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PS5にSSDを増設、CORSAIRの薄型ヒートシンク付きSSD「MP600 PRO LPX」でお手軽強化

PS5向けヒートシンク搭載のPCIe 4.0 SSD text by 坂本はじめ

 CORSAIR MP600 PRO LPXは、リード最大7.1GB/sを実現するPCIe 4.0 SSDに、PS5の拡張ストレージ用スロット向けに最適化された薄型ヒートシンクを搭載したCORSAIRの新作SSDだ。

 今回はそのCORSAIR MP600 PRO LPXをPS5に搭載。最速級の速度を実現するPCIe 4.0 SSDの一つであるCORSAIR MP600 PRO LPXが、PS5の拡張ストレージとしてもちゃんと機能するのかチェックしてみよう。

薄型ヒートシンク採用でPS5にも搭載可能なCORSAIRのPCIe 4.0 SSD

 CORSAIR MP600 PRO LPXは、インターフェイスにPCIe 4.0 x4を採用したM.2型NVMe SSD。フォームファクターはM.2 2280で、本体サイズは80×23×11mm(長さ×幅×高さ)。

 記憶容量は500GB~4TBまでの4モデルがラインナップされており、Phison製のSSDコントローラ「PS5018-E18」と3D TLC NANDフラッシュメモリの組み合わせによって、リード最大7.1GB/s、ライト最大6.8GB/s(2TBモデル以上)というPCIe 4.0 SSDの中でもトップクラスの速度を実現している。

CORSAIR MP600 PRO LPX(1TBモデル)。基板表面側にはアルミニウム製の薄型ヒートシンクを搭載。
基板裏面側もヒートスプレッダで覆われている。
CORSAIR MP600 PRO LPXの高さは11mmで、PS5の高さ要件である最大11.25mm(基板上8.0mm、基板下2.45mm)を満たしている。
1TBモデルのCrystalDiskMarkの実行結果。1TBモデルの公称値はリード7.1GB/s・ライト6.8GB/sで概ね公称値通りの結果となった。

 CORSAIR MP600 PRO LPXの特徴的な薄型ヒートシンクは、比較的高さの制限が厳しいPS5の拡張スロットの要件(基板上8.0mm、基板下2.45mm)を満たせるように設計されたもので、これによってサーマルスロットリングの発生を抑制し、ゲーム中でも高いパフォーマンスを維持できるとされている。

 今回はCORSAIR MP600 PRO LPXの1TBモデル「CSSD-F1000GBMP600PLP」で、PS5での動作テストを行う。なお、事前にPCでCrystalDiskMarkを実行したところ、リード最大約7,059MB/s、ライト最大5,905MB/sを記録しており、ほぼスペック通りの性能を発揮していた。

PS5に搭載して内蔵SSDとロード時間の比較を実施取り付けやすさもパフォーマンスも十分

 それでは、実際にPS5に搭載して拡張ストレージとして利用したCORSAIR MP600 PRO LPXのパフォーマンスをチェックしてみよう。

 PS5での利用を想定して設計されたヒートシンクを搭載しているだけあって、物理的な干渉などが生じることはなく、スムーズに取り付けるすることができた。

PS5の拡張スロットに搭載したCORSAIR MP600 PRO LPX。スロットカバーも問題なく取り付けられる。
フォーマット後に行われる読み込み速度の測定結果。CORSAIR MP600 PRO LPXが記録した6,229.155MB/sはPS5推奨の5,500MB/sを大きく上回っている。

 フォーマット後に実施されるベンチマークにおいても、約6,229MB/sというPS5の推奨速度「5,500MB/s」を大きく超える読み込み速度を実現しており、PS5ゲームのインストール先として理想的なパフォーマンスを発揮することが期待できる。

 ここからは、ゲームのロード時間を内蔵SSDと比較することで、CORSAIR MP600 PRO LPXがPS5用SSDとして問題のない速度が出ているのかを確認してみよう。

Ghost of Tsushima

Ghost of Tsushima。

 Ghost of Tsushimaでは、タイトル画面からセーブデータを選択し、ゲームが再開されるまでにかかったロード時間を比較してみた。なお、ロード時間の測定はそれぞれ3回ずつ行い、その平均値を比較している。

 測定の結果、CORSAIR MP600 PRO LPXでのロード時間は「3.30秒」で、PS5内蔵SSDの「3.34秒」とほぼ同等だった。PS5ゲーム用ストレージとして、内蔵SSDと遜色ないパフォーマンスを発揮していると言ってよいだろう。

タイトルメニューから「ゲームをロード」でセーブデータを選択したところからロード時間の計測を開始。
ゲーム画面が表示されてプレイが再開できるようになった時点で計測を終了する。

FINAL FANTASY VII REMAKE

FINAL FANTASY VII REMAKE。

 FINAL FANTASY VII REMAKEでも、タイトルメニューからセーブデータを選択し、ゲームが再開されるまでにかかったロード時間を比較する。測定方法についてはGhost of Tsushimaと同じ。

 CORSAIR MP600 PRO LPXのロード時間は「2.03秒」で、内蔵SSDの「2.01秒」とほぼ同タイム。こちらも内蔵SSDと遜色ない結果と言って良いだろう。

タイトルメニューから「LOAD GAME」でセーブデータを選択したところからロード時間の計測を開始。
ゲーム画面が表示されてプレイが再開できるようになった時点で計測は終了。

PS5の容量を一気に増やせるCORSAIR MP600 PRO LPXプラットフォームを問わず高速なゲーマー注目の最速級PCIe 4.0 SSD

 CORSAIR MP600 PRO LPXはPS5の拡張用ストレージとして問題なく使えるSSDだ。特に、1TBを超える大容量モデルも用意されているので、PS5のSSD容量を倍以上に増やしたいと考えているユーザーにとって、CORSAIR MP600 PRO LPXは新たな選択肢となるだろう。

 今回試したのは1TBモデルだったが、2TB以上のモデルになれば書き込み速度も6.8GB/sに達する。PS5で使えることはもちろん、PCにおいても最速級のPCIe 4.0 SSDであるCORSAIR MP600 PRO LPXは、プラットフォームを問わずゲーマーが注目すべきSSDのひとつであると言えよう。

[制作協力:CORSAIR]