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Ryzen搭載ノート「ASUS ZenBook 14 UM431DA」を1TB NVMe SSDへ換装、読み書きともに2倍以上高速化

SSD換装大全、ノートPCの分解からデータ移行まで徹底解説 text by 浅倉 吉行

 今回SSD換装の事例として紹介するのは、2019年に発売されたASUSのRyzen搭載ノートPC「ASUS ZenBook 14 UM431DA」。

 14インチで持ち運びに適した薄型設計ながら、フルHD(1,920x1,080)解像度に対応したディスプレイや、GPUにRadeon Vega 8を備える高性能なノートPCだ。

 用意したのは、Ryzen 5 3500U(4コア/8スレッド)と8GBのメモリ、256GBのNVMe M.2 SSDを搭載した型番「UM431DA-AM001T」のモデル。換装用には1TBのNVMe M.2 SSDを用意し、高速化と大容量化を図ってみた。

※ノートPCの分解行為やパーツの換装はメーカー保証外の行為となります。この記事を読んで行った行為によって、仮に損害が発生しても弊誌および、メーカー、販売ショップはその責を負いません。

ASUS ZenBook 14 UM431DAの256GB SSDを1TBのNVMe SSDへ換装

 今回の「ASUS ZenBook 14 UM431DA (UM431DA-AM001T)」はモバイル向けのRyzenを搭載した14インチビジネスノートPC。厚さ15.9mmで重量1.39kgと持ち運んでも使えるモデルとなっている。

 新品ではないので構成などが若干変更されている可能性もあるが、今回の個体の大まかなスペックは、CPUが Ryzen 5 3500U(4コア/ベース2.1GHz/最大ブースト3.7GHz)、CPU内蔵GPUがRadeon Vega 8、メモリがDDR4-2400 8GB、ストレージが256GBのM.2 NVMe SSD。ディスプレイは14インチ/1,920x1,080ドットで、OSはWindows 10 Home 64bit。

 搭載インターフェイスはメーカーサイトによると、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×1、USB 2.0×1、オーディオコンボジャック。SDXC対応カードリーダー、HDMI出力×1などを備える。無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/ac対応で、Bluetooth 4.2も利用可能だ。

 今回の個体はタッチパッドと液晶に若干の難があり、延命か買い替えか悩む面もあったが、本体の性能的には今でも十分に使えるので、SSDの大容量化/高速化で延命を図ってみたい。

ASUS ZenBook 14 UM431DA(UM431DA-AM001T)
CPURyzen 5 3500U(4コア/2.1GHz/最大ブースト時3.7GHz)
メモリDDR4-2400 8GB
ストレージM.2 NVMe SSD 256GB(PCI Express 3.0 x2接続)
GPURadeon Vega 8
ディスプレイ14インチ/1,920×1,080ドット
OSWindows 10 Home

搭載されていたのは256GBのM.2 NVMe SSD「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」

 「ZenBook 14 UM431DA」にはM.2 SSDの「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」が搭載されていた。接続インターフェースはPCI Express 3.0×2レーンでNVMeに対応している。容量は256GBで、長く使うのであれば容量はもう少し欲しいところだ。

PCに搭載されていたSK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA。
CrystalDiskInfoによるステータス。

換装に使うのは1TBのNVMe SSD「Samsung SSD 980」

 今回換装に使用するSSDは、Samsung SSD 980の1TBモデル(MZ-V8V1T0B/IT)。最大速度はリード3,500MB/s、ライト3,000MB/s。NVMe接続モデルで、インターフェイスはPCIe 3.0×4レーン。

換装に使用するSamsung SSD 980(MZ-V8V1T0B/IT)。
CrystalDiskInfoによるステータス。

 Samsung SSD 980は250GB~1TBまでの3製品がラインナップされているので、SSD換装に使用する際は予算や使用する容量に合わせて選ぶと良いだろう。

古いSSDから新しいSSDに引っ越し、データの移行からPCの分解まで一式紹介

 ここからは実際にSSD換装を行う際の手順を紹介しよう。換装する際はSSD外付けケースとデータ移行ソフトを用意すると簡単だ。

 M.2型のNVMe SSD向け外付けケースは2,500~4,000円前後で入手可能、データ移行ソフトは大手メーカーのSSDであれば付属していることが多い。両方事前に準備しておこう。

