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ASUS ROGで組む「最強PC」、クリエイター用途/激重ゲームも脅威の性能で押し切る!
見た目も性能も一級品、ASUSらしさが感じられる満足な一台 text by 坂本はじめ
2021年10月26日 00:01
ASUSのゲーミングブランド「ROG(Republic of Gamers)」の登場から15年。当初マザーボードからスタートしたROGブランドは拡大を続け、いまやビデオカードや電源ユニット、CPUクーラーにまでROGを関する製品が登場している。
そこで今回は、ROGブランドのハイエンド製品を贅沢に使ったROGマシンを自作してみることにした。コストを度外視して組むROGマシンがどのようなPCに仕上がるのか、ROGブランドやハイスペックPCに興味のあるユーザーには、ぜひチェックしてもらいたい。
ハイスペックパーツが勢ぞろい! ROGマシンの構成パーツを紹介
まずは、今回自作するROGマシンを構成するパーツから紹介しよう。
構成パーツは以下のリストに記載した通りで、CPUにAMDのデスクトップ向け最上位CPU「Ryzen 9 5950X」、GPUにもNVIDIAのGeForce RTX 30シリーズ最上位GPU「GeForce RTX 3090」を採用。各パーツの実売価格を合計すると70万円を超える、超ハイエンド構成のデスクトップPCだ。
16コア32スレッドの最上級CPU「Ryzen 9 5950X」
AMDのRyzen 9 5950Xは、Ryzen 5000シリーズの最上位に位置する16コア32スレッドCPU。
AMD最新のZen 3アーキテクチャを採用したことで、16コアによる圧倒的なマルチスレッド性能に加え、デスクトップ向けCPUとして最高クラスのシングルスレッド性能も実現。クリエイティブからゲームまで、あらゆる用途で抜群のパフォーマンスを発揮するハイエンドCPUとして、記事執筆の10月時点でデスクトップ向けCPUの頂点に君臨しているモデルだ。
現行最速GPU「GeForceRTX 3090」搭載の「ROG-STRIX-RTX3090-O24G-GAMING」
ビデオカードのASUS ROG-STRIX-RTX3090-O24G-GAMINGは、NVIDIAのGeForce RTX 30シリーズ最上位モデルである「GeForce RTX 3090」をオーバークロックして搭載したビデオカード。
10,496基のCUDAコアと24GBものVRAMを備えるGeForce RTX 3090は、ゲームとクリエイティブの両面で強力なパフォーマンスが期待できるGPUだ。そのGeForce RTX 3090の性能を最大限に引き出せるよう、2.9スロット設計の大型GPUクーラーや、PCI-E 8ピン×3系統での電力供給を可能にしたのが、ASUS ROG-STRIX-RTX3090-O24G-GAMINGである。
Socket AM4対応のROG最上位マザーボード「ROG CROSSHAIR VIII EXTREME」
ASUS ROG CROSSHAIR VIII EXTREMEは、AMD X570チップセットを搭載したSocket AM4向けマザーボード。フォームファクターはE-ATXで、基板サイズは305×277mm。
一般的なATXマザーボードより大型の基板には、18+2フェーズの電源回路や2系統のThunderbolt 4、10GbE+2.5GbEなど、最新かつ豪華なコンポーネントやインターフェイスを搭載。LEDイルミネーション機能の「Aura Sync」に対応したRGB LEDや、ハードウェアモニターとしても機能する2インチOLEDパネル「LiveDash OLED」なども装備しており、ASUSのSocket AM4向けマザーボードの頂点に君臨するに相応しい豪華絢爛な製品だ。
RGB LED搭載の定番OCメモリ「Trident Z Neo F4-3600C18D-32GTZN」
メモリのG.Skill Trident Z Neo F4-3600C18D-32GTZNは、DDR4-3600動作に対応した16GBメモリを2枚組にしたメモリキット。今回はこれを2セット用いることで16GB×4枚構成の64GBメモリを搭載する。
