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自作PCイベント「CUSTOM PC WORLD」にAthlon用最新マザーがズラリ
最新マザーボードから新手のオーバークロックアイテムまで
【会場ゲート】 | 【会場全体】 |
今回も日本AMDが特別協賛し、マザーボードメーカーや周辺機器メーカーなどが最新の製品や発売間近の製品をズラリと並べている。また、会場ではDuronロゴマーク入りサンダルやゲームソフトなどがあたる抽選コーナーが設けられ、ショップや出版社が参加するステージイベントも実施されるなど、自作PCユーザーには見逃せない内容になっている。
ここでは会場内で目立った出展内容などを紹介することにしよう。
●メルコが「Athlon/Duronオーバークロックシール」出品
【パネル】 | 【オーバークロックシール】 |
【貼ったところ】 | 【メルコ製Super超頻之家?】 |
名前の通り、Socket A用AthlonとDuronの表面にあるL1ブリッジ4本を、このシールを貼るだけで全て導通させてしまうというシールで、実際にこれを使った例としてAthlon 1.1GHzを1.5GHzにオーバークロックしたPCをデモしている。透明プラスチック板にL1ブリッジの位置に合わせて銀を線状に4本蒸着させ、それを透明なシールに貼り付けたという構造のもので、これで簡単にL1ブリッジを導通させることができ、また元に戻すのも簡単というわけだ。
L1ブリッジの導通化は、AthlonとDuronの本来変更できない内部倍率を可変にする裏技として有名で、パワーユーザーなら誰もが挑戦することだが、これまではコンダクティブペンや鉛筆でL1ブリッジ間をなぞるなど、面倒かつ失敗のリスクを抱えて作業をしなければならず敷居が高かった。それが、このシールで一気に解決するというわけだ。
今のところ、この「Athlon/Duronオーバークロックシール」は正式に製品として出荷する計画はないそうだが、このイベントに合わせて限定販売が実施されており、ブース内で引換券をもらってOVERTOP IIに行けば、498円で購入できる。ただし、購入できるのはイベント開催期間中のみとのことなので、手に入れたいという人は早めに足を運ぶ必要がある。
このほか、メルコのブースでは、国内周辺機器メーカーが正式保証する例としては初めてのPC150対応メモリを展示中。また、社内で検査技術部門が実際に使用しているという「Super超頻之家」のような、オリジナル開発の電源付き簡易ケースも出品されている。このケースについては、現在製品化を検討しているそうだ。
●ASUSのDDR対応マザーボード「A7M266」がデモ中
【パンフレット】 | 【A7M266】 |
【現行マザーボード】 | 【S8シリーズ】 |
このマザーボードは、AMD-761をNorthBridgeに採用し、FSB 266MHz(133MHzのDDR)対応のAthlonとPC2100/PC1600のDDR SDRAMをサポートするという次期の主力になると見られるマザーボード。ブース内にあるパンフレットによると、C-Mediaのサウンドチップがオンボード搭載され、3Comの10/100Base対応のLANコントローラーもオプション扱いで載るという。なお、DDR SDRAM用のスロットは2本で、SouthBridgeにはUltra ATA/100に対応したVIAのVT82C686Bが搭載されている。ブース内では、ASUS製のTVチューナー付きビデオカードなどとセットにして動作デモが行われている。
このほか、黄色のボディカラーが印象的なASUS製薄型ノートPC「S8 Series」なども展示されている。このノートPCは近日量販店などで販売が始まるという。
●AMDがPentium 4とAthlonを並列に並べて早さをアピール
【Pentium 4 vs Athlon】 | 【PowerNow!デモ】 |
