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動画で一目瞭然!内部の空気が一気に入れ替わる“冷える”ゲーミングPC「STORM PG-PCT」

ハイエンドパーツを搭載しても熱がこもらない高冷却なBTO PC text by 坂本はじめ

 今回、STORMから届いたのは、Rocket Lake-S最上位モデル「Core i9-11900K」と、NVIDIAのハイエンドGPU「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載した、ハイスペックなゲーミングBTO PC「PG-PCT」だ。

 通気性を重視したケースを採用した「PG-PCT」は、搭載パーツをしっかり冷やせる冷却性重視のBTO PCであり、高発熱なハイエンドパーツからベストなパフォーマンスを引き出すことができる。今回は、その冷却性能とゲーミング性能をチェックしてみよう。

わずか数秒でケース内を換気できる抜群の換気能力を実現

STORMのゲーミングBTO PC「PG-PCT」
高冷却モデルが実際にどれくらい優れたエアフロー性能を持っているのか見てみよう。

 今回テストするSTORMの「PG-PCT」は、通気性に優れたPCケースである「METALLICGEAR NEO AIR」を採用したゲーミングPCで、TDP 125Wの8コア16スレッドCPU「Core i9-11900K」、TGP 350WのハイエンドGPU「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載している。

 200×460×450mm(幅×高さ×奥行)という、ATXタワーケースとしては比較的コンパクトな筐体に高発熱なハイエンドパーツを詰め込むという、発熱による問題が懸念されるスペックのPG-PCTだが、抜群の換気能力によって各パーツをしっかり冷やせるPCに仕上がっている。

 まずは、動画でその換気能力をチェックしてみよう。

【STORM PG-PCTの換気性能テスト】

 ケース内に充満していたスモークは、電源投入からわずか数秒でケース外に排出され、ケース内の空気がリフレッシュされていることが分かる。このスピーディーな換気能力こそがPG-PCTの強みだ。

 このように、CPUやGPUの排熱を素早くケース外に排出するとともに、ケース内にフレッシュな空気を取り込み続けることで、ケース内温度の上昇を防ぎ、各パーツを効率的に冷却できる状態を保っているのである。

黒で統一されたビジュアルの高冷却ゲーミングBTO「PG-PCT」

 優れた換気能力を確認したところで、あらためてPG-PCTの詳細を確認していこう。

 PG-PCTがケースに採用するMETALLICGEAR NEO AIRは、優れた換気能力を備えているだけでなく、ビジュアル面にもこだわって設計されており、全面メッシュ仕様のフロントパネルや、LEDイルミネーションが映えるスモークガラスを左側面に採用している。また、USB 3.0をはじめとするフロントパネルインターフェイスは、アクセスしやすい天板前面に配置されており、使い勝手も良好だ。

フロントパネル。全面メッシュ仕様で通気性を確保している。
左側面。スモーク仕様の強化ガラスパネルを搭載している。
天板。通気口が設けられており、排気用の120mmファンが2基搭載されている。
天板に配置されたフロントパネルインターフェイス。

 Core i9-11900KとGeForce RTX 3080 Tiの安定した動作を支える電源ユニットには、80PLUS PLATINUM認証を取得した1,200W電源を搭載。DDR4-3200動作の16GBメモリ×2枚や、1TBの大容量NVMe SSD(PCIe 3.0 x4)など、プロセッサ以外の足回りもハイスペックゲーミングPCに相応しいものとなっている。

搭載CPUのCore i9-11900K。
240mmラジエータの水冷クーラーでしっかりと冷却。
同祭ビデオカードのGeForce RTX 3080 Ti。
サンプル機にはINNO 3Dの大型クーラー搭載モデルが採用されていた。

Core i9-11900KとGeForce RTX 3080 Tiが実現するゲーミング性能をチェック4Kゲームも狙えるハイパフォーマンス

 PG-PCTでベンチマークテストを実行してみたので、結果を確認してみよう。

 CPUベンチマークのCINEBENCH R23では、マルチコアテストで「12,971pts」、シングルコアテストで「1,636pts」を記録した。1,600ptsを超えるシングルコアテストのスコアは素晴らしいものであり、CPUアーキテクチャの刷新でIPC(クロック当たりの命令実行数)を高めたCore i9-11900Kの強みがしっかり発揮された結果となっている。

CINEBENCH R23 (最低実行時間10分)。

 3DMarkのDirectX 12テスト「Time Spy」では、総合スコアで「17,317」を記録した。3DMark独自のパフォーマンス指標「estimated game performance」によれば、1440p(WQHD解像度)で高画質(Ultra)に設定した「バトルフィールドV」で175fps以上が期待できるとされており、ハイエンドGPUらしいパフォーマンスを発揮していることが伺える。

3DMark「Time Spy」。

 ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークでは、描画品質プリセットを「最高品質」に設定して、フルHD(1,920×1,080ドット)と4K(3,840×2,160ドット)でテストを実行した。

 フルHDのスコアは「27,104」で、最高評価の「非常に快適」を獲得。4Kでも「16,291」というスコアで、こちらも「非常に快適」との評価を獲得した。4K解像度でも高解像度でもファイナルファンタジーXIVを十分にプレイできる実力を示した。

フルHD(1,920×1,080ドット)かつ「最高品質」設定で実行したさいのスコア。
4K(3,840×2,160ドット)かつ「最高品質」設定で実行したさいのスコア。

長時間のゲームも安心な動作温度、30分間負荷をかけ温度推移を確認FF14ベンチ中のCPU温度は最高で58℃、GPUは77℃前後で安定

 PG-PCTに搭載されたCore i9-11900KとGeForce RTX 3080 Tiは、ベンチマークテストでハイエンドパーツに相応しいパフォーマンスを発揮していた。そのベンチマーク実行中、CPUとGPUがどの程度の温度で動作しているのかを確かめてみた。

 テストでは、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークを4K解像度かつ最高品質でループ実行し、約30分間動作させ続けたさいのCPU温度とGPU温度の推移を計測した。テスト時の室温は約26℃。

 計測の結果、CPUのピーク温度は58℃で、GPUのピーク温度は77.3℃だった。いずれもサーマルスロットリングの作動温度以下を保つことができており、常にブースト動作を維持できている。

 温度の推移で注目したいのはGPUの温度推移で、30分という長時間実行し続けているにも関わらず、5分(300秒)を過ぎたあたりからGPU温度の上昇が停止している点だ。多くの場合、排熱によるケース内温度の上昇と、それに伴う冷却効率の低下により、発熱源であるCPUやGPUの温度がじわじわ上昇するような傾向がみられるのだが、PG-PCTの換気能力が排熱量に大して十分以上に優れているため、温度の上昇が早々に止まっているというわけだ。

長時間PCに負荷がかる用途で使うならなら高冷却性能のゲーミングPCを高パフォーマンスを安定して引き出したいゲーマーにお勧めのSTORM PG-PCT

 STORMの高冷却ゲーミングPC「PG-PCT」が実現している優れた換気能力は、長時間の高負荷動作でもハイスペックなCPUとGPUのパフォーマンスをしっかり引き出せるものだ。

 その分、ファンなどの動作音は大きくなってしまう面はあるので、快適性を求めるならヘッドセットなどを使うことも検討したいが、そうしたトレードオフの面があっても、ゲーマーにとって安定して高いパフォーマンスが得られるということは他に代えがたいものである。

 高価な高性能パーツが、長時間の使用でも期待通りのパフォーマンスを発揮することを望むなら、PG-PCTのような高冷却ゲーミングBTO PCの導入を検討してみるべきだろう。

[制作協力:STORM]