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小型筐体でもGeForce RTX 5080が熱ダレしない、ZOTAC ZBOXの最高峰「MAGNUS ONE ULTRA EU275080C」
開発環境にも適した長時間使用でもパフォーマンス下がらない小型PC text by 坂本はじめ
- 提供:
- ZOTAC
2026年9月29日 00:00
ZOTACの小型デスクトップPC「ZBOX」に、GeForce RTX 5080とCore Ultra 7 265を搭載する「MAGNUS ONE ULTRA EU275080C」が加わった。
デスクトップ版GeForce RTX 5080搭載PCとしては世界最小クラスとなる11.46Lサイズの小型筐体を採用しながらも、万全の冷却システムによってGPUパワーを最大限に活用できるというMAGNUS ONE ULTRA EU275080C。今回の検証では性能の計測に加え、長時間の高負荷動作に耐えられるのかを確かめてみた。
11.46Lサイズの筐体にGeForce RTX 5080を搭載ZBOX最上位のMAGNUS ONE ULTRAシリーズ
ZBOXのMAGNUS ONEシリーズの最上位モデルとして、ULTRAの名を与えられたMAGNUS ONE ULTRA EU275080C。新たに設計された11.46Lサイズ(365.5×126×249mm)の筐体に、GeForce RTX 5080とCore Ultra 7 265を搭載した世界最小クラスのハイエンドPCが構築できる。
メモリ/SSD/OSを任意で選択可能なベアボーンキットのほか、パーツ組み込み済みの完成品PCとしての販売も予定されている。
なお、今回テストに用いる評価機には、DDR5-5600動作の16GB SODIMM×2本と、容量1TBのPCIe 4.0 SSD、Windows 11 Homeがプリインストールされていた。

MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cの筐体は、前面パネルに電源スイッチのほか、ヘッドセット端子、UHS-II対応SDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1(Type-C+Type-A)が配置されており、背面にはWi-Fi 7や5GbE+1GbE、Thunderbolt 4などのインターフェイスを備えている。
映像出力端子として、GeForce RTX 5080経由のDisplayPort 2.1b(UHBR20)×3基とHDMI 2.1b×1基のほか、Core Ultra 7 265内蔵のiGPU経由のHDMI 2.0×1基とThunderbolt 4(DP Alt Mode)×1基を本体背面に搭載。電源ユニットは本体内蔵型で、ハイエンドパーツの電力需要を十分に賄える850Wの出力容量を備えている。
本体内部には、2本の手回しネジで固定された天板を取り外したうえで、サイドパネルを外すことでアクセスできる。なお、天板には冷却ファンが3基搭載されているが、冷却ファンと本体の接続はケーブルレス化されており、分解が容易で断線の心配も無い。
本体左側面にGeForce RTX 5080を備えるZOTAC GAMINGブランドの大型ビデオカードを内蔵。反対の右側面にはCPUやメモリスロットを擁するマザーボードが配置されている。
マザーボードが備える2本のメモリスロットはDDR5規格のSODIMMおよびCSODIMM(CUDIMMのSODIMM版)に対応しており、最大で96GB(48GB×2枚)のメモリ容量を実現できる。また、SSDについては2本のM.2スロットに搭載可能で、うち1本はPCIe 5.0 x4(Type 2280)に対応し、もう1本はPCIe 4.0 x4(Type 2280)に対応している。
MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cの冷却システムは、両側面のパネルが備えるメッシュ状の通気口から外気を取り込んでビデオカードとCPUを冷却し、天板に配置した3基の冷却ファンで排気する仕組みだ。
ビデオカードは2.5スロットを占有する強力なGPUクーラーを搭載しており、電力リミットもGeForce RTX 5080本来の360W(TGP)のまま特に制限されていない。
一方、CPUのCore Ultra 7 265は2基のブロアファンを搭載する形状のCPUクーラーを装備。CPU直上からヒートパイプで筐体前方のヒートシンクに熱を輸送して放熱する仕組みとなっており、電力リミットはPL1=65W、PL2=120W(Tau=28秒)に設定されていた。PL2の値はCore Ultra 7 265のMTP(最大ターボパワー)である182Wより低めだが、PL2の制限時間(Tau)経過後にPBP(プロセッサベースパワー)相当の65Wで動作するのはCPUの定格動作と同等だ。
CPUの最大発熱量をやや抑えているとはいえ、GPUがフルパワーで動作するシチュエーションでは300Wを超える大きな熱がケース内で生じることになる。MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cの冷却システムがその発熱をさばける実力を備えているのか、後ほど検証で確かめる。
ベンチマークテストでMAGNUS ONE ULTRA EU275080Cの性能をチェック
ここからは、MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cでベンチマークテストを実行し、GeForce RTX 5080とCore Ultra 7 265を搭載する小型ハイエンドPCが実現するパフォーマンスをチェックしていく。
テスト時の室温は約25℃で、その他のテスト環境は以下の通り。