AMDのRyzen向けに設計されているG.Skill Trident Z Neoは、Ryzen 9 5950Xを用いる今回のPCで利用するのに最適なオーバークロックメモリの一つで、メモリプロファイル(XMP)を読み込むだけでDDR4-3600(CL18-22-22-42、1.35V)での動作設定を完了できる。また、メモリ本体には8つのゾーンで制御できるアドレッサブルRGB LEDバーを搭載しており、これはASUSのLEDイルミネーション機能「Aura Sync」での制御にも対応している。
公称7GB/sの最速級のPCIe 4.0 SSD「M10PG 2TB」
システム用のストレージには、Plextor最新のNVMe SSD「M10PG」の2TBモデル(PX-2TM10PG)を用意した。インターフェイスにPCI Express 4.0 x4を採用したM.2型SSDだ。
記憶素子にキオクシアのBiCSフラッシュメモリ(TLC型)を採用しており、InnoGrit製のSSDコントローラと組み合わせることで、リード最大7GB/s、ライト最大5GB/sという最速級の転送速度を実現している。M10PGは冷却用ヒートシンク搭載モデルなのだが、その取り付けはセルフ仕様となっているため、今回のようにマザーボードが強力なヒートシンクを備えている場合はそちらを使用することもできる。
電力モニターやRGB LEDを備える1,200W電源「ASUS ROG-THOR-1200P」
電源ユニットのASUS ROG-THOR-1200Pは、80PLUS Platinum認証を取得した1,200W電源だ。ケーブルの全着脱が可能なフルプラグイン方式を導入しており、主要なケーブルに見栄えの良いスリーブケーブルを採用している。
本体側面にはアドレッサブルROG LEDを搭載しており、LEDイルミネーション機能の「Aura Sync」でマザーボードやビデオカードと連携させることができる。また、同じく側面に搭載したOLEDパネルは電力モニターとして機能しており、電源ユニットが消費している電力をリアルタイムに表示できる。
3.5インチ液晶パネルを装備した360mmオールインワン水冷「ROG RYUJIN II 360」
CPUクーラーのASUS ROG RYUJIN II 360は、120mmファン×3基を横に並べて搭載できる360mmのラジエーターを備えたオールインワン水冷クーラーだ。標準搭載の冷却ファンにはNoctua製の120mmファン「iPPC-2000 PWM」が採用されている。
Asetek製のポンプや周辺冷却用の冷却ファンを備える水冷ヘッドには、3.5インチの液晶パネルも装備されており、CPUの温度などを表示するハードウェアモニターとして利用できるほか、オリジナルの画像やアニメーションを表示することもできる。単なる冷却装置の枠を超え、イルミネーション用パーツとしての存在感も抜群な水冷クーラーだ。
3面ガラス張りのハイエンドPCケース「ROG Strix Helios」
ASUS ROG Strix Heliosは、正面と両サイドの3面にスモークガラスパネルを採用したミッドタワーケースだ。本体サイズは250×565×591mm(幅×奥行き×高さ)とフルタワー級のサイズ感を持っており、デザインもASUSらしいアクセントがいたるところに施されたものになっている。
正面のガラスパネルにAura Sync対応アドレッサブルRGB LEDが導入されているほか、電源ユニットを見せる窓を備えたボトムカバーなど、ASUS製のパーツをより美しく魅せるためにデザインされたROG Strix Heliosは、今回のようにROGブランドのパーツでPCを組むのに最適なケースの一つであると言える。
自作でも統一感のある高レベルなビジュアルLEDイルミネーションの調和も取れたハイエンドPC
これらコスト度外視で用意したパーツを使って、実際に組み立てたものが以下の写真だ。
ROGブランドの製品は外観デザインのコンセプトがある程度統一されているので、ROGを冠するパーツを揃えた今回のPCは、各パーツが調和した統一感のあるビジュアルに仕上がった。
「Aura Sync」対応パーツで揃えることでイルミネーションも統一感のあるものに
今回使用したRGB LEDを搭載するパーツは、ASUSのLEDイルミネーション機能「Aura Sync」に対応しており、ユーティリティーソフト「Armoury Crate」で各パーツのRGB LEDを連携させることで、統制のとれた鮮やかなイルミネーションを楽しむことができる。
メーカーやシリーズを統一することは、全体のデザインが揃えられる面がわかりやすい利点となるが、複数のパーツでLEDイルミネーションなどの連携とれるといった部分もメリットだ。
ゲームでもクリエイティブでも超一線級のパフォーマンスを発揮!
