Mobile K6-2+/500MHzを採用したODPがメルコから登場
2次キャッシュ128KBをオンダイにしたSocket 7用CPU
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これまでMobile K6-2+を採用したオールインワン型ノートPCの販売実績はあったが、一般のデスクトップPC向け製品として単体で店頭に並ぶのはこれが初めて。
●2次キャッシュ128KB版のK6-III
K6-2+は128KBの2次キャッシュをコアに統合したSocket 7用CPUで、端的に言うと“2次キャッシュが半分のK6-III”ということになる。ただし、実際には最新0.18μmプロセスで製造されていることや、負荷状況によって動作クロック倍率と電圧を何通りも変更可能な省電力技術PowerNow!に対応していること(BIOSなどの対応も必要)、新しいSIMD命令のEnhanced 3DNow!に対応(ただしDSP命令のみ)しているなど、K6-IIIにはない新しい特徴もいくつか持っている。
PowerNow!対応やノートPCでの採用例でもわかるように、AMDからはノートPCを含むモバイル機器用のCPUとしてリリースされているCPUとはいえ、電圧2.0Vで動作する一般的なSocket 7対応CPUでもあり、以前から単体での販売やODPとしての発売が期待されていた。4月の正式発表から3ヶ月が経過し、それがようやく実現されたというわけだ。
●倍率変更の“ゲタ”付き
メルコから発売されたのはMobile K6-2+/500MHzを搭載した「HK6-MD500P-NV4」と「HK6-MD533P-NV4」というODP。前者は最高500MHzまでの動作が保証され、後者は選別品を使用することによって最高533MHzまでの動作が保証されている“公認オーバークロックODP”となっている。
基本的な構造は同社のODPによく見られる、CPU+アダプタ(ゲタ)+CPUクーラーの組み合わせで、アダプタの中にあるDIPスイッチをいじることによって動作倍率が自由に変更できるようになっている。供給電圧と動作倍率の設定を全てアダプタ側でコントロールする構造になっているため、マザーボード側の設定をいじらず、そのまま既存のCPUと差し替えて使えるというのがこの製品の特徴だ。
●Socket 7ユーザーの手軽なアップグレードに
同社が保証している対応機種は、PC-98-NXシリーズ、PC-9821シリーズ、FMV-DESKPOWERシリーズ、Aptivaシリーズなどなっているが、もちろん“動作保証なし”という条件付きなら自作PCユーザーが既存のSocket 7用マザーボードと組み合わせて使うことも可能だ。実際にテストしてみたところ、430HXチップセット搭載のASUS製Socket 7用マザーボードP/I-P55T2P4でも問題なく動作した。ただし、マニュアルによると、一部ではマザーボード側に載っている2次キャッシュを取り外したり、使用しない設定にしなければならないケースもあるというから要注意。
やや値は張るものの、Socket 7ユーザーには手軽で強力なODPであることは確か。実用としても、コレクターズアイテムとしても注目の的になりそうだ。
□HK6-MD500P-NV4 / HK6-MD533P-NV4(メルコ)
http://www.melcoinc.co.jp/what/html/2000/13_5.html
(メルコ HK6-MD500P-NV4) | |
(メルコ HK6-MD533P-NV4) |
[撮影協力:ソフマップ1号店 Chicago Windows専門館]
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