換装するSSDをUSB外付けケースに搭載、データコピーの準備をしよう

 PCのデータを丸ごと引っ越し先のSSDにコピーするため、換装用SSDを外付けケースに搭載しよう。

 今回使用している外付けケースはORICOの「ORICO-M2PAC3-G20」。NVMe SSDに対応したUSB 3.2 Gen2x2接続のケースで、SSDの装着も比較的容易にできるタイプだ。

●1 SSD外付けケース「ORICO-M2PAC3-G20」と換装するSSDを準備。
●2 付属のドライバーを使い、SSD外付けケースのネジを外し中の基板を取り出す。
●3 SSDを基板のM.2スロットに装着する。
●4 付属の熱伝導用サーマルパッドをSSDに貼る。
●5 ケースにSSDを搭載した基板を入れる。
●6 基板背面のコントローラチップにも熱伝導用サーマルパッドを貼る。
●7 背面の蓋を閉め、ネジで固定する。
●8 PCに接続して作業は完了だ。
●M.2 SSD用の外付ケースの注意点

 M.2 SSD用の外付ケースは、NVMeのみに対応したモデル、SATAのみに対応したモデル、NVMe/SATA両対応のモデルがある。購入時には使用するSSDに合わせ対応したモデルを購入しよう。

データの移行はSSD付属ソフトが便利、Samsung Data Migration 4.0なら簡単

 今回データ移行ソフトには「Samsung Data Migration 4.0」を使用した。Samsung製SSDで利用できる専用のユーティリティで、操作もかなり簡単だ。

 Samsungのサポートページからダウンロード可能で、項目を選択していくだけで作業は簡単に終わる。

●1 Samsung公式サイトのSSDツールとソフトウェアのページから「Samsung Data Migration 4.0」をダウンロードする。
●2 Samsung Data Migration 4.0をセットアップし、起動させる。
●3 画面下側にあるターゲットドライブの項目を指定する。移行先のSSD(今回はSamsung SSD 980 1TB)を選択しよう。
●4 移行先のドライブのデータが全て消去される旨のダイアログが表示されるのでOKを選択。なお、安全にデータ移行時を行うため、他のアプリケーションを起動したり、ながら作業をするのはやめよう。
●5 進行状況はプログレスバーで表示される。コピーされるデータ量は33GBほどで、実際に要した時間は約4分20秒程度だった。
●6 データのコピーが完了すると自動的にPCはシャットダウンされる。
●外付けSSDケースとクローンソフトの相性に注意

 USB接続の外付けケースを用いたSSD換装の注意点になるが、移行ソフトとの相性などによりデータのコピーが正常に行えないときがある。そういった状況の場合は外付けケース側のUSBコントローラとの相性に問題がある可能性が高いので、ケースを替えるか、デスクトップPC上でデータのコピーを行うなどテストしてみてもらいたい。

 Samsung Data Migrationであれば、代理店のITGマーケティングがNVMe SSD用の外付けケースの動作確認表を公開しているので、そちらも合わせて確認しよう。

●ドライブを暗号化するBitLockerに注意!

 今回の換装では不要であったが、Windows Updateの過程でCドライブ領域がBitLockerにより暗号化されている場合がある。そういった場合にはクローン作業の前に暗号化の解除が必要だ。

 パーティションが暗号化されているのかどうかは、Windows設定内の「デバイスの暗号化」から状態で確認できる。暗号化されている場合はデータをクローンする際に解除してから行おう。暗号化されたままではデータのクローンは行えなず、途中で止まったりと正常に作業が完了しない。

 また、表示上はBitLocker無効だが、実際にはデータが暗号化されている場合もあるので注意が必要だ。その際は「Bitlockerを有効にする」を選択し、その後無効化すれば解除される。

 暗号化を解除すれば、Samsung Data Migrationで正常にクローンを完了できる。

●SSDを換装する前にFast Bootの設定を変更しよう

 OSの起動を高速化する機能に「Fast Boot」があるが、SSD換装時はこの機能が原因で換装後に起動しなくなる場合がある。そうした場合は「Fast Boot」の機能を無効化して使用しよう。