ここからは、組みあがったROGマシンのパフォーマンスをベンチマークテストやゲームで確かめてみよう。ハイエンドパーツを揃えただけあって贅沢な性能のPCに仕上がった。
3DCGレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R23」はハイエンドらしい性能に
まず実行したのは、CPUの3DCGレンダリング性能を測定するベンチマークテスト「CINEBENCH R23」。CPUのマルチスレッド性能(Multi Core)とシングルスレッド性能(Single Core)を測定できるこのテストでは、Multi Coreで「25,711」、Single Coreで「1,604」を記録した。
Single Coreで1,600を超えるのは一握りのCPUだけであり、Multi Coreのスコアはデスクトップ向けCPUでは並ぶ者のない、ハイエンドデスクトップ(HEDT)向けCPUクラスの圧倒的なものだ。Ryzen 9 5950Xがデスクトップ向けCPUの頂点に位置するCPUであるという事実を改めて確認できる結果と言えよう。
3DCG制作ソフト「Blender」のパフォーマンスもチェック、GPUレンダリング速度は爆速
3DCGソフト「Blender」のオフィシャルベンチマークテストである「Blender Benchmark」では、CPUのRyzen 9 5950Xを使用した場合と、GPUのGeForce RTX 3090(OptiX)を使用した場合で、それぞれレンダリング時間を測定した。
Ryzen 9 5950Xのレンダリング時間は合計「21分13秒」で、これはCPUとしては相当に優秀なレンダリング速度だ。しかし、GeForce RTX 3090のレンダリング時間はわずか「3分31秒」で、これはRyzen 9 5950Xの約6倍もの速度でレンダリング処理を実行していることになる。
CPUの処理能力が求められるアプリではRyzen 9 5950Xが優れたパフォーマンスを発揮し、BlenderのようにGPUを活用できるアプリではGeForce RTX 3090の圧倒的な処理能力を利用できる今回のROGマシンは、クリエイティブシーンでも大いに活躍できるだろう。
かなり重いレイトレーシング/4Kの「サイバーパンク2077」も快適に遊べるすさまじい性能
最後に実行したのは「サイバーパンク2077」。精緻に作りこまれた近未来の都市を舞台にしたオープンワールド・アクションアドベンチャーゲームだ。
緻密なグラフィックと引き換えに描画負荷が高いことで知られるこのゲームで、画面解像度を4K(3,840×2,160ドット)、画質プリセットを最も高品質な「レイトレーシング:ウルトラ」に設定してプレイしてみたところ、多くのシーンで60fpsを上回るフレームレートを記録し、特に重たいシーンでも50fps台で踏みとどまっていた。
ROGマシンが発揮したパフォーマンスは、サイバーパンク2077を十分快適にプレイできるものであり、動的同期技術のG-Syncや同Compatibleに対応したゲーミングモニターと組み合わせれば、同期ズレによる破綻のない映像でゲームを楽しめるだろう。
統一感のある見た目と確かな高性能を得られるROGマシン
今回構築したROGマシンは、コストを度外視してハイエンドパーツを採用したため、驚異的な性能を持ったPCが完成した。ROGブランドを冠するパーツを中心に構築したため、パーツ同士の外観的な相性も良く、統一感のあるビジュアルも魅力的だ。
これほど高価なPCを構築するのは簡単ではないが、このPCからも分かるようにROGブランドのパーツには外観デザインの統一感があり、パーツをROGブランドで揃えればビジュアルの良いPCを構築することはできる。性能は製品によりけりだが、ROGブランドのパーツはいずれもゲーマーやPC愛好家向けに高い質を備えているため、より良い体験と満足感が得られるだろう。
今回のPCを見て、ROGブランドのデザインや質に興味を持ったなら、ROGブランドで統一したPCの自作を検討してみてはいかがだろうか。
[制作協力:ASUS]