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34型で6万円割れかつ画面も綺麗!ウルトラワイド湾曲ゲーミングモニター「MSI Optix MAG342CQ」

3,440×1,440ドット/144Hzでゲームも普段使いもバッチリ text by 坂本はじめ

 今回紹介するMSI Optix MAG342CQは、144Hz駆動のUWQHD液晶パネルを採用した、34型ウルトラワイド湾曲ゲーミングモニターだ。高い没入感と表示品質を実現すると同時に、34型/UWQHD解像度(3,440×1,440ドット)という広大な作業領域と視認性の高さを提供する。

 ゲームで使用した際の第一印象は「色鮮やかで画面が美しい」といったもので、この性能が59,800円前後で手に入るのは割安感を感じる。ゲーマーからクリエイター、ビジネスユーザーにもおすすめな一台なので、これからウルトラワイドモニターの導入を検討しているユーザーは是非チェックしてもらいたい。

ウルトラワイド湾曲パネルを採用した34型ゲーミングモニター「Optix MAG342CQ」

 MSI Optix MAG342CQは、アスペクト比21:9で湾曲率1,500Rのウルトラワイド湾曲液晶パネルを採用した34型ゲーミングモニター。本体サイズは810×270×510(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.91kg。

34型のウルトラワイド湾曲ゲーミングモニター「MSI Optix MAG342CQ」。
画面解像度はUWQHD(3,440×1,440ドット)。VA方式を採用しており、HDRも利用できる。
液晶パネルは144Hz駆動で応答速度も1msと高速。
広色域対応で、sRGBカバー率97.1%、AdobeRGBカバー率94.64%、DCI-P3カバー率92.57%。

 液晶パネルはVA方式で、画面解像度はUWQHD(3,440×1,440ドット)。リフレッシュレート144Hz、応答速度1ms(MPRT)という高速駆動に対応しており、高解像度でありながらもゲーミングシーンで求められる高速性も備えている。

 また、色域はsRGBカバー率97.1%、AdobeRGBカバー率94.64%、DCI-P3カバー率92.57%を達成しており、色の再現性も優れているほか、HDRにも対応している。

液晶パネルの湾曲率は1,500Rで、使用時はゆるくカーブがかかっているといった印象だ。
本体裏面に映像入力端子(DisplayPort 1.4/HDMI 2.0×2基)やヘッドホン出力を搭載。
電源スイッチやOSD操作用ボタンは本体右側底部に配置されている。
ディスプレイ本体への電力供給は同梱のACアダプタで行う。

 本体背面下部に設けられた映像入力端子はDisplayPort 1.4(1基)とHDMI 2.0(2基)で、いずれも画面解像度は3,440×1,440ドットをサポートしているが、リフレッシュレートについてはDisplayPortが最大144Hzで、HDMIは最大100Hzとなっている。

 映像入力端子付近には、ヘッドホン出力と電源入力端子を搭載。ディスプレイ本体への電力供給は同梱のACアダプターで行う。液晶パネル本体の底面右側には、電源スイッチやOSD操作用のボタンが配置されている。

画面位置を柔軟に調整できるディスプレイスタンドが付属

 MSI Optix MAG342CQには、高さや上下左右の角度を調整できるディスプレイスタンドが付属しているほか、同梱のスペーサーを用いることでVESA75規格のディスプレイアームを取り付けることができる。

付属のディスプレイスタンド。高さ調整、上下角度調整(チルト)、左右角度調整(スイベル)に対応している。
同梱のスペーサーを取り付けることで、VESA75規格のディスプレイアームが利用できる。

 付属のディスプレイスタンドは、0~90mmの高さ調整、-5~20度の上下角度調整(チルト)、±30度の左右角度調整(スイベル)に対応している。視界を覆う位置に画面を配置することで、より高い没入感が得られるウルトラワイド湾曲ディスプレイにとって、画面の位置を柔軟に調整できるスタンドが付属しているのは嬉しい仕様だ。

