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湾曲23.6型/フルHD/170Hzで初のゲーミングモニターにもオススメな「MSI G242C」

画面に近づいて使うゲーマーにも湾曲はアリ!FPSもイケる text by 新井将彩成

湾曲率1500RのVAパネルを採用したMSI「G242C」

 MSIの「G242C」は、湾曲率1500RのVAパネルを採用し「高い没入感が得られる」という23.6インチのフルHDゲーミングモニター。

 安値店での販売価格は2万8千円前後で、同社の湾曲ゲーミングモニターではエントリークラスモデルとなる本機だが、リフレッシュレートは最大170Hz、応答速度は1msを実現し、FreeSync Premiumやアンチフリッカー、ブルーライトカットへの対応など、機能面も充実している。

 今回のレビューでは、「G242C」の特長を実際に使用しつつ確認していこう。

フルHD解像度で170Hz駆動を実現する23.6型の湾曲ゲーミングモニター湾曲率1500RのVAパネルを採用

 G242Cは、湾曲率1500Rの湾曲液晶パネルを採用した23.6型ゲーミングモニター。本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は537.4×215.6×414.7mm、重量は約3.3kg。

MSI「G242C」
湾曲率は1500R
側面
背面

 液晶パネルはVA方式で、画面解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)。通常のリフレッシュレートは最大165Hzで、オーバークロック設定により170Hzまで対応する。なお、リフレッシュレートについてはDisplayPortが最大170Hzで、HDMIは最大165Hzとなっている。応答速度は1ms(MPRT)と高速駆動をサポート、色域はsRGBカバー率96%、DCI-P3カバー率89%。

 映像入力端子はDisplayPort 1.2a×1とHDMI 2.0b×2。映像入力端子付近には、ヘッドホン出力が搭載されている。ディスプレイ本体への電力供給は同梱のACアダプターで行う。本体の背面の右下側には、OSD操作用のボタンが配置されている。

入出力インターフェイス
リフレッシュレートは170Hzをサポート
OSD操作用のボタン
本体はACアダプタ駆動で、DisplayPortケーブルが付属している。

 ディスプレイスタンドは-5~20度のチルト調整に対応しており、ケーブルマネジメント用のホールを備える。このほか、同梱のスペーサーを用いることでVESA75規格のディスプレイアームを取り付けることができる。

-5~20度のチルト調整に対応
ケーブルマネジメント用のホールを備えるスタンド
VESAマウントにも対応

ゲーミング向け機能の「FreeSync Premium」や「ナイトビジョン」「アンチフリッカー」を搭載

 G242Cは、暗所での視認性を高める「ナイトビジョン」や、画面のチラつきを抑える「アンチフリッカー」といったゲーム向け機能を搭載しており、対応のグラフィックボードと組み合わせることでカクつきやティアリング現象を抑える「FreeSync Premium」もサポートしている。

リフレッシュレート170Hz、応答速度は1msというFPSに最適なスペックを実現
対応のグラフィックボードと使用することで、カクつきやティアリング現象を抑えられる「FreeSync Premium」に対応

 また、画面のチラつきを抑える「アンチフリッカー」や「ブルーライトカット」など、ゲーム以外の用途でも役立つ機能を搭載している。

長時間ゲームをプレイしても疲労感を感じないよう「ブルーライト低減機能」を搭載
画面のチラつきを抑え、長時間使用した際に目の疲労を軽減できるという「アンチフリッカー機能」を備える
各種設定はディスプレイ側で可能

FPSやバトルロイヤルで効果的な高リフレッシュレートモニター「Apex Legends」、「VALORANT」でテスト

 ここからは実際にゲームで使用した時の使用感を紹介しよう。今回は「Apex Legends」、「VALORANT」の2タイトルでテストしてみた。

 Apex Legendsでは、打ち合いの時に自身と敵共に動きが激しくなり、最高170Hz表示/応答速度1msなG242Cがかなり有効的だと感じた。連射速度の早いSMGなどを使用した際には滑らかな描写を体感することができ、いつもよりダメージを伸ばすことができた。

遅延が少なく、滑らかな描写を体感できた。
赤アーマーになるまでダメージを伸ばすことができた。

 また、没入感という点ではG242Cを使うことで、大画面モデルやウルトラワイドタイプのモニターなどコストの掛かるモデルを用意しなくても臨場感と没入感を体感することができ、ゲームをより楽しむことができた。

マップが広いゲームを湾曲仕様のディスプレイでプレイすると臨場感が高まる

 VALORANTでは、接敵の頻度が高く、瞬時な判断が必要な展開の早いゲームとなっている。プレイ中には画面端が見やすくなっていたため、横から来た敵に反応しやすい印象だった。同ゲームはなかなか活躍できない筆者だが、偶然が重なったこともあるとは思うものの、G242Cのテスト中にかなり良い結果が出せたラウンドもあり、G242Cのおかげでチームに貢献できた場面もあった。

湾曲の効果だろうか、右から出てきた敵に瞬時に反応し、ヘッドショットを決めることができた。
平面ディスプレイより画面の端から端が見やすくなっている。
角がある場所で接敵した場合でも瞬時に対応できる。

画面と近い距離で使うユーザーに湾曲モニターは相性良し状況によっては平面より視認性が向上!

湾曲ゲーミングミニターは近い距離で使うユーザーに適している印象、正面から見ることを意識すると湾曲のメリットを享受しやすい印象だ

 FPSゲームをプレイするユーザーの中にはディスプレイに顔を近づけてプレイする人もいるだろう。だが、平面のディスプレイで顔を近づけると、画面端の視認性は下がり、首や眼を頻繁に動かさなければならない。

 距離による部分はあるが、湾曲率1500Rの「G242C」であれば画面が弧を描く形状のため、通常の平面モニターよりも首や眼を動かす範囲が小さくなり、その分負担を軽減することになる。長時間ゲームをする場合などには地味に効いてくる部分だ。

 また、没入感を得られる湾曲パネルだが、一部のユーザーから違和感があるという声もある。見上げたり見下ろしたりする位置関係になると平面のモニターより違和感を感じるが、真正面から見る事を意識すれば違和感のある歪みは感じない。湾曲モニターは自身と本体との位置関係で印象が大きく変わる部分があるので、使用する場合には意識して欲しいところだ。

初めてゲーミングディスプレイを導入するユーザーにもオススメMSIの新型湾曲ゲーミングモニター

 G242Cは23.6インチの製品だが、大画面モデルやウルトラワイドタイプのゲーミングモニターでなくても、没入感の高いゲームプレイを体験させてくれるモデルだ。

 応答速度やリフレッシュレートのほか、ブルーライトカットやFreeSync Premiumといった機能をしっかり押さえたモデルで、これからFPSゲームを始めたいという初心者や、平面仕様で60Hz対応の一般的な液晶ディスプレイからのアップグレードを検討しているユーザーにも広く推奨できる。

 価格帯も手頃で基本機能もしっかりおさえたモデルなので、ゲーミングモニターや湾曲モニターに興味はあるけど手が出せなかったというユーザーには是非チェックしてもらいたい製品だ。

[制作協力:MSI]