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高耐久ビデオカードはブラケットまで高耐性、ASUS TUF Gamingビデオカードの汚れ耐性テストをしてみた

油汚れを1ヵ月放置しても平気?酸からもカードを守れる?text by 久保 勇

TUF Gamingシリーズのビデオカードはブラケットも高耐久とのことなので、テストしてみました

 高耐久シリーズとして市場に投入されたASUSの「TUF」。現在はスタンダードなモデルを求めるユーザーもカバーする「TUF Gaming」シリーズとして多数の製品が展開されています。

 一般向けモデルの側面も持つTUF Gamingシリーズですが、ビデオカードに関しては高耐久特化モデルとして現在も展開されており、その特徴は以前のレビューでご紹介した通り。その中でTUF Gamingシリーズのビデオカードはブラケットに特別なコーティングが施されていると少し紹介しましたが、今回のレビューではその部分を深堀してご紹介します。

 最終的にテストをどう行うか、仮テストや機材の準備に時間がかかったこともあり、前回レビューから時間が空いてしまいましたが、メーカーがうたうように耐久性の高いパーツが本当に使用されているのか試してみたいと思います。

ASUSの高耐久を実現する技術が詰まったTUF Gamingシリーズ

 まずはTUF Gamingシリーズのこだわりポイントを簡単に紹介します。現在販売されているTUF GamingシリーズのGeForce RTX 50搭載モデル、Radeon RX 9000搭載モデルの大部分が以下の仕様の大部分を満たした製品となっています。

 TUF Gamingシリーズの最大の特徴となっているのが、ミリタリーグレードのコンポーネントを採用する点。現行モデルあれば、ミリタリーグレードのTUFチョークとMOSFETを採用し安定性を向上させ、通常のコンデンサと比べて2.5倍の寿命を誇るTUF 5Kコンデンサが採用されています。

最高の耐久性をうたうミリタリーグレードの部品を採用

 ヒートシンクとGPUの接地面には相変化素材のサーマルパッドを採用。GPUとクーラーの間を効率的に埋めることで熱伝導率と放熱性を強化。PCB基板には保護コーティングが施され、湿気やほこり、異物による短絡から基板をガード。クーラーのファンは最大寿命80,000時間のデュアルボールベアリングファンを採用するなど、安全性や寿命を意識した仕様になっています。

性能効率だけでなく、製品の保護や寿命を意識した部材を採用

 これらのほか、ヒートスプレッダの表面積を5%拡張する「MAXContact設計」、上位GPUモデルであれば大型のベイパーチャンバー、23%空気を送り込めるようになった新型の「Axial-Techファン」、空気の乱流を最小限に抑えるファン回転方向の組み合わせなど、性能を引き出すための部分もこだわりの仕様となっています。

ヒートスプレッダの表面積を5%拡張するMAXContact設計
上位GPUでは大型のベイパーチャンバーを採用
これまでより最大23%空気を送り込むAxial-Techファン
空気の乱流を抑えるため、左右と中央でファンの回転方向が異なる組み合わせを採用

 ビデオカード自体の強度を高めるため、クーラーカバーは金属製になっています。基板が歪むことをなるべく抑制しているほか、バックプレート側に通気口を設けることで放熱性も高めた構造になっています。

クーラーカバーは基板全体を包むように装着されており、使用時の歪みを抑制。バックプレート側に通気口を設けることで放熱性も向上させています

 GPUの一点に圧力がかからないようにする構造の「ASUS GPU Guard & ブラケット」を採用するほか、製造時に基板へのダメージが少ない完全自動製造の「Auto-Extreme Technology」で製造されている点も特徴です。

「ASUS GPU Guard & ブラケット」、「Auto-Extreme Technology」といった信頼性を高める技術も使われています

TUF Gamingのビデオカードは汚れにも強い?皮脂汚れを想定してハンドクリームを塗って1か月経過観察

 前回のレビューでも少し触れていますが、ASUSによると、TUF Gamingシリーズのビデオカードに採用されているブラケットは、耐久性が高いものになっているとのこと。ベースの素材にオーステナイト系ステンレス素材を採用し強度を高めているだけでなく、コーティングを施すことで高耐性にもなっているそうです。

