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ウルトラワイドだけどFPSもいける!240Hz/0.5msの湾曲ゲーミングモニター「MSI MPG 346CQRF X24」
7万円台で手に入る34インチ/3,440×1,440ドットモデル text by 坂本はじめ
- 提供:
- MSI
2025年8月25日 00:00
MSIの新作ゲーミングモニター「MPG 346CQRF X24」は、従来方式より4倍高速なRAPID VA液晶パネルの採用により、UWQHD解像度(3,440×1,440ドット)で240Hz/0.5msの高速駆動を実現したモデルだ。
高い没入感が特徴のウルトラワイド湾曲ゲーミングモニターは、表示速度より表示品質を重視したモデルが多いのだが、ゲームでのパフォーマンスに特化したMPG 346CQRF X24は、競技性の高いゲームにも好適な高速性を獲得している。スペック値通りに、表示性能や機能が優れたモデルなのか確かめてみよう。
ゲームパフォーマンスに特化したウルトラワイド湾曲ゲーミングモニター
まずは基本的なスペックから確認していこう。34型のウルトラワイド湾曲パネルのアスペクト比は21:9で、曲率は1500R。画面解像度はUWQHD(3,440×1,440ドット)と高精細だが、従来のVA方式より4倍高速とされるRAPID VA液晶パネルの採用により、リフレッシュレート240Hz、応答速度0.5ms(GTG)という高速駆動を実現。コントラスト比は4,000:1で、HDR規格のDisplayHDR 400に対応している。
本体サイズは約808×279×538mmで、本体重量は約7.9kg。購入後3年間の製品保証付き。

映像入力用インターフェイスは、HDMI 2.1[2基]、DisplayPort 1.4a[1基]、USB Type-C(DP Alt mode)[1基]の4系統。これらの映像入力用インターフェイスは、いずれも3,440×1,440ドット/240Hz表示に対応しており、可変リフレッシュレート技術のAdaptive-Syncが利用できる。
また、映像入力用のほかに、マウスやキーボードを接続できるUSB 2.0 Type-Aが2ポート、PCとモニター本体を接続するためのUSB 2.0 Type-B、音声出力用のヘッドホン出力端子を備えている。なお、映像入力機能を備えるUSB Type-CポートはPCとの通信も可能で、USB PDによる最大98Wの電力供給にも対応している。
MPG 346CQRF X24は、入力された映像に合わせて画面の視認性を改善する「AIビジョン」のほか、ナイトビジョンやアンチモーションブラーなど、MSIのゲーミングモニターが採用している基本的なゲーミング機能は一通り搭載している。
また、アイケア機能であるアンチフリッカーやブルーライトカット機能も搭載しており、長時間のゲームプレイによる目への負担を軽減することが可能だ。
MPG 346CQRF X24のモニター本体はVESA100に対応しており、付属の標準スタンドだけでなく、モニターアームに取り付けることもできる。
なお、MPG 346CQRF X24の標準スタンドは、高さ、チルト(上下角度)、スイベル(左右角度)の調整が可能で、大型のパネルを採用するMPG 346CQRF X24をしっかり支えられる安定感がある。
240Hz/0.5ms駆動のウルトラワイド湾曲パネルをゲームでテストウルトラワイド対応ゲームでは高速駆動と高い没入感を両立
今回は、ウルトラワイド湾曲パネルを採用しつつ、240Hz/0.5msという表示性能を備えるMPG 346CQRF X24のゲーミング性能を確かめるべく、ウルトラワイド解像度に対応する「エーペックスレジェンズ」をプレイしてみた。
競技性の高いバトルロイヤルFPSであるエーペックスレジェンズは、高いフレームレートとリフレッシュレートでプレイすることが好成績に結びつきやすいタイトルだ。
