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アケコンと実は良相性なフリップ型ゲーミングノート、格ゲーもかなりイケる「MSI Summit E16 Flip A13V」
配置が自由だと使いやすい!専用コントローラーやペンタブレットを使うならこのモデル text by 浅倉吉行
- 提供:
- MSI
2023年11月15日 00:00
ゲーミングノートを選ぶ際に最も重視されるのは、CPU、GPU、ディスプレイパネル性能の3点だろう。より多くのフレームが描画できて、それが滑らかかつ見やすく表示されるのかどうかといった点は、快適性や勝率に直結するので、こだわる人も多いだろう。
普段レビューを行う際はそうした性能面を中心に見ること多いが、今回は数値的な性能面ではなく使い勝手にフォーカスをあててみたい。紹介するモデルはフリップ型の「Summit E16 Flip A13V」シリーズで、折りたたんでタブレットのようにも使えるモデルだ。
このタイプの製品はアーケードコントローラーやペンタブレットなど、専用入力デバイスと組み合わせて使用すると非常に有利なので、形状からノートPCを選ぶのもアリ!といった例を今回は紹介しよう。
12コア/16スレッドのCore i7 + GeForce RTX 4060 Laptop GPU搭載フリップタイプでペン入力対応のビジネス・クリエイター向けゲーミングノート
今回紹介するモデルは、「Summit E16 Flip A13V」シリーズの型番「Summit-E16Flip-A13VFT-1301JP」のモデル。
MSI公式ストア限定モデルで、CPUはIntel Core i7-1360P (12コア(4P+8E)/16スレッド)、GPUはNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU 8GB/Intel Iris Xe Graphics、メモリは32GB、SSDは2TBを搭載。MSIのノートPCの中ではクリエイター/ビジネス向けとしてラインナップされているモデルだが、性能面で見ればゲーミングモデルと遜色なく、クリエイターもゲーマーも使えるモデルとなっている。
本体サイズは358×258.55×16.85mmと薄型。液晶パネルは16インチ/2,560×1,600ドット/165Hzで光沢のあるグレア仕様のものが搭載されている。
インターフェイスは、USB 3.2 Gen2 Type-C(USB PD/映像出力対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、HDMI×1、オーディオ×1、microSDカードリーダー×1。無線機能はWi-Fi 6E(11ax)/Bluetooth 5.3対応で、顔認証対応や指紋認証などのセキュリティ機能もサポートしている。
本機最大の特徴は360°展開可能なフリップタイプの筐体で、立てて使用したり折りたたんでタブレットのように使用したりできる。今回のレビューではこの形状が変えられる点が重要になる。
MSI Summit-E16Flip-A13VFT-1301JP | |
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CPU | Intel Core i7-1360P (12コア(4P+8E)/16スレッド/最大ブースト時5.0GHz) |
GPU | GeForce RTX 4060 Laptop GPU 8GB/Intel Iris Xe Graphics |
メモリ | LPDDR5 32GB |
ストレージ | M.2 NVMe SSD 2TB |
ディスプレイ | 16インチ / 2,560 x 1,600ドット |
無線機能 | Wi-Fi 6E(11ax) / Bluetooth 5.3 |
OS | Windows 11 Pro |
本体サイズ/重量 | 358×258.55×16.85mm(W×D×H) / 2.1kg |
保証期間 | 本体国内保証2年 / バッテリー・ACアダプター保証1年 |
本機を使う上で意識しておきたいことが2点ほどある。1点目は本体背面側に吸気口がある点で、通常のノートPCのスタイルで使用する際は、通気口部分を塞がないようにノートPCクーラーなどを併用して使った方がより快適に使用できる。組み合わされている内蔵クーラーのDynamic Cooler Boostは強力ではあるが、薄型筐体のモデルなので発熱対策はとっておきたい。
2点目はUSB Type-Aポートが1基となっている点。これは時間が解決する部分でもあるが、USB Type-C接続に移行していない機器もまだ多いので、USB Type-Aの機器が複数接続できるように変換コネクタやUSBハブなどを一つ用意しておくと快適に運用できる。
アケコンとの組み合わせにフリップタイプのPCはかなり便利!
ここからが今回の本題となるが、ノートPCのキーボードをしまう事ができたらといった場面に遭遇したことはないだろうか。たとえば、格闘ゲームをゲーミングノートで遊ぶ際に、あと数cmアーケードコントローラーが画面に近付けられれば……といった場面に遭遇した人も少なくないはずだ。
アーケードコントローラーなどを使う際は画面とコントローラの間にかならずキーボード部分のスペースがとられてしまうので、置く場所の制約は意外と大きい。フリップタイプのPCであればこうした設置位置の問題が一気に解決する。
以下は一般的なノートPCスタイルの状態と、キーボードを折りたたんで立てた状態でアーケードコントローラーを置く位置にどれだけ差がでるのか比べた画像だ。
キーボードがあるとアーケードコントローラーが置ける位置にはかなり制約があることがわかる。多少左右に配置したいといった時もキーボードを完全に避ける必要があるので自由度は低い。逆にフリップタイプは設置位置に関しての自由度がかなり高い。アーケードコントローラーの仕様にもよるが、ケーブルを横から出せるタイプであれば画面にぴったりくっつけて使うこともできる。
机の上にアーケードコントローラーを置いて使う際に便利なのはもちろん、足の上にアーケードコントローラーを置いて使うスタイルでもフリップタイプのPCは便利。ギリギリまで画面を手前に持ってくるなど、自分の好きな位置に画面を設置できるのは快適だ。
自宅で使うのはもちろん、友達の家に持っていて対戦したり、レンタルスペースなどに持ち込んで対戦会を開いたり、そうした利用シーンではフリップタイプのPCはかなり使い勝手が良いはずだ。PC自体の設置スペースもコンパクトになるので、メリットはかなり大きい。
本体の形状は格闘ゲーム向きのSummit-E16Flip-A13VFT-1301JPだが、性能の方も見ておきたい。今回ストリートファイター6を使用してテストしたが、画面解像度2,560×1,440ドットで画質のクオリティをHIGHESTに設定した際、対戦中は常時60fps前後が維持可能だった。高解像度高画質で快適に遊べる性能は持っていると言えるだろう。
また、本機のパネルは発色が良く、ゲーム画面が鮮やかで見ていて楽しい。エンタメ向けともいえる傾向を持ったパネルなので、ゲームの時はこの特性が良い方に働くだろう。残像感なども気にならないのでその点も快適だ。
しっかりCPUとGPUが高クロックで動作してパフォーマンスが出る分、クーラーの動作音はどうしても目立つ。細かい音までしっかり聞き分けたい場合はゲーミングヘッドセットを利用すると良いだろう。
なお、ストリートファイター6は操作方法が複数選べるようになっており、ゲームパッド向きの操作モードも用意されている。PlayStation 5のDualSenceコントローラーでも快適に遊べるので、格闘ゲーム自体をはじめて遊ぶといった人にはゲームパッドをPCに接続して遊ぶのもおすすめだ。
MSIのノートPCの各種設定は、全モデルユーティリティのMSI Centerから行う仕組みになっている。MSI Centerの中にGaming Modeという項目があり、ここにゲームタイトルを登録すると、ゲーム起動時に自動で最大性能が出るようにしたり、タッチパッドを自動で無効化したりといったことが行なえる。
MSI Centerからは動作モードを選ぶことも可能で、事務作業中は動作音を抑えるモード、外ではバッテリー消費を抑えるモード、ゲームを遊ぶときはパフォーマンスを最大にするモードといったように、利用シーンにあわせたプロファイルが用意されているので、適材適所で切り替えて快適に使ってもらいたい。
FPSもガッツリ遊べるCPU・GPU性能、165Hz液晶の効果もあって快適
格闘ゲームのストリートファイター6だけではなく、Apex LegendsなどのFPSゲームも快適に遊べる性能を本機は備えている。マウスを接続すれば一般的なゲーミングノートと同じ感覚で使用できる。
Apex Legendsを解像度2,560×1,600に設定し、スポットシャドウディティール以外の項目を最高画質寄りに設定してテストしてみたが、射撃訓練場では90fps前後で動作していた。
液晶パネルが165Hz対応なので、FPSをガッツリ遊ぶ人にもこの点はポイントになるだろう。高解像度/高画質設定で今回テストしているが、高フレームレート対応の液晶パネルを活かして、ゲームの解像度や画質設定を下げてフレームレート優先のセッティングにして遊ぶのもアリだ。
なお、Apex Legendsを動作させた際、性能はしっかり出ているのだが、一般的なノートPCのスタイルで使用するとキーボード部分にも熱が伝わってくるのでかなり熱くなる。長時間遊ぶのであれば冷却面なども考慮し、ゲーミングキーボードを別途用意して遊ぶことをおすすめしたい。こうすれば本体の熱が手に伝わってこないので、より快適に遊べる。
小型な60%キーボードを組み合わせたり、逆にフルキーのキーボードを組み合わせたりすることも可能なほか、右左好きな方に寄せたり、向きを斜めに配置したりと、配置の自由度に関しても恩恵も得られる。
Apex Legends動作時も、CPUもGPUもかなり高クロックで動作するためファンの動作音はかなり大きくなる。ゲームの音が聞き取りにくい場合はゲーミングヘッドセットなどを用意して使用すると良いだろう。
ペンタブレットもフリップタイプPCと相性の良いデバイス
アーケードコントローラーだけでなく、ペンタブレットもフリップタイプのPCと相性の良いデバイスだ。
キーボードがある場合はそれを避けて置くしかないので、自分の使いやすい位置にペンタブレットを配置できないこともあるが、フリップタイプのPCであれば画面の正面はもちろん、少し左右にずらした位置にペンタブレットを配置して使用することもできる。自分にベストな位置で使用できるメリットは大きい。
ペンタブレットに限らず、MIDIキーボードなど専用デバイスを利用するシーンではフリップタイプはかなり便利だ。
なお、本機はスタイラスペンを備えているので、単体でペン入力が可能だ。ビジネス向けのペン操作対応のノートPCはとりあえず操作できるといったレベルの製品も多いが、本機の場合は書き味もなかなか良い印象で、これなら使えるという人も多いのではないだろうか。ペン入力に興味があるユーザーには一度触って確かめてもらいたい出来だ。
ただし、手を画面について入力する場合は、使用するソフトや設定によっては手の部分も検知されてしまうので、液晶タブレット向けのグローブなどをつけて利用すると良いだろう。
ちなみに、ペンタブレットとスタイラスはPhotoshopを利用してテストしたが、動作時のクーラーの音はゲーム動作時とは大きく変わりかなり静かだった。
用途に合わせ形状からゲーミングノートを選ぶのはアリ!格ゲーユーザーや専用デバイスを使うクリエイターはフリップタイプも選択肢に
ゲーミングノートやクリエイターノートを選ぶ際、CPUやGPUの性能が最も重要になるのは変わらないが、利用シーンに合わせて形状などの仕様から選ぶのも快適に使えるPCを探すうえでポイントになる。
持ち運ぶことが多いのであれば、軽さやモバイルバッテリーで充電できるかといったあたりが重要になったり、今回のように専用デバイスを使うことが多いのであればフリップタイプは便利だったりもする。ほとんど持ち運ばずゲームを長時間するのであれば、大型クーラーを内蔵した厚みのあるモデルの方が快適だろう。
今回使用したSummit-E16Flip-A13VFT-1301JPであれば、ストリートファイター6を高画質/60fpsで快適に遊ぶことが可能なので、可搬性やアーケードコントローラーの設置位置の自由さといった部分からも格闘ゲーム用にこのモデルはアリだ。
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