取材中に見つけた○○なもの

RyzenやGeForceなどの品薄が深刻化、5万円近く値上がりしたビデオカードも

安価な液晶ディスプレイも品薄傾向、一方でIntel CPUの価格は下落傾向

空きが目立つツクモパソコン本店のビデオカードコーナー

 最近、PCショップ店頭を覗いてみると、価格表には「売り切れ」の文字が目立つほか、在庫棚も空きが目立つようになっています。

 品薄が深刻になってきているのは、AMD Ryzen 5000やGeForceシリーズ。

 Ryzen 5000シリーズに関しては、昨年11月の発売直後から在庫不足が続いており、2月に入ってからは店頭で在庫を見かける事もほぼ無し。「次回入荷は未定」(ショップ)という状況で、CPU単体の入手は非常に困難な状況。ちなみにIntel CPUは一部モデルは品薄ですが、シリーズ全体で見ると入手しやすく、価格も下落傾向となっています。

 GeForceシリーズに関しては、GeForce RTX 3080/3060 Tiは見かける事がほぼ無くなったほか、比較的在庫が多かったGeForce RTX 3070もラインナップが減少。さらに、一部ショップではGeForce GTX 1600シリーズも品薄になっています。

 ちなみに、店頭ではビデオカードの購入枚数に制限を設けるショップや、中古品買取を強化するショップも増えています。

 また、一部ビデオカードの価格は1月末の値上がりからさらに上昇。発売時と比べると、5万円近く値上がりしているモデルもあり、まさに“異常事態”となっています。

ドスパラ秋葉原本店の2月11日時点の価格
ドスパラ秋葉原本店の1月21日時点の価格
ZOTAC GeForce RTX 3090の2月11日時点の価格(ツクモで撮影)
ZOTAC GeForce RTX 3090の2020年9月発売時の価格(ツクモで撮影)

 このほか、メモリは年始から値上がり傾向となっているほか、液晶ディスプレイも1万円台半ばから2万円前後でIPSパネルを採用したモデルや高速駆動の安価なモデルは在庫状況が厳しくなっており、「一部メーカーのモデルは生産完了になり、後継モデルが出るのは5月以降と聞いている」(複数のショップ)とか。

液晶ディスプレイも在庫状況が厳しくなる模様

 SSDやHDDといったストレージに関しては、今のところは上記製品のような品薄感や価格上昇は見られませんが、「代理店からは今後仕入れ価格が上昇すると聞いている」(複数のショップ)ということなので、購入を検討している方は注意が必要です。

 今回の品薄や価格上昇は、需要急増による生産の遅れや輸送コストの上昇が理由とされており、しばらくこの状況は続くようです。