 多くのノートPCは、UEFIのメニュー内に「Fast Boot」に関する設定項目があるので、SSDを換装する前に無効化し、その後にSSD換装作業を行うとより万全な体制で進められる。

ASUS製ノートPCの場合はF2キーを押しながら電源を入れるとUEFI BIOSの画面に入れる。
F7キーを押してグラフィカルなEz Modeの表示からAdovance Mpdeの表示に切り替える。
Bootのメニューの一番上にFast Bootの項目があるので、そこから設定する。
デフォルトではEnabledが選択されており、Fast Bootが有効になっているので、Disabledを選択して無効化する。
表示がDisabledになったのを確認。
設定をセーブして起動すれば作業は完了。

ZenBook 14 UM431DAの分解はトルクスドライバーが必要、背面パネルが外せればSSD換装は簡単

 ここからは「ZenBook 14 UM431DA」の分解になるが、一般的なプラスのドライバーではなく、T5のトルクスドライバーが必要になるので注意。精密ドライバーセットなどによくある星型のもので、入手も難しくないので事前に用意しておこう。

 また、SSD換装時はPCを必ずシャットダウンした状態で行う必要があるので注意。機器の破損や故障を防ぐため、誤って休止などの状態で分解しないように気を付けてほしい。分解作業は背面パネルさえ外せれば簡単で、SSDへもアクセスしやすい構造になっている。

●1 PCをシャットダウンし、ZenBook 14 UM431DAの背面パネル側のネジ位置を確認。ネジは7カ所固定されている。
●2 ネジを外すにはT5のトルクスドライバーが必要になるので、この部分だけは気をつけよう。
●3 精密機器向けのドライバーセットなどに含まれていることが多いので、入手はそれほど難しくないだろう。
●4 トルクスドライバーを使い、背面のネジを外していく。
●5 7カ所のネジを外せば背面パネルを外せる状態になる。ネジはかなり小さいので無くさないようにしよう。
●6 背面パネルと側面パネルの間にヘラを入れていく。隙間がかなり小さいので、先の薄いヘラがおススメだ。どうしてもヘラが入らない場合は、吸盤などを背面パネルにつけ、筐体からパネルを引き上げるようにして隙間を作り、そこからヘラを入れてパネルを固定している爪を外そう。

 背面パネルさえ外せればあとは簡単で、M.2スロットへもアクセスしやすい構造となっている。パネルを外したら、次は安全にSSDを換装するためにバッテリーの接続を外そう。バッテリーも外し方さえわかってしまえば作業自体は簡単だ。

●7 固定用の爪が外れたら背面パネルを外そう。バッテリーの左右にあるパーツが筐体に固定されていないので、ケーブルが断線してしまったりしないように注意。
●8 基板のレイアウトを確認、M.2スロットは右上にあることがわかる。
●9 基板中央あたりにあるバッテリーの接続コネクタを確認。電源断のため外す作業に入ろう。
●10 電源コネクタが固定されている金属のパーツを上にスライドしてロックを外す。
●11 ロックを外したらヘラをコネクタの下に入れて持ち上げる。下に引き抜くタイプではなく、上に持ち上げて外すタイプのコネクタなので、左右少しずつ持ち上げて外そう。
●12 バッテリーのコネクタを外せれば安全に作業を行う準備は完了。

 ZenBook 14 UM431DAのM.2スロットはSSDを水平に抜き差しするタイプになっている。固定されているネジを外したら斜めに持ち上げたりせずそのまま外そう。サーマルパッドなどが装着されているので、それらを外して換装用のSSDに同じように装着し、M.2スロットに装着し直せば作業は完了だ。