チルト機能により、下向きに5度から上向きに20度までの範囲で上下角度を調整できる。
スイベル機能により、左右にそれぞれ最大30度までの範囲で左右角度を調整できる。
高さ調整機能により、0~90mmの範囲で表示面の位置を変更できる。

ナイトビジョンやアンチモーションブラー機能を搭載ゲーム以外でも便利なPIP/PBPやブルーライトカット機能も

 ゲーミングモニターであるMSI Optix MAG342CQには、暗所での視認性を高める「ナイトビジョン」や、フレーム間に黒画面を挿入して残像感を抑える「アンチモーションブラー(MPRT)」など、ゲームプレイ時に役立つ機能が搭載されている。

暗所の視認性を高める「ナイトビジョン」や、「アンチモーションブラー」が利用できる。
DisplayPortはAdaptive-Syncに対応。可変リフレッシュレートが利用できる。

 DisplayPort入力時には、フレームレートにリフレッシュレートを合わせる可変リフレッシュレート技術「Adaptive-Sync」が利用可能。NVIDIA G-Sync CompatibleやAMD FreeSyncに対応したビデオカードなどで可変リフレッシュレートを有効化できる。

複数の映像ソースを表示するPIP/PBPに対応。ウルトラワイドならではの表示領域を活用できる(写真はPBP)。
眼の疲労を軽減するというブルーライトカット機能「アイセーバー」を搭載。

 また、画面上に複数の映像ソースを同時に表示する「ピクチャー・イン・ピクチャー/ピクチャー・バイ・ピクチャー(PIP/PBP)」が利用できるほか、画面のチラつきを抑える「アンチフリッカー」や「ブルーライトカット」など、ゲーム以外の用途でも役立つ機能を搭載している。

鮮やかな色調とウルトラワイド+144Hzで極上の狩猟体験が味わえるモンスターハンターライズ:サンブレイク

 ウルトラワイドディスプレイの表示領域を最大限活用するには、ゲーム側がウルトラワイド表示に対応している必要がある。

 先日発売された「モンスターハンターライズ:サンブレイク」は、ウルトラワイド表示に対応しているゲームのひとつだ。ロード画面やムービーなど一部の画面は16:9でアスペクト比が固定されているが、プレイヤーが操作を行えるシーンはウルトラワイド表示に対応している。

「モンスターハンターライズ:サンブレイク」ウルトラワイドに対応しており、広い視野でゲームを楽しめる。
ゲームプレイ時の第一印象は「色鮮やか」。「モンスターハンターライズ:サンブレイク」は色彩が美しいシーンが多いが、しっかりと良さを引出せており、よりゲームを楽しくするエンタメ向きのゲーミングモニターといえる。

 実際にプレイしてみての第一印象としては、画面の発色が良くゲームが楽しいと感じさせられた。世界観を楽しむタイプのゲームと「Optix MAG342CQ」は相性が良いと言えるだろう。

 また、ウルトラワイドや湾曲に違和感のようなものはなく、画面全体が自然と視界に入ってくるように感じた。体力ゲージやミニマップなどのHUDは、アスペクト比16:9の一般的なディスプレイより画面端に寄ることになるが違和感なく遊べた。HUDの表示位置はウルトラワイドモニター使用時のみ調整可能で、違和感がある場合は中央に寄せることもできる。

HUDは画面中央部から遠ざかるが、自然と視界に入っているのでプレイに支障は無かった。
ウルトラワイドモニター使用時のみHUDの位置は調整可能で、中央に寄せることもできる。
メニュー画面はデフォルトは左寄せでの表示になるが、中央寄せに変更することもできる。
一部のムービーシーンのアスペクト比は16:9となるが、プレイ時の画面はウルトラワイド完全対応となっている。

 今回はテスト用PCのGPUにGeForce RTX 3090を使ったこともあり、フレームレートは常に144fpsを維持可能だった。144Hzで描かれるモンスターハンターライズ:サンブレイクのプレイ画面は、ハンターやモンスターのモーションやカメラの旋回が非常に滑らかで、本作ならではのスピーディーなアクションをより一層楽しめた。