Cinebench 2026
3DCGレンダリング性能を計測するCinebench 2026では、CPU性能を計測するMultiple ThreadsおよびSingle Threadに加え、GPUのレンダリング性能を計測した。テストの最低実行時間は標準の10分。

CPUであるCore Ultra 7 265の性能を計測した結果、Multiple Threadsで5,893、Single Threadで522というスコアを記録した。
いずれも最低実行時間10分で実行した結果であるため、Core Ultra 7 265はPL1リミットの65Wに電力を制限された状態で動作した結果だが、いずれも消費電力の割にはかなり優秀と言えるスコアであり、低電力動作時のCore Ultra 7 265が優れた電力効率を発揮することが伺える。

一方、GeForce RTX 5080で処理を実行した場合のベンチマークスコアは101,530で、CPUとは桁違いの3DCGレンダリング性能を発揮した。
Cinebench 2026と同系統のレンダリングエンジンを用いるMAXONのCinema 4Dなどを利用する場合、MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cが備えるGeForce RTX 5080のGPUパワーが大いに役立つことになるだろう。
Blender Benchmark
3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークであるBlender Benchmarkにて、GPUとCPUのレンダリング性能を計測した結果が以下のグラフ。

Blender Benchmarkにおいても、GPUであるGeForce RTX 5080がCore Ultra 7 265の21~27倍という圧倒的なレンダリング速度を記録した。
Core Ultra 7 265の処理速度もCPUとしてはなかなか優秀なものではあるのだが、本格的にGPUを活用する3DCGソフトでのGeForce RTX 5080との差は歴然だ。3DCGクリエイターにとってMAGNUS ONE ULTRA EU275080Cの強力なGPU性能は大きな魅力と言えるだろう。
Adobe Camera Raw「AIノイズ除去」
デジタルカメラで撮影したRAW画像の現像機能を提供するAdobe Camera Rawにて、AIベースのノイズ除去を実行した際の処理速度を計測した結果が以下のグラフ。ノイズ除去を適用したのは、2,400万画素のRAW画像×100枚。

MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cは、2,400万画素×100枚のRAW画像へのノイズ除去処理を約5分08秒で完了。このときの処理速度は分速19.51枚だった。
Adobe Camera Rawのノイズ除去はGPUを用いて処理を行うため、この処理速度はGeForce RTX 5080の性能によって実現したものだ。GPU性能が低いと1分間に数枚処理できれば上々というほど重い処理であるノイズ除去だが、これほど速く処理できるなら選別前に一括でノイズ除去を適用するという運用も可能だ。
LM Studio「ローカルLLM生成速度」
LM Studioを用いてローカルLLMの生成速度をGPUとCPUで計測した結果が以下のグラフ。テストに用いたLLMは「Gemma 4 E4B」と「GPT-OSS-20B」で、CPUで実行する際はCPUスレッドプールサイズを20に設定している。

CPUであるCore Ultra 7 265の生成速度(トークン/秒=TPS)が、Gemma 4 E4Bで18.9TPS、GPT-OSS-20Bで22.5TPSだったのに対し、GeForce RTX 5080はそれぞれ138.6TPSと154.3TPSを記録。CPUを7倍ほど上回る速度を記録した。
Forza Horizon 6
日本が舞台のオープンワールドレースゲーム「Forza Horizon 6」では、描画プリセットをレイトレーシング有効の最高画質「Extreme+RT」、超解像を「DLSS(クオリティ)」に設定してベンチマークモードを実行。フレーム生成無効時と4倍フレーム生成有効時の平均フレームレートを計測した。