ブース内で最もスペースを割いているのは、メモリにRIMMを使用したPentium 4 1.4GHz搭載PCと、PC2100 DDR SDRAMを搭載したAthlon 1.13GHzとのスピード競争デモ。「3Dグラフィックスチャレンジデモ!!」と題されたこのデモでは、2台同時に3Dグラフィックスのベンチマークソフトを動作させ、リアルタイムにフレームレートを表示させて両者の違いを見せつけている。確かにフレームレートの数字はAthlonの方がいい数字を出しているが、それ以上に違いがはっきしているのがグラフィックス表示のスムーズさで、フレームレートの数字を確認するまでもなく、明らかに目視でAthlonの方が早くスムーズなことがわかる。
もちろん、Pentium 4はアーキテクチャの方向性が従来と異なっているため、単純に現行のベンチマークソフトだけで全てが測れるわけではないが、ユーザーが使えるPentium 4に最適化されたされたソフトがほとんどないという現状では、この比較デモの結果は大いに意味があるとも言える。
また、モバイル用に開発された省電力化技術のPowerNow!のデモも行われている。これは、CPUの負荷に応じてダイナミックにCPUの動作クロックを変化させる技術のデモで、DVD-Videoを再生しながら、リアルタイムにクロックを画面に表示させて常に動作クロックが変化していることを証明して見せている。
●AOpenが星野金属も真っ青の「コタツ型PC」を展示
【コタツPC】 | 【子供から自作パソコン?】 |
展示パネルに書かれている内容によると、「CUSTOM PC WORLD 2000 MODEL ? ? ?」という名前のPCで、Apollo KT133チップセットを搭載したmicro ATXのSocket A対応マザーボードMK33と145W電源などが収められている。もちろん、電源スイッチはケーブル上のスライド式スイッチを使っており、デモの間はしっかり赤字で「入」の文字が見える状態になっていた。
もちろん、これはあくまでもコンセプトPCであるため販売予定はないとのこと。過去に星野金属工業が発売して話題を呼んだ机型PCケース「PRISM」にコンセプトが似ているといえば似ている。
●SOYOは新型チップセットを搭載したマザーボードなどを多数展示
【SY-K7ALA-R】 | 【SY-K7SSM】 |
【SY-K7VMM】 | 【ブース】 |
まず、DDRメモリをサポートするALiのMAGiK1チップセットを搭載したSocket A対応マザーボードとして「SY-K7ALA-R」を展示中。さらに、ビデオチップ統合型のSiS730Sチップセットを搭載したSocket A対応マザーボード「SY-K7SSM」も展示中だ。このマザーボードは、LANコントローラーやサウンド機能もオンボードになったオールインワン型製品で、そのうえmicroATXの小型サイズに収められているため、今後ハイスペックの小型オールインワンPCを作るのに重宝しそうだ。このほか、Savage4を統合しているVIAのApollo KM133チップセットを搭載したSocket A対応マザーボード「SY-K7VMM」の展示も行われている。
これら新型マザーボードに関する展示パネルには、いずれも日本語マニュアルを添付するという記述があり、確実に日本語化されて出荷される予定があることを物語っている。
●一番広いブースを構えるMicrostarはApollo KT266搭載製品を展示
【K7 Master-S】 | 【K7T Turbo】 |
【MS-6353】 | 【MS-6380】 |
まず、NorthBridgeにAMD-761を採用したSocket A用マザーボードでは「K7 Master」と、さらにAdaptecのUltra160 SCSIコントローラーをオンボード搭載した「K7 Master-S」をデモしている。ハンドル式のジョイスティックをつけてカーレースゲームを楽しめる状態になっているので、ゲーム好きな人はこれでパフォーマンスの違いをすぐに体感できる。また、FSB 266MHz(133MHzのDDR)対応のApollo KT133Aチップセットを搭載した「K7 Turbo」もデモされている。
