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FlexATXの小型スタイリッシュPCがベアボーンで登場
薄型CD-ROMドライブとミニPCIを採用、CPUは1GHzもOK
【コンパクトな筐体】 | 【背面】 |
【側面】 | 【ケースは2つに分割】 |
【マザーボード】 | 【ドライブベイと電源】 |
【ミニPCI用モデム】 | 【ベアボーン一式】 |
色はブルーとワインレッドの2種類があり、同色のキーボードとマウスとスピーカーもセットになっている。価格は36,799円~36,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。販売元はトヨムラで、日本語マニュアルが付属している。
●スタイルとスペックを両立
FlexATXフォームファクタを採用したベアボーンPCというと、これまではモアイ像型や大胆な曲線を多用した奇妙なデザインの製品ばかりだったが、「PC-Denim」は極めて正統なタワー型スタイリッシュPCに仕上がっている。一見すると国内メーカーのオリジナルPCと見まちがうほどの仕上がりで、細かいカーブやスリットなどで木目細かなデザインが施されている。ケース単体のメーカーや製品名は特に明示されていないが、調べてみると、DELLやGatewayにも納入実績のあるPalo Alto Products Internationalというメーカーの「PA120」と同一のようだ。
本体サイズは133mm(幅)×240mm(奥行)×293mm(高)とコンパクト。マザーボードがFlexATXであることに加え、標準のCD-ROMドライブとしてノートPC用の24倍速薄型を採用したほか、5インチベイとFDD用の3.5インチベイを取り去るなど、拡張性や汎用性の余分を徹底的に廃した設計になっている(HDD用の内部ドライブベイはある)。このコンパクトさとデザイン品質の良さが相まって、どこかインテリア的な価値も見出せそうな雰囲気を醸し出している。
それでいて基本的な性能や機能に妥協がないというのも「PC-Denim」の特徴。マザーボードはDELTA製のi810Eチップセット搭載Socket 370対応マザーボードを使用し、CPUはCeleronとPentium IIIに対応、クロックは現時点で入手可能な最上位モデルである1GHzまでをサポートする。また、i810Eによるビデオとサウンド機能のほか、SiS900をオンボード搭載することで10/100Base-TXのLANインターフェイスも利用可能。さらに拡張スロットとしてノートPCなどで使われるミニPCIを採用、標準でミニPCI用モデムが装着されており、これと差し替えて別のカードを使うこともできる。
また、メンテナンス性の良さも特徴の1つ。マザーボードなどを収納するスチール製のケースは、マザーボードサイドと電源サイドの2つに割れる構造で、マザーボードサイドを水平90度に倒すことで全体を自由にいじれる格好になる。基本的に一度セットしたら中身はいじらない性格のPCとはいえ、最初のインストール作業やトラブル時の作業が簡単に行えるというのは魅力だ。
●FlexATXならではのスタイリッシュPCが相次いで登場?
本体の色はブルーとワインレッドの2色があり、同色の小型キーボードとスピーカー、そしてマウスも付属する。あとはCPUとHDDとメモリさえ足せばスタイリッシュな最新コンパクトPCが完成するというわけだ。コンパクトさからサブ用のPCとして使うも良し、対応範囲の広いスペックを活かして小型でハイスペックなオリジナルPCに仕立てるのも面白い。なお、FDDがないため、OSのインストールはCD-ROMでBootできるタイプでなければならないので要注意(USB接続のFDDでもBoot可能だが、現時点ではVAIOシリーズ付属のUSB-FDDでしか動作確認が取れていないとのこと)。
FlexATXをベースにしたスタイリッシュなPCは、今後も液晶一体型や家電製品スタイルのものなどがこれから徐々に出てくる予定になっている。これらをきっかけに、これまで性能一辺倒だった自作PCの世界も、デザインやスタイル重視の方向へと変わっていく可能性もありそうだ。
□トヨムラ
http://www.toyomura.co.jp/
□PA-120 Mini-Tower Enclosure(Palo Alto Products International)
http://www.padg.com/pc/nlxpa120.htm
(PC-Denim(SF-81ENT)) |
[撮影協力:俺コンハウスとツクモParts王国]
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