フレーム生成無効時の平均フレームレートは、フルHDで100fps、WQHDで96fps、4Kで69fpsを記録。いずれも十分快適にプレイできるパフォーマンスを得られている。
一方、フレーム生成を4倍(DLSS FG 4x)で有効化した場合の平均フレームレートは、フルHDで378fps、WQHDで301fps、4Kで208fpsだった。リフレッシュレートの高いゲーミングモニターを使用しているなら、DLSSによるフレーム生成を用いることでより滑らかな映像表現が楽しめる。
サイバーパンク2077
サイバーパンク2077では、描画プリセットをパストレーシングを用いる最高画質「レイトレーシング:オーバードライブ」に設定してベンチマークモードを実行。フレーム生成無効時と4倍フレーム生成有効時の平均フレームレートを計測した。
なお、超解像に関しては、フルHDとWQHDは「DLSS(クオリティ)」、4Kでは「DLSS(パフォーマンス)」に設定している。

フレーム生成無効時の平均フレームレートは、フルHDで99.95fps、WQHDで71.52fps、4Kで61.28fpsを記録。一方、フレーム生成を4倍(DLSS FG 4x)で有効化した場合は、フルHDで332.93fps、WQHDで232.33fps、4Kで188.28fpsだった。
小型筐体でもGeForce RTX 5080を冷やしきれる?長時間高負荷テスト時のモニタリングデータをチェック
クリエイティブやAI、ゲームなど様々な種類のベンチマークテストを実行したが、MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cはいずれのテストでも小型PCとは思えないほど高いパフォーマンスを発揮してみせた。
その性能自体はもちろん素晴らしいものではあるのだが、ヘビーユーザーとしては長時間の高負荷動作でもそのパフォーマンスを維持できるのかが気になるところ。
そこで、高負荷テストとしてCinebench 2026(Multiple Threads)、サイバーパンク2077、3DMark Steel Nomad Stress Testをそれぞれ約1時間連続で実行。モニタリングデータを取得して各部温度や動作クロックを確認してみた。
各テストは、CPUをフルロードするCinebench 2026、CPUとGPUの両方に高負荷が生じるサイバーパンク2077、GPUをフルロードする3DMark Steel Nomad Stress Testという具合に負荷のかかるパーツが異なるが、いずれのテストでもCPUは90℃未満、GPUは80℃未満の温度をキープしており、サーマルスロットリングの生じない安定したパフォーマンスを約1時間にわたって維持できていることがうかがえる。
CPU負荷の低い3DMark Steel Nomad Stress Testでは負荷の特性上CPUクロックが乱高下しているが、電力リミットいっぱいの360Wを消費するGPUの動作クロックは終始安定しており、一貫性の高いパフォーマンスを発揮していることが分かる。Cinebench 2026とサイバーパンク2077についてもブースト動作が一段落してからの動作クロックは一貫しており、MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cが長時間の高負荷動作でもパフォーマンスを維持できることを証明している。
わずか11.46Lサイズの筐体でありながら、400W級の電力を消費する内蔵パーツを冷却してみせたMAGNUS ONE ULTRA EU275080Cの冷却システムは素晴らしい性能であると言えるが、代償として高負荷動作中の動作音は大きく感じたが、これは11.46Lの小型筐体で400W級の発熱を処理しきるための設計上の割り切りと言える。静音性よりも小型・高性能・長時間の安定動作を優先した製品であることを理解したうえで、長時間の高負荷動作が想定されるのであれば、設置場所を含めた騒音対策についても検討しておきたい。
省スペース性とパフォーマンスの両立を追求したZOTACのハイエンド小型PC
MAGNUS ONE ULTRA EU275080Cは、GeForce RTX 5080搭載PCとしては世界最小クラスとなる11.46L筐体を採用しながらも、最大限のGPUパワーを長時間にわたって発揮し続けられるパワフルな小型PCだ。
高負荷時の騒音には注意が必要だが、省スペース性とパフォーマンスの両立を妥協なく追求したMAGNUS ONE ULTRA EU275080Cは、特にGPUパワーを必要とするクリエイターやAIユーザー、ゲーマーにとって、ユニークな魅力を備えた一台と言えるだろう。
