実際、標準的な60Hz表示とゲーム向けの240Hz表示では、視認性はもちろん操作感の面でも大きな違いを実感できる。MPG 346CQRF X24を試してみた限り、AIMの面でも表示速度の面でも不満を感じるような場面はなく、高性能ゲーミングモニターらしい特性を感じられた。競技向けゲームの場合は表示速度が操作のしやすさや勝敗に影響してくるので、こだわる価値はある。
また、画面の左右端がギリギリ視野に収まるくらいの距離で使用すると、ウルトラワイド湾曲パネルの素晴らしい没入感を味わえる。正式にウルトラワイド解像度に対応するエーペックスレジェンズでは、標準的なアスペクト比16:9のモニターより広い領域を表示可能となっており、さらに視野角を適宜設定することで表示範囲の調整が可能だ。
かなり快適にエーペックスレジェンズをプレイできるMPG 346CQRF X24なのだが、エーペックスレジェンズはHUDの位置を変更することができず、アスペクト比21:9ではHUDが左右両端に配置される。テストしている限りでは気にならなかったが、実際のプレイでこのレイアウトが許容できるかどうかでゲームの快適さの評価は分かれるかもしれない。
なお、ウルトラワイド解像度に対応するゲームには、HUDの位置を調整する機能を備えたものもあるが、エーペックスレジェンズのように調整不能なタイトルで、どうしてもそれがプレイの支障になるという場合は、あえてアスペクト比を16:9に落としてプレイしてみるのも一つの手段だ。
MPG 346CQRF X24は16:9の画面比率の解像度(2,560×1,440ドットなど)でも240Hzのリフレッシュレートをサポートしているので、高速性を損なうことなくアスペクト比16:9でのゲームをプレイできる。どうしてもウルトラワイド解像度だと遊びにくいとなった場合は試してもらいたい。
240Hz/0.5ms駆動の高速な表示と、ウルトラワイド湾曲パネルの高い没入感により、優れたゲーム体験が得られるMPG 346CQRF X24だが、発色に関してはやや淡泊な印象を受けた。実際、MPG 346CQRF X24の色再現性はsRGBカバー率=92%、DCI-P3カバー率=85%となっており、RAPID VA液晶パネルの優れた高速性が、発色と引き換えになっていることがスペックからもうかがえる。
販売価格や仕様を考慮すれば量子ドットを用いた高額な有機ELゲーミングモニター並みの発色を期待するのは酷であり、ゲームプレイ中はさほど気にならない程度の色味でもあるので、ここは表示性能を優先した割り切った仕様と理解すべきところだろう。
家庭用ゲーム機との接続性をチェック、Switch 2やPS5を接続してみたSwitch 2はモニター側からの給電で動作可能
MPG 346CQRF X24は2系統のHDMI 2.1ポートを備えており、最新の家庭用ゲーム機であるSwitch 2やPS5を接続することができる。実際にこれらのゲーム機を接続するとどうなるのか確かめてみた。
結果として、MPG 346CQRF X24に接続したSwitch 2とPS5は、アスペクト比21:9での出力はできなかったものの、アスペクト比16:9であれば問題なく画面を表示することができた。
Switch 2とPS5はHDRや120Hzでの出力が可能であり、Switch 2に関しては専用のドックとモニター側のUSB Type-Cポートを接続することで電力供給も可能。また、PS5に関しては可変リフレッシュレート技術のVRRも利用できた。
なお、MPG 346CQRF X24のHDMIポートは「Consoleモード」をサポートしており、これを有効化すると、ゲーム機側で4K解像度(3,840×2,160ドット)での映像出力が可能となる。Switch 2やPS5では利用する機会はないと思われるが、WQHD(2,560×1,440ドット)出力に対応していないものの4K出力には対応しているゲーム機などを接続する場合には活用できる。
Switch 2をゲーミングモニターと接続する場合、専用ドックを経由してHDMIケーブルで映像信号を入力することになるのだが、専用ドックの利用にはUSB Type-Cによる電源入力が必要だ。
Switch 2は54W以上の出力が可能なUSB電源であれば、プレイモードを問わず利用可能であるとしており、最大98Wを供給可能なMSI MPG 346CQRF X24のUSB Type-Cポートはこの要件を満たしている。
