【 2000年11月25日号 】

RIMM同梱のPentium 4リテールパッケージ版が正式発表直後にデビュー
1.4GHzと1.5GHzの2モデルが発売に、PC800 RIMM 64MBが2枚付属

リテールパッケージ表側面のシール
【Pentium 4 1.5GHz販売中】【側面のシール】
シリコングリス付きパッケージの中身
【シリコングリス付き】【パッケージの中身】
64MB PC800 RIMMパッケージ裏の印刷
【64MB PC800 RIMM】【パッケージ裏の印刷】
CPUクーラー1.5GHzは約12万円
【CPUクーラー】【1.5GHzは約12万円】
遂に登場入荷しました
【遂に登場】【入荷しました】

 正式発表の直後から、アキバではPentium 4のリテールパッケージが一斉に店頭に並び始めている。現在販売中のモデルは1.4GHzと1.5GHzの2種類で、価格は95,790円~105,000円と119,690円~128,000円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。新しい化粧箱を採用している点と、64MBのPC800 RIMMを2枚同梱している点が目新しい。

 Intelから久々にリリースされた新アーキテクチャのCPUということもあって、アキバでの注目度は高く、各ショップの店先で「Pentium 4入荷しました!」といった内容の貼り紙が多数見られる。

Pentium 4のシンボルカラーはオレンジ

 出回り始めたリテールパッケージは、新シリーズのCPUというだけあって、いろいろと目新しい点が多い。

 まず化粧箱のデザインが一新されている。Pentium IIではパープル、Pentium IIIではグリーンだったシンボル・カラーがPentium 4ではオレンジになり、化粧箱の印象はこれまでになく明るいものになっている。また、化粧箱の正面にあるロゴも、当然のことながら、新しいPentium 4用ロゴに替わっている。化粧箱のサイズは変わらず、製品名やスペックの表記位置などといった基本的なデザインはこれまでと同様だ。

64MB RIMMが2枚などの豪華なオマケ付き

 驚かされるのは、その中身。CPUのリテールパッケージというと、中に入っているものは基本的にCPUとCPUクーラーの2つというのが常識だが、なんとPentium 4のリテールパッケージにはこのほかに64MBのPC800 RIMMが2枚も同梱されているのだ。RIMMはSAMSUNG製で、Intelの文字が浮き彫りにされている透明プラスチックケースに1枚ずつ入っている。一時的なサービスなのか永続的なものなのかは不明だが、化粧箱の裏面にしっかり「Two 64-MB PC800 Non-ECC RAMBUS Memory Modules」と印刷されているのを見る限り、少なくとも短期的なものということはなさそうだ。

 64MBのPC800 RIMMは、これまでアキバでは平均28,000円程度の価格で売られており、単純に計算するとこの同梱品だけで56,000円程度の価値があるということになる。なんとも不思議な商品構成だが、Intelの当初の予定通りにRIMMが今も普及していない現状を考えれば、RIMMの2枚構成が必須のi850チップセット搭載マザーボードとともにPentium 4を普及させるためには、こうした苦肉の策も必要なのは確か。

 このほかにも、リテールパッケージにはCPUクーラーへの熱伝導効率を上げるためのアイテムとして、シリコングリス入り注射器も同梱されている。マニュアルによると、CPUクーラーを設置する前に、このシリコングリスをPentium 4の表面に一定量乗せる必要があるという。CPUのリテールパッケージにシリコングリスがつくというのは最近では珍しく、同梱されているCPUクーラーのサイズが過去最大級のものになっている点も考え合わせると、やはりPentium 4の発熱量は相当大きなものであることが容易に想像できる。

一時品薄になる可能性も?

 現時点で在庫店は20店程度と多いものの、関係者の話によると、売れ行きが好調で現在の流通在庫が早めになくなることがあれば、今後一時的に品薄になる可能性も考えられるという。というのも、当初は初回に続いて続々とリテールパッケージが入荷する予定だったスケジュールが、Pentium 4国内正式発表の直前になって急に変更され、代理店の次回入荷予定が12月頭まで延びてしまったのだという。すでに爆発的とは言えないまでも、平日中に予想外の量を販売したというショップもあり、このまま調子よく売れていくとすれば、少なくともリテールパッケージについては確保が難しくなる可能性も出てきそうだ。

 リテールパッケージの代わりに値下がりしたPentium 4のバルク品を手に入れるという方法もあるが、何かと安心で豪華なオマケ付きリテールパッケージで入手したいのならば、早めに確保したほうがよさそうだ。

 一方、i850チップセットを搭載したPentium 4対応マザーボードも同時にかなりの数が出回り始めている。ひと足先に発売されたIntel「D850GB」やASUS「P4T」も正式発表直後から流通量が増え、一部のショップではGIGABYTE「GA-8TX」の販売も始っている。これで、既存のPCを所有している人ならば、リテールパッケージのPentium 4と、これら対応マザーボードと対応電源さえ入手できれば、すぐにPentium 4に移行できる状況というわけだ。

 もちろん、動きの早いショップではすでにPentium 4搭載のオリジナルPCを発売しているところもあり、全てのパーツを新調するかたちでPentium 4ユーザーになるという手もある。

□Pentium 4(インテル)
http://www.intel.co.jp/pentium4/

 (Intel Pentium 4リテールパッケージ)
 (Intel Pentium 4搭載PC)


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