 製品サイトに明記はされていませんが、このコーティングはなかなかよくできているとのことだったので、素材は同じでコーティングしていない状態のブラケットを特別に提供してもらい、コーティングの効果をテストしてみました。

 ビデオカードはブラケット部分を触ってそのまま長期間放置していると指紋などが汚れとして固着してしまうことがありますが、おそらくコーティング済みのブラケットであればそういったものも防げるはず。皮脂の代わりにハンドクリームをブラケットに塗り、コーティングの有無で違いが出るか1ヵ月経過を観察してみました。

ASUS TUF-RTX4070TIS-O16G-WHITE-GAMINGのブラケット(左)と比較用に用意したコーティング無しのブラケット(右)
ハンドクリームを塗布して1ヵ月放置し、コーティングの有無で違いが出るのかテストを実施

 以下が1ヵ月間のテストで油汚れへの耐性を確認した動画です。定点観測的に状態の変化を確認し、最後に汚れが拭き取れるか試してみました。

【ASUS TUF Gamingのビデオカードは汚れに強いのか、1ヵ月放置して汚れが固着しないか試してみた】

 ハンドクリームはどちらの環境でもかなり乾燥が進んだ状態で張り付いており、コーティングがなければ油分による汚れが残るかと予想していたのですが……、どちらも綺麗に拭き取ることが可能で、影響はないという結果に。TUF Gamingシリーズはしっかりとしたステンレス素材を使っていることもあり、コーティングの有無にかかわらずブラケット部分は油汚れに強いようです。

ASUS TUF-RTX4070TIS-O16G-WHITE-GAMINGのブラケット、汚れ拭き取り前
ASUS TUF-RTX4070TIS-O16G-WHITE-GAMINGのブラケット、汚れ拭き取り後
コーティング無しのブラケット、汚れ拭き取り前
コーティング無しのブラケット、汚れ拭き取り後

コーティングの効果はなかなか凄かった!塩素系のトイレ用洗剤で酸への耐性をテスト

 ハンドクリーム程度の汚れでは全く影響を受けなかったTUF Gamingシリーズのブラケットですが、コーティングが無ければ確実にダメージを受けるようなテストを行ってみたいと思います。

 用意したのは塩酸9.5%のトイレ用洗剤。ステンレスは丈夫な素材ですが、塩酸に触れた場合は腐食してしまうので、コーティングが機能しなければ大きな跡が残るはず。ビデオカード本体で実験した場合は最悪壊してしまう可能性もあるので、テスト用にコーティング有りのブラケットとコーティング無しのブラケットを改めてメーカーに用意してもらい、塩酸による腐食耐性のテストを行いました。

コーティング有りのブラケット
コーティング無しのブラケット
塩素系洗剤でコーティングの効果を確認

 以下が塩酸濃度9.5%のトイレ用洗剤をブラケットにつけ、コーティングの効果を試してみた動画です。ブラケットに洗剤を付けた時間は約5分で、最後水で流して状態を確認しました。

【ASUS TUF Gamingのビデオカードはブラケットも高耐久なのか、塩素系洗剤で耐性を確認してみた】

 コーティングが無い場合、短時間でも塩酸に触れると腐食が進んでしまうようで、大きな跡が残りました。コーティング有りの方も全くの無傷とはいきませんでしたが、うっすら跡が残る程度。過信は禁物ですが、TUF Gamingのビデオカードのブラケットは、コーティングにより汚れや薬品に対する耐性がかなり高められているようです。

コーティング有りのブラケット
コーティング無しのブラケット

ビデオカード高騰の時代だからこそ長く使えるモデルを選びたい高耐久モデルを求めるユーザーのためのASUS TUF Gamingシリーズ

 ASUS TUF Gamingのビデオカードは、高耐久なパーツを採用し、設計にもこだわったモデル。今回のテストでは、ブラケット部分にもコーティングを施し、それが効果があるものだと確認することができました。

 現在、ビデオカードが高騰している状況なので、購入したら長く使いたいという人は多いはず。ヘビーに使う人はもちろん、長寿命を期待する人にもASUS TUF Gamingのビデオカードはオススメの1枚です。