●13 M.2スロットの位置を確認。こちら側のネジは通常のプラスドライバーで外せる。
●14 固定されているネジを外したら、SSDは水平に引き抜こう。
●15 元々のSSDに装着されているサーマルパッドと保護シートを外す。
●16 換装用のSSD 980にサーマルパッドを移植。
●17 保護シートもSSD 980に移植する。
●18 M.2スロットにSSD 980を水平に挿入する。
●19 SSD 980をネジで固定する。コネクタにSSDがしっかり装着されているかも念のため確認しよう。
●20 電源のコネクタを上から押し込み、固定用の金属パーツを下におろしてコネクタをロックする。
●21 背面パネルを元に戻してネジで固定する。
●22 電源を入れてPCが起動すれば換装作業は成功だ。

 冒頭にも記載しているが、基本的にノートPCの分解行為はメーカー保証外の行為となるため、これにより故障した場合は保証が受けられない。今から新品のノートPCを購入する場合は元々ストレージ容量の多いモデルを選択するのが無難だ。

 とはいえ、ストレージ以外の部分に不満が無いのであれば、PCを買換えるよりもSSD換装はコストパフォーマンスが高いアップグレード方法になる。

大容量SSDへの換装で空き容量は約5倍にアップ、NVMe SSD化することで体感的な速度も向上

 実際にSSD換装を行い、前後でどのように変わったのかも紹介しよう。今回は各ストレージのベンチマークの他、外部ストレージからのデータ転送速度もそれぞれ比較してみた。

空き容量は4倍以上に増加、普段使いのファイルも置けてOSの大型アップデートも安心な容量に

 まずは容量の面で見ると、換装前の空き容量は205GB。ここにソフトウェアやデータを保存するとなると流石に厳しい。クラウドにデータを逃がすなどの工夫が必要になってくることだろう。

 換装後の空き容量は、897GBと大幅アップ。これにより、アプリケーションもよほど大容量の物でなければいろいろとインストール可能になる。ビジネス用途などであれば、資料などをPCに大量に保管してもあまり困ることはない容量と言えるだろう。

 また、Windows 11へアップグレードする場合や、大型アップデートを適用する際などは、数十GB単位で空き容量が要求されることもある。PCを長く使うのであれば、大容量SSDを搭載し、空き容量には余裕を持っておくことが大切だ。

換装前の256GB SSD「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」。
空き容量は205GB。まだ余裕はあるが、ある程度データは整理しながら使用しないと埋まってしまう容量ではある。Windowsの大型アップデートなども考慮すると、空き容量は定期的に確認しておく必要がある。
換装後の1TB SSD「Samsung SSD 980(MZ-V8V1T0B/IT)」。
空き容量は897GBになり、動画などを除けば容量に気兼ねなくファイルを保存できるようになった。ビジネス用途であればかなりゆとりのある容量で、Windowsの大型アップデートやWindows 11へのアップグレードなどでも困ることは無いだろう。

読み出し速度は最大で約2倍ほど、書き込み速度は約3倍に

 換装前後の速度をCrystalDiskMarkで確認してみたが、リード/ライト共に大幅に向上している。

 換装後のSamsung SSD 980 1TBは接続もPCIe 3.0 ×4レーンとなっており、「ZenBook 14 UM431DA」はPCIe 3.0×4レーン接続のSSDの速度をしっかり引き出せていると言える。

換装前の256GB SSD「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」。
PCIe 3.0×2接続のSSDなので、帯域幅を考えると読み出し速度は悪くないといった印象ではある。
換装後の1TB SSD「Samsung SSD 980(MZ-V8V1T0B/IT)」。
読み出しは最大で約3.5GB/s、書き込みは最大で約2.8GB/sとかなりの速度向上が実現できた。

ベンチマークでは見えてこない実際に使った時の速度、換装後はデータの取り込みがより快適に

 今回2点興味深い現象が確認できたので紹介しておこう。

 1点目はノートPC側の仕様で、ZenBook 14 UM431DAの製品サイトの情報には「USB3.1 (Type-C/Gen1)」と記載があるので本来5Gbpsまでのはずだが、実際は10Gbpsでの転送が可能なようだ。アップデートなどで発売後に機能が解放された可能性もあるが、USB 3.2 Gen2相当でのデータ転送が行えたのは嬉しい誤算だった。

