取材中に見つけた○○なもの

ビットコインでお年玉をもらうと税金は50%?初心者向けの仮想通貨解説セミナーに参加してきた

一から学ぶ、ビットコインと仮想通貨

 17日に神保町のEDITORYで仮想通貨の初心者向けセミナー「一から学ぶ、ビットコインと仮想通貨」が開催されたので、参加してきました。

 レビュー作成などでPCマイニング関連で仮想通貨に触れることは増えたものの、そもそも仮想通貨って何?ブロックチェーンって何に使えるの?といったあたりのことには疎いので、きっと噛み砕いて説明してもらえるに違いないということで、勉強をかねての取材です。

 この日登壇したのは、日本ブロックチェーン協会(JBA) 事務局長の樋田 桂一氏。会場には仮想通貨は名前を聞いたくらいという初級者から、投資を行ったり、ブロックチェーンの導入を検討しているレベルの上級者まで幅広い層が参加。女性が多かったのも印象的でした。

日本ブロックチェーン協会の樋田氏
女性の参加者が多かったのも印象的
樋田氏の経歴
日本ブロックチェーン協会の概要
協会会員にはPCユーザーにお馴染みの会社も

ビットコインとはそもそもどんなものなのか、これまでの歴史を解説

 イベントはビットコインの歴史を解説するところからスタート。ビットコインのブロックチェーンの仕組みや、ビットコインが使われる理由、電子マネーとの違い、マイニングに関する話題やビットコインの決済システムなどをざっと紹介。

ビットコインとは。
ビットコインはどのように生まれたか。
通貨としての特徴。
ビットコインの実態。
P2P分散型仮想通貨
ビットコインの発行量は上限値がある。
ビットコインのブロックチェーンの仕組み。
報酬を得られる仕組み。
ブロックチェーンの仕組みを可視化したツールも存在する。
ビットコインが利用される理由。
ビットコインと電子マネーの違い。
樋田氏が注目するビットコインの「転々流通性」。

 樋田氏が仮想通貨に注目している点が転々流通性。

 電子マネーなどは個人間でのやり取りが難しかったりしますが、仮想通貨であれば非常に手軽。例えば、イベントなどで素晴らしいパフォーマンスを見た際にチップとして仮想通貨をプレゼントしたり、何か手伝ってもらったお礼などに気軽に渡せるものとして使用できるなど、個人の間でのやり取りが手軽に行える点を注目ポイントとして紹介。

 また、ビットコイン決済に対応している店舗などが増えているものの、決済システムを提供しているコインチェックに事件があったこともあり、今後順調に広まるのか懸念している点もあることなどが解説されました。

仮想通貨を管理するウォレット、スマホなどにも簡単に導入可能。
ビットコイン決済のシステム。
ビットコイン決済の仕組み。
ビットコインのマイニングの実情。
マイニングファーム。
中国でのマイニングファームの規制。
国内企業のマイニング事業への取り組み。
ビットコインの価格推移。
ビットコインの時価総額。
海外のビットコインの取引高。
国内のビットコインの取引高。
国別のビットコインの取引量。日本が最も多い。

 ビットコイン以外のアルトコインも紹介。どのように数が増えたかや、代表的なものの種類の紹介、これに関連してICOとは何かなども解説されました。

アルトコインとは。
アルトコインの種類。
アルトコインは2014年から一気に増加。
アルトコインの時価総額。
アルトコインの時価総額は2017年3月から一気に上昇。
アルトコインの分類。
ICOとは何か。
Litecoinの概要。
LISKの概要
Augerの概要。
Zcashの概要。
Monacoinの概要。

ブロックチェーンが何に利用されているのか、国連のプロジェクトなど今後の展望も解説

 仮想通貨の解説に続いて、ブロックチェーンに関しても簡単に解説。

 海外ですでに利用されている実例のほか、今後利用が予想されるジャンルなども紹介。ブロックチェーンは品質や権利といったものを保証するのに有効なようで、すでにブロックチェーンが活用されている例や、国連が進める身分証を持たない人にブロックチェーンを使用し身分証を付与するプロジェクトなども紹介されました。

ブロックチェーンとは。
海外で使われている実例を紹介。
市場規模の予想。
有機野菜の品質保証への活用。
ダイヤモンドの所有権や権利移転管理などへの活用。
国連が進める身分証を持たない人へのプロジェクトも紹介

ビットコインでお年玉をもらうと税金は50%? ブロックチェーンが何に使えるのかも聞いてみた

 イベントの最後に質疑応答の時間があったので、個人的にいくつか気になったことを聞いてみました。

 個人の間で手軽にやり取りができる転々流通性がポイントとしてあげられたので、例えばお年玉をビットコインで渡した場合、雑所得扱いになり税金が50%かかるのか聞いてみたところ、このケースは贈与に当てはまるので、贈与税のルールが適応されるそうです。税金に関しては他のイベントでも質問が多いようで、ほんとみなさん税金の話が好きですねといわれてしまいました(苦笑)。

 また、ウィキペディアは寄付のお願いがよく出ていますが、こういったサービスを運用するのにブロックチェーンを使い、システムを維持するマイナーに仮想通貨を発行したり、仮想通貨を運営費に使うといったことが可能なのかも聞いてみました。樋田氏によると、単純にこれまでのサーバーを置き換える技術では無いので、適した用途と不向きな用途があるとのこと。一応できなくは無いそうですが、簡単では無いそうです。また、ブロックチェーンは大容量のデータを扱うような用途には不向きで、データ置き場などには利用しにくいそうです。

 ブロックチェーンの用途に関してはこれから研究されるといった感じなので、PCのマイニングと合わせてしばらく追ってみようと思います。