実際、MSI MPG 346CQRF X24のUSB Type-Cポートからの電力供給により、専用ドックに接続したSwitch 2を問題なく動作&充電することが可能だった。
USB接続したPC上からモニターの設定を変更できる「Gaming Intelligence」モニターに接続したUSB機器を共有するKVM機能も搭載
MPG 346CQRF X24は、ユーティリティソフトの「Gaming Intelligence」に対応しており、アップストリーム用のUSBポート(Type-B)、またはUSB Type-Cポートに接続したPC上から、モニターの設定を変更することができる。
Gaming Intelligenceには、モニターのOSDメニューで設定可能な項目が集約されており、キーボードとマウスによるシンプルな操作でモニターの設定を簡単に変更できる。また、指定したゲームやアプリを起動した際に、任意のモニター設定を適用するプロファイルの作成も可能だ。
また、MPG 346CQRF X24は、モニター本体のUSB 2.0 Type-Aに接続したUSB機器を共有するKVM機能を搭載。アップストリーム用USBポートとUSB Type-Cポートに接続したPC間でUSB機器を共有できる。
なお、USB Type-Cポートに接続したPCが、DP Alt modeによって画面出力を行っている場合、KVM機能は画面に表示している映像ソースに応じて自動的にUSB機器の接続先を変更することが可能だ。逆にUSB Type-CポートのDP Alt modeを使用していない場合、Gaming IntelligenceやOSDメニューから手動でKVM機能を操作する必要がある。
240Hz対応でゲームの勝敗にもこだわれる性能のウルトラワイド湾曲ゲーミングモニター
MSIのMPG 346CQRF X24は、UWQHD解像度/1500Rのパネルを採用し没入感を高めつつも、240Hz/応答速度0.5ms対応で競技向けゲームで使える性能を備えたモデルだ。採用しているRAPID VA液晶パネルの特性により、高い色再現性や美しい発色を求めるユーザー向けではないが、没入感と高速性を高レベルで両立した貴重な1台と言えるだろう。
また、すべての映像入力端子で240Hzの高速駆動と可変リフレッシュレート機能が利用できる点は素晴らしい。複数のゲーミングPCや家庭用ゲーム機を所有するゲーマーにも好適な仕様となっている。
記事執筆時点での実売価格は7万4千円~8万円前後で、34インチのウルトラワイドゲーミングモニターの中では中価格帯の比較的手が出しやすいモデルでもある。没入感と高速な表示速度を両立したいユーザーは検討する価値のあるゲーミングモニターだ。
MSIは同社製モニター購入者向けに「ゲーミングモニターキャッシュバックキャンペーン」と「モニターレビューキャンペーン」を実施している。
ゲーミングモニターキャッシュバックキャンペーンは、対象モデルを購入しMSIメンバーセンターで購入製品を登録、その後アンケートに回答すると「えらべるPay®」3,000円分がプレゼントされる。期間は2025年10月17日(金)まで。
平面タイプの一般的なゲーミングモニターはもちろん、湾曲ゲーミングモニターや有機ELパネル搭載ゲーミングモニターなど多数のモデルが対象となっている。対象モデルの詳細はキャンペーンサイトを参照のこと。
モニターレビューキャンペーンは、対象となる販売店でMSIのゲーミングモニター/ビジネスモニター/クリエイターモニターを購入し、購入店の販売サイトにレビューを投稿したのち、購入した製品と投稿したレビューのURLをMSIメンバーセンターに登録することで「えらべるPay®」2,000円分がプレゼントされる。販売店のサイトにレビュー投稿の機能が無い場合、SNSにレビューを投稿することでも代用可能で、その際は「#MSIレビュー_PR」とハッシュタグを入れて投稿する必要がある(ハッシュタグが無い場合は無効)。期間は2026年1月31日(土)まで。
多数の販売店とモデルが対象となっており、詳細はキャンペーンサイトを参照のこと。