USB3.2 Gen2接続対応で最大転送速度 1,050MB/s、IP65準拠の防水・防塵性能とセキュリティ機能付きのポータブルSSD「Samsung Portable SSD T7 Shield(1TB)」を使い、データ転送の速度をSSD換装の前後で比較してみた。
ZenBook 14 UM431DAのUSB Type-Cポートはスペックシート上はUSB 3.1 Gen1と記載されており5Gbpsのはずだが、今回用意した個体はどうやらUSB 3.2 Gen2相当で動作しているようで、ベンチマーク結果を見る限り10Gbpsでの転送が可能だった。

 もう一つは実際に大きなデータを転送した際の挙動だ。1GB/s前後が最高速となる外付けSSDからデータを取り込む場合、外付けSSD側の速度がネックとなり、内蔵SSDの換装前後でデータの取り込み速度に違いが出ないことも多い。

 今回であれば、換装前の「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」はベンチマークでは書き込み速度が800GB/s出ているので、高速なSSDに換装しても外付けSSDからのデータ転送速度は200MB/s程度しか上積みできず、理屈の上では換装後に劇的にデータ転送が高速化されるようなことはない。

 ただし、現在のSSDは内部のキャッシュを活用して速度を引出しているので、容量やコントローラの性能などにより、ベンチマークでは見えない部分で速度に差が出る場合もある。

 以下は50GBのデータを「Samsung Portable SSD T7 Shield(1TBモデル)」からPC本体側に転送した際の様子だが、「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」は、出だしで600MB/sを超えるような速度が出たものの、最終的に370MB/s前後となり、転送が完了するまでは2分19秒かかった。

 換装後のSamsung SSD 980(MZ-V8V1T0B/IT)」では、途中若干速度が落ち込む場面はあったものの、概ね600MB/s以上で転送できており、50GBのファイルが転送完了するまでの時間は1分24秒となり、実使用の場面でもSSD換装の恩恵が受けられる事例となった。

換装前の256GB SSD「SK hynix HFM256GDJTNG-8310A BA」。
50GBのデータ転送時は最終的に370MB/s前後の書き込み速度になり、書き込み完了までは2分19秒ほどかかった。
換装後の1TB NVMe SSD「Samsung SSD 980(MZ-V8V1T0B/IT)」。
50GBのデータ転送時は最終的に620MB/s前後の書き込み速度になり、書き込み完了までは1分24秒ほどとなった。

Windwos 11への対応もOK、SSD換装でまだまだ使えるPCに

 ちなみに、今回使用している「ZenBook 14 UM431DA」はメーカーサポートでWindows 11動作検証済みのため、将来的にWindows 11にアップグレードすることも可能だ。SSDへのアップグレードを行っているので、Windows 11へOSをアップグレードした際も快適に使えるだろう。

 PCメーカーがWindows 11への対応状況を公開していない場合などは、Windows 11の公式サイトで公開されている「PC 正常性チェック アプリ」から確認しよう。使用しているPCがWindows 11へ対応しているのか、逆に対応していない部分はどの部分なのかを確認できる。

Windows 11の公式サイトでは「PC 正常性チェック アプリ」が公開されており、使用中のPCがWindows 11の要件を満たしているか確認できる。
今回使用している「ZenBook 14 UM431DA」はWindows 11の要件を満たしており、SSD換装で容量を増やしたことでWindows 11へ将来的にアップグレードする際にも安心だ。

 ノートPCのSSD換装はメーカー保証外の行為となることが多くリスクはあるものの、換装によって得られるメリットは大きい。

 今回とりあげた「ZenBook 14 UM431DA」は、14インチ/フルHDのディスプレイを備え、4コアCPUのRyzenにGPUはRadeon Vega 8を備えるなかなか高スペックなモデルだ。本体は薄型で重量1.39kgと持ち運びも考慮されており、使えるならなるべく長く使いたいといったモデルだろう。SSDを換装することで空き容量も大幅に増加し、Windows 11へのアップグレードする際などにもゆとりができたので、性能に不満が出てくるまで長く使えるようになったのではないだろうか。

 PCを買い換えるほどではないといった場合や、予算を抑えて環境を快適にしたいというユーザーは、ノートPCのSSD換装もPCを快適にする選択肢の一つとして考えてみてもらいたい。

[制作協力:Samsung]