでのロード時間を見てみよう、下のグラフが内蔵メモリ、Samsung microSD EVO Plus、Samsung microSD EVO(旧型)を比較したものだ。

 結果はご覧の通りで、転送速度に応じた順に高速という結果となった。内蔵ROMとSamsungmicro SD EVO Plusはほぼ同じ時間でロードが完了したのに対して、Samsung microSD EVO(旧型)は10秒近く遅れているのが見て取れる。高速なmicroSDは内蔵ROMに近い快適さを提供するといえるだろう。

初回起動ロード時間のグラフ

射撃訓練場に入るまでのロード時間も「microSD EVO Plus」は高速

ロビー画面から射撃訓練場へ移動するのにかかった時間を計測。

 Apex Legendsは操作やキャラクター、武器の把握に役立つ射撃訓練場が用意されており、利用する人も多い。こうしたシーンでのロードも短いに越したことはない。

 計測対象は「画面が暗転したシーン - キャラクターが操作可能になるまで」の時間だ。結果は下のグラフの通りで、内蔵ROMが最速だが、Samsung microSD EVO Plusもそれに迫る速度となっている。ゲームを快適に遊ぶのであればなるべく高速なmicroSDカードを選ぶべきだろう。

射撃訓練場ロード時間のグラフ

実際のゲームに参加するまでのロード時間は、microSDカード以外の要因も大?

カジュアルマッチに参加した際のロード時間を計測。

 最後に、カジュアルマッチへ参加した際のロード時間を見てみよう。計測対象は「キャンセル不可になってから画面が暗転したシーン - キャラクター選択画面」の時間が下記のグラフだ。

 カジュアルマッチに参加する際のロード時間なのだが、他のプレイヤーとの通信などデータロード以外の処理も含まれるようで、計測のタイミングによって数値にばらつきがでてしまう。当初、それぞれの最短ロード時間を比較しようとしたが非常にばらつきが大きく、逆に最もロードに時間がかかったケースの方がばらつきが少なかったので、それぞれの環境でもっともロード時間のかかったデータを比較してみた。このため、この検証に関してはあくまで参考値として見てもらいたい。

カジュアルマッチロード時間のグラフ

 データロード時間以外も含まれるためそれぞれの差はかなり小さくなったが、傾向としてはゲーム起動時間と射撃訓練場へ入る際のロード時間と同じだ。

 ちなみに、マッチングの状況などが良い場合、最速で16秒台でロードが完了することもあった。最も条件が良い場合では射撃訓練場に入るまでのロード時間と同じような差が出ると思われるので、microSDカードが速いに越したことはないだろう。

内蔵ROMと遜色ないプレイフィールを実現する高速microSDカード大作を遊ぶなら256GB以上の大容量がオススメ

 今回の検証から、任天堂が公式ストアで取り扱うだけあって、Samsung microSD EVO Plusでは本体内蔵ROMと遜色ないプレイフィールを実現していることがお分かり頂けただろう。

 速度としては、内蔵ROMが最も高速という結果が改めて明らかとなったが、今後Apex Legendsの大型アップデートでファイルが数GBが追加されれば、収まらなくなるだろう。事実上、大型タイトルを遊ぶ上では、Nintendo SwitchにmicroSDカードはほぼ必須と言える。

 Apex Legendsを遊ぶだけなら容量は32GBもあれば十分だが、大作ゲームが20GB程度消費することを考えると、数タイトル遊ぶだけでも最低128GBは必要で、ゆとりをみれば256GB以上は欲しい。Nintendo Switch自体、頻繁にmicroSDカード差し替えることを前提にしていない仕様なので、ゲームをがっちり遊ぶユーザーは初めから大容量のmicroSDカードを用意した方がいいだろう。

 Nintendo Switch向けのmicroSDカードを選ぶ際には、容量と速度を両立したSamsung microSD EVO Plusのような製品を選ぶことをオススメしたい。

[制作協力:Samsung]