ウルトラワイド湾曲パネルとAdaptive-Syncで空の旅はより快適にMicrosoft Flight Simulator

 Microsoft Flight Simulatorは、ウルトラワイド表示との相性が良いことが知られているゲームのひとつだ。

 CPUやGPU負荷の高いタイトルのひとつである本作で描画品質を高めに設定した場合、MSI Optix MAG342CQの最大リフレッシュレートである144Hzに見合うフレームレートを出すことは不可能だが、可変リフレッシュレート技術である「Adaptive-Sync」を活用すれば、144Hzに満たないフレームレートでも滑らかで破綻の少ない映像が楽しめる。

Microsoft Flight Simulatorはウルトラワイド表示と相性が良いことで知られている。
横長のウルトラワイド表示によって、マップの広さをより感じることができる。
夜景もウルトラワイドならではのパノラマ感があり、見ていて楽しい。

 評判通り、ウルトラワイド表示との相性も抜群で、「地球の再現」を目指して精緻に作られたマップで空や大地の広さを感じながらフライトを楽しめた。湾曲パネルについては、こちらも自然と視界を覆うような印象で、正面から画面を見ている状態では、むしろ湾曲していることを感じないほど自然に視界におさまっていた。

ウルトラワイドかつ湾曲している液晶パネルだが、正面から見ていると湾曲による歪みなどの違和感は無かった。
横長の画面が視界を覆う形となるウルトラワイド湾曲液晶の没入感は高い。ウルトラワイド表示対応タイトルなら積極的に試したくなる。

デュアルディスプレイ的な使い勝手の良さを提供する34型UWQHD液晶広い作業領域を使いたいユーザーにもおすすめ

 MSI Optix MAG342CQの液晶パネルは、WQHDを横方向に拡張したUWQHD(3,440×1,440ドット)という高解像度パネルだが、画面サイズが34型と大きいため画素密度は110ppi程度となっている。この画素密度は27型WQHD液晶と同じ程度のものであり、ドットバイドット表示でも無理なく文字を読むことができる。

34型UWQHD液晶パネルの画素密度は110ppi程度で、ドットバイドット表示でも文字の視認性は良好。
3,440×1,440ドットの広大な作業領域を確保できるので、クリエイター用途やビジネス用途でも快適さが向上する。

 画素密度の高い高精細パネルは美しい表示が得られる反面、ドットバイドット表示ではGUIの文字などが小さく表示されるため視認性や操作性に難が生じるが、ドットバイドット表示での視認性に優れた「Optix MAG342CQ」ではUWQHDの3,440×1,440ドットという広大なスペースを作業領域として活用できる。

 この作業領域の広さは、アプリケーションやフォルダを複数表示しながら作業を行う機会の多いユーザーにとって便利なものだ。デュアルディスプレイ環境のような広さを1枚のパネルで実現できるので、実用性もかなり高い。

 前述の通りPIP/PBP表示が可能なほか、色再現性にも優れたパネルなので、自宅で作業を行う機会の多いクリエイターやビジネスユーザーにも適していると言えるだろう。

ゲームも普段使いも快適な34型ウルトラワイド湾曲ゲーミングモニター実売6万円割れで初めてのウルトラワイドにも好適

 MSI Optix MAG342CQは、144Hzの高速駆動とAdaptive-Syncによる滑らかな表示品質と、ウルトラワイド湾曲パネルによる高い没入感が得られるゲーミングモニターであると同時に、34型UWQHDという等倍表示で広大な作業領域を利用できるクリエイティブやビジネス用途への適性も備えたディスプレイだ。

 ウルトラワイドの湾曲パネルと聞くと身構えてしまうかもしれないが、正面からディスプレイと向き合う分には歪みなどは特に気にならず、画面全体を視界に収めながらゲームや作業に没入できる。

 34型UWQHDウルトラワイド湾曲ゲーミングモニター「MSI Optix MAG342CQ」は、ウルトラワイド表示対応ゲームを存分に楽しみたいゲーマーはもちろん、低解像度ディスプレイでマルチディスプレイを構築しているユーザーなどにもおすすめしたい一台だ。

[制作協力:MSI]