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OLED&量子ドットの美しさに引き込まれる――27型WQHD/240Hzの強力なMSIのゲーミングモニター「MAG 271QP QD-OLED X24」
超高速パネルでDisplayHDR True Black 400もサポート text by 芹澤 正芳
- 提供:
- MSI
2025年4月15日 00:00
現在最高峰の表現力を誇るOLED(有機EL)と量子ドットの組み合わせがほしい! そして解像度はWQHDあれば十分という条件でゲーミングモニターを求めているならぜひとも注目してほしいのがMSIの「MAG 271QP QD-OLED X24」だ。
見やすさと迫力のバランスがよい27型サイズ、0.03msの応答速度、240Hzのリフレッシュレートと文句無しの高性能。それでいて4Kほど高価ではないのもポイントだ。さっそくチェックしていこう。
扱いやすい解像度で最高レベルの画質と高速表示性能
MSIのMAG 271QP QD-OLED X24は、27型サイズでWQHD(2,560×1,440ドット)解像度のゲーミングモニターだ。最大の特徴は最新世代のQD-OLEDパネルの採用だろう。完全な黒を表現できるOLED(有機EL)と色の再現性が非常に高い量子ドットを組み合わせたQD-OLEDは、現在最高峰の映像美を生み出せると言ってよい。さらに、最新世代ではサプピクセルの配置と形状の変更によって、従来よりもコントラスト比を向上、フォント表示に明瞭化を実現。美しさや見やすさに磨きがかかっている。
27型/4K/QD-OLEDという同社のゲーミングモニター「MPG 272URX QD-OLED」のWQHD版と言える存在だが、価格は約6万円も安くなる。4Kよりも精細度は下がるものの、27型でWQHDなら画面のスケーリングが100%でも文字などの視認性を確保できる。高リフレッシュレートを活かすだけの120~240fps超のフレームレートをミドルレンジ~アッパーミドルクラスのゲーミングPCでも出しやすいといったメリットもある。
ハイレベルな色の表現力が求められるデジタルシネマ向けの色空間「DCI-P3」のカバー率99.1%、標準的な色空間「sRGB」のカバー率100%という広色域、150万:1という強烈なコントラスト比、OLED向けのHDR規格で限りなく暗い黒の表現が求められる「DisplayHDR True Black 400」の認証も取得。OSDメニューの「DisplayHDR」設定では、DisplayHDR True Black 400、もしくはピーク時の輝度を1,000nitsに高める「ピーク1000ニット」が選択可能だ。その明暗表現の強烈さはYouTubeなどにもあるHDR対応動画を見れば一発で体感できる。
ゲーミング面のスペックもトップクラスだ。リフレッシュレートは冒頭にも述べたとおり240Hzと高く、色の切り換え速度を示す応答速度は0.03ms(GTG)と最速レベルだ。DisplayPort、HDMIともWQHD/240Hzでの表示に対応している。ディスプレイとビデオカードの表示タイミングを同期させることで、テアリング(画面ズレ)やモタつきを防ぐ可変リフレッシュレート(VRR)機能はAdaptive-Syncをサポート。筆者がGeForce RTX 5080でNVIDIAアプリにてG-SYNCを有効化し、問題なく動作することを確認した。
このほか、映像のぼやけ(モーションブラー)を評価するClearMR認証で最上位のClearMR 13000を取得しているのもゲームプレイでは心強いところだ。

明暗を自動調整する「AI Vision」に24.5インチモードも搭載
ゲーミングモニターの定番機能と言える暗部を明るくして見やすくする「ナイトビジョン」や、FPS/レーシング/RTS/RPGとジャンル別の画質設定を用意。自動的に映像を分析して、暗部を持ち上げ、明るすぎる部分を抑えて視認性をアップしてくれる「AI Vision」という便利な機能も搭載している。
また、FPS/TPSといったゲームジャンルでは視線を動かさずに全体を把握できる24型クラスがベストと言われる。実際にeスポーツ系の大会では24型クラスを採用する例が多く、FPS/TPS系のプロゲーマーも24型前後を好む傾向にある。それもあって本機では表示面積を24.5型にエミュレートする機能も用意。好みやジャンルに合わせて切り換えられるのは非常に便利だ。

このほか、クリエイティブワークに使いやすいよう色域をsRGBやAdobe RGB、DCI-P3に設定できるプロモードという機能も備わっている。
PS5との相性も良好だ。HDMIでPS5のWQHD出力、120Hz駆動、VRR、HDRに対応していることを確認した。滑らかなで美しい描画を楽しめる。
充実のOELDケア機能で長く安心して使用できる
OLEDパネルでは長時間同じ画面や同じ位置に同じものが表示されたままの状態が続くと、最悪の場合“焼き付き”が生じてしまう可能性がある。OSのデスクトップのアイコンやタスクバー、ゲームであればメニューやステータス表示、そしてモニターの長時間使用が気になるところだ。
そこで、MSIでは対策機能を用意しているが、本機には最新の「MSI OLED CARE 2.0」を搭載。具体的な機能として、一定間隔でピクセルの位置をごくわずかに移動させる「ピクセルシフト」、一定時間同じ静止画を表示し続けると明るさを下げる「静止画検出機能」、画面時にロゴを複数検出すると輝度を下げる「マルチロゴの検出」、タスクバーを自動的にスキャンして輝度を下げる「タスクバーの検出」、画像や背景の間、文字や縦線などの境界の輝度を調整する「エッジ検出」など複合的に対策を行っている。
また、4時間ごと自動で通知・実行されるピクセルリフレッシュを行う「パネルプロテクト」(通知非表示や実行キャンセルも可能。16時間ごとのピクセルリフレッシュは必須)、背面には放熱のために熱伝導率の高いグラフェンフィルムやヒートシンクも搭載し、長い時間ゲームをプレイするときの対策も万全。これらによって通常の液晶と同じ3年保証を実現している。
パネルの保護機能は基本的にはユーザーの手を煩わせるようなものではない。OLEDパネルとは言っても、一般的な液晶モニターと同様に付き合っていけるので、その点を心配する必要がないように仕上げているのがMSIのOLEDパネル採用モニターの大きな特徴だ。
激しい操作でも安心のド安定スタンド
スタンドは高機能だ。高さを11cmの間で調整でき、チルト(下方向-5°、上方向+20°)、スイベル(左右30°)、ピボット(90度°回転)にも対応している。
何よりドッシリとしており安定性が高いのがポイント。デスクの上でキーボードとマウスを激しく操作してもまったく揺れず、安定してゲームプレイできるのが非常に心強い。
映像の入力はHDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4a×1の3系統。スピーカーは非搭載だがヘッドホン出力は備わっている。電源は内蔵型なので、電源ケーブルの取り回しがしやすいのはうれしいところ。サイズは幅609mm×奥行き242mm×高さ416mm、重量は約8.2kgだ。付属する映像ケーブルはDisplayPortが1本なので、HDMI接続したい場合は別途ケーブルを用意しよう。
27型WQHD解像度で高画質&ゲーミングを追求するならコレ!
27型のWQHD解像度ゲーミングモニターとしてハイレベルな1台だ。文句無しに美しいQD-OLEDパネル、240Hzのリフレッシュレート、0.03ms応答速度とゲームも映像コンテンツも存分に楽しめる。高フレームレートが出しにくい4Kではなく、WQHDのハイエンドのモデルがほしいと思っているならぜひとも注目してほしい。美麗な表示から繰り出される滑らかな描画には衝撃を受けるハズだ。