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冷却デバイス間を1本のケーブルだけで連結する「iCUE LINK」をCORSAIRが発表
最小限の配線でPCが組み立て可能。着せ換えできるDDR5メモリも展示(COMPUTEX AKIBA出張所 / CORSAIR編)
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- CORSAIR
2023年6月2日 00:00
CORSAIRは5月31日、PC関連の展示会「COMPUTEX 2023」が開催されている台北市でメディア向けの内覧会を実施し、30日に発表したデスクトップPC用冷却機構の新システム「iCUE LINK」などを実機を交えて紹介した。さらにDDR5メモリの「着せ換え」機能による新たなカスタマイズ提案も行なっていた。
冷却ファンの細かなケーブルを排除、取り回しに悩む時間も削減できる「iCUE LINK」PCが組みやすく配線もきれいに
CORSAIRが開発した「iCUE LINK」は、冷却ファンや水冷ヘッド、ポンプなど、デスクトップPCの冷却用デバイスをスマートに接続するためのシステム。
従来は、たとえば複数の冷却ファン(RGBファン)を搭載しようとすると、個々のデバイスの電源ケーブルを引き回し、連結させたり、マザーボードに直接接続したりしなければならず、取り回しに時間がかかる上、スタイリッシュとは言い難い見た目になることがあった。
それに対して「iCUE LINK」対応製品は、専用のコネクタを内蔵し、冷却ファン同士であればケーブルなしで簡単に連結が可能。それらのデバイスから「iCUE LINK SYSTEM HUB」という製品に最小限のケーブルで接続することにより、デイジーチェーン的に連結した最大14個のデバイスを制御できるようになる。もちろん接続した個々のデバイスは、温度に応じた回転やイルミネーションのコントロールが可能だ。
ハブは複数個を並列で使用することもでき、その場合は15個以上のデバイスを制御できる。ハブ自体にはマグネットが内蔵されているため、PCケース内部に自由度高く配置できるのも特徴となっている。各種制御はWindowsにインストールした「iCUE」を通じて行ない、STREAM DECKやスマートフォンからの操作にも対応する。
「iCUE LINK」対応製品としてラインナップしている冷却デバイスは、RGBファン、CPUおよびGPU用の水冷ブロック(ポンプ)、リザーバータンクなど。ハブに接続するための専用ケーブルも通常のストレートタイプと、90度の角度が付いた低背タイプを用意するほか、ホワイトとブラックの2種類のカラーがあり、長さも各種取り揃える。
完成例として展示されていたPCの組み立て例では、ハブをマザーボード取り付け面の背面側に設置し、そこから最小限のケーブルで簡易水冷のファンやケースファン、CPUの水冷ポンプなどに接続していた。電源ケーブルがほとんど目立たないシンプルで見栄えのよい仕上がりになっており、組み立てにかかる時間も短縮できそうだ。
DDR5メモリは「着せ換える」時代に!?将来的にはメモリのクロックやレイテンシの設定を直接メモリに記録可能に
ケースやファンだけでなく、メモリメーカーとしても知られるCORSAIR。近年普及が進むDDR5メモリの新たな「着せ換え」によるカスタマイズ提案も行なっていた。
DDR5メモリの新シリーズとして展開する「DOMINATOR TITANIUM」は、ヒートスプレッダに挟まれたメモリ本体上部が着脱できるようになっており、そこにLEDライトのモジュールや、光らないダミーモジュールなどを装着できる仕組を設けている。
上部のモジュールは単純にネジで固定するようになっているため、好みに応じて容易に交換できるほか、上級者であれば3Dプリンターなどを使ってオリジナルデザインの装飾を作り、メモリを独自の見た目にカスタマイズするのもOK。単純に光らせるだけではない新しい楽しみ方を探求できそうだ。
なお、同社のDDR5メモリは将来的にユーティリティ「iCUE」からユーザーが独自のメモリ設定をXMPに記録できる仕組を提供予定とのことで、動画編集であれば帯域幅優先の設定で動作させたり、レスポンスが重視される用途であればレイテンシを詰めた設定を読み込んで使ったり、といった方法が提案された。
メモリはどんな設定でも動作するわけではなく個体差もあるので、設定可能な範囲に制限が設けられるのか、どこまでの設定がユーザーに解放されるのかなど、細かい仕様は明らかにされなかったが、2パターンの設定をXMPプロファイルとして記録できるようにする予定とのことだった。