【 2000年7月22日号 】

GeForce2 MXを搭載したビデオカードが発売される
第1弾はPROLINKから、価格は32MBで16,000円前後

パッケージ(表)パッケージ(裏)
【パッケージ(表)】【パッケージ(裏)】
カード(表)カード(裏)
【カード(表)】【カード(裏)】
GeForce2 MX入荷しました
【GeForce2 MX】【入荷しました】
バルク簡易パッケージ
【バルク】【簡易パッケージ】
MS-8816サンプルNV11 ES
【MS-8816サンプル】【NV11 ES】

 開発コードNV11の名で知られ、GeForce2 GTSの廉価版とも言われているGeForce2 MXを搭載したビデオカードがアキバに登場した。製品第1弾はPROLINKから発売となった「PixelView GeForce2 MX」で、メモリは32MBのSDRAMを搭載している。当初の発表どおり価格の安さが大きな特徴で、実売価格は14,300円~16,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)となっている。

 低価格なハードウェアT&L対応ビデオカードの登場で、またビデオカード市場に大きな動きがありそうだ。

低価格化と新機能の追加

 GeForce2 MXは、先代のGeForce 256のコアをベースに製造プロセスを0.22μmから0.18μmへと微細化し、動作クロックを上げ、さらにいくつかの新機能を加えたNVIDIAの最新ビデオチップ。もちろん、ハードウェアT&Lなどの基本機能はそのまま受け継いでいる。メモリインターフェイスに若干の制限があるとはいえ、動作クロックが上がっているためにスペック上はGeForce 256を超える処理性能を持ち、さらに新機能として、Matrox G400などのように1枚のビデオカードでマルチディスプレイを実現するTwinView機能、ユーザー設定によって3D表示を明るくできるDigital Vibrance Control機能も搭載している。

 これだけのパフォーマンスを持ちながら、NVIDIAは発表当初にビデオカードとしての製品価格を「100ドル以下がターゲット」と明言するなど、その群を抜くコストパフォーマンスに注目が集まっていた。少なくとも自作PCマーケットの中では、実質的にこの低価格な点がGeForce2 MXの最大の特徴と言っても過言ではない。

第1弾はベーシックな製品

 GeForce2 MX搭載ビデオカードの製品発表は、ELSAやASUS、Leadtekなどのメジャーメーカーから早々と行なわれていたが、アキバで発売一番乗りを果たしたのは、低価格周辺機器のブランド“PixelView”で知られるPROLINKだった。

 PROLINKから発売されたのは「PixelView GeForce2 MX」という製品で、型番はMVGA-NVG11-AMとなっている。32MBのSDRAMを搭載し、出力はVGA端子のみ。TV出力や2ポート目のVGA出力には対応しておらず、極めてシンプルな仕様になっている。カード自体もシンプルで、LowProfile PCIカードのような背の低い基板を使っている点、ビデオチップ上にファンではなくヒートシンクがついているという点以外、これといって目新しいところは見つからない。最近の製品には珍しくビデオチップの冷却機構がヒートシンクのみとなっている点は、製造プロセスの微細化でGeForce2 MXの発熱量が少なくなっているということの証明と言える。

 同梱されているマニュアルによれば、この製品のシリーズにはTV出力対応のバリエーションモデルを含むMVGA-NVG11-PとMVGA-NVG11-Aというモデルもあることになっているが、PとAはPCIバス対応かAGP対応かの違いだけで基本仕様は同じになっている。TwinView機能を活用したデュアルモニタ対応モデルに関する記載がないのが気になるところだ。

安くハードウェアT&Lを手に入れたい人に

 価格は15,000円前後と最新ビデオカードにしては安価で、GeForce 256やGeForce2 GTSを搭載した製品は高価で手が出ないという人には朗報と言える。この価格で実績あるハードウェアT&Lの環境が手に入り、デバイスドライバもGeForceシリーズ共通のものが使えるというのだから、自作PC市場で一気に売れ筋ビデオカードとなることは間違いなさそう。このあとにもASUSやELSAなどから続々と製品が登場する見込みで、またNVIDIA製ビデオチップがアキバを席巻しそうだ。

 なお、現在出回っている「PixelView GeForce2 MX」は、大型リテールパッケージに入った製品と小型リテールパッケージ入りの製品、そしてバルク品の3種類があるが、価格が異なるだけで基本的に中身は全て同じ。ビデオカード本体と英文マニュアルとデバイスドライバ収録CD-ROMの3点セットになっている。また、ツクモ10号店ではMicrostarのGeForce2 MX搭載ビデオカード「MS-8816」のサンプル品を展示中だ。ビデオチップが製品版とは異なるマーキングになっており、NV11という開発コードが記されている。

□PixelView GeForce2 MX(PROLINK)
http://www.prolink.com.tw/english/product/vga/geforce2mx.html

 (PROLINK PixelView GeForce2 MX)

[撮影協力:クレバリー1号店BLESSツクモパソコン本店IIOVERTOPWAVE EYE秋葉原店ツクモ10号店]


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