なぜか展示パネルも用意されずにひっそりと展示されているのが、Apollo KM133チップセットを搭載したmicroATXのSocket Aマザーボード「MS-6353」と、Apollo KT266チップセットを搭載したSocket Aマザーボード「MS-6380」。「MS-6380」は特に貴重な存在で、会場内ではApollo KT266を搭載した製品は確認できた限りこの1製品のみだった。Apollo KT266は、AMD-760(761)のVIA版のような存在で、VIAのチップセットとしては初めてDDRメモリとFSB 266MHz(133MHzのDDR)対応Athlonをサポートする。ただし、これらのマザーボードはまだ動作しないメカニカルサンプル品なのか動作デモはなく、単なる展示のみとなっていた。
●EPoXの最新マザーボードは設定の豊富さがウリ
【EP-8K7A】 | 【EP-8KTA3】 |
【EP-8LKA】 | 【ブース】 |
「EP-8K7A」はNorthBridgeにAMD-761を採用し、DDRメモリをサポートするSocket A対応マザーボード。ほかのメーカーと違って展示パネルにはユーザー設定の範囲も含めた詳細な仕様まで記されており、それによるとFSB/CPU倍率/CPU VCore/CPU VIOが全てジャンパーで設定可能という。また、IDE RAIDコントローラーもオンボードになっている。
「EP-8KTA3」はApollo KT133チップセットを搭載した現行「EP-8KTA2」の上位バージョンで、チップセットはFSB 266MHz(133MHzのDDR)サポートのApollo KT133Aを搭載し、さらにIDE RAIDコントローラーもオンボード搭載している。この製品もBIOSやジャンパーを使って細かくユーザー側でCPU倍率などの設定がいじれるという。
また、「EP-8LKA」はALiのMAGiK1チップセットを搭載したSocket A対応マザーボードで、もちろんDDRメモリとFSB 266MHz(133MHzのDDR)をサポートする。この製品も細かいユーザー設定が可能という。ほかにない特徴として、電圧調整の項目にVCoreやVIOのほかにVIO(2.5V)という項目まで用意されているのが目新しい。
全てのマザーボードは展示のみで動作はしていないが、その代わりに展示パネルや配布されているパンフレットなどで、スペックの詳細を知ることができる。
●FICは書き換え可能な音声BIOSなどをデモ
【AZ11E】 | 【AD11】 |
ブース内ではAMD-760チップセットを搭載したSocket A対応マザーボード「AD11」も展示されてはいるものの、なぜかメインはApollo KT133チップセットを搭載した「AZ11E」のデモで、この製品が持っているユーザー書き換え可能な音声BIOS「Audio Alert II」と、起動時のBIOS画面をユーザーレベルで書き換えられる「Logo Genie」を全面的にアピールしている。“スイッチを押してResetを押してください”と書かれたスイッチを押すと、「AZ11E」がリセットされ、立ち上げ時にアニメキャラクターの絵がディスプレイに表示され、同時に声優の声が出るという内容になっている。
同社によると、これで“世界に一台完全無敵オリジナルマシーンが作れる”のだという。
●抽選コーナーではDuronサンダルなどがあたる
【抽選コーナー】 | 【FCyrixメンバー】 |
抽選コーナーでは2つの抽選企画を実施中。ひとつは、協賛ショップを回って3色の専用スタンプを押せば、スピードくじがひけるというスタンプラリー企画で、賞品は1等がゲームソフト、2等がDuronロゴ入りサンダルなどとなっている。また、協賛ショップで買い物をした人を対象にして会場中央のメインステージ上で行う「お買い上げ大抽選会」の受付なども行っている。これは、開催期間両日の毎17:35から実施される抽選会で、いろいろと豪華な賞品があたるそうだ。
このほか、メインステージではショップや出版社などが参加したイベントが行われており、クイズ大会や新製品のプレゼンテーションなどが行われているので、こちらも要チェック。
なお、AMD中心のイベントではあるが、自作PCユーザーが対象というだけあって、これを機会に別のメーカーのファンらが集まるという光景も見られた。NIFTY-SERVEにあるCyrixフォーラムのメンバーらは、いわゆるオフラインミーティングの集合場所として、このイベント会場を利用していた。自作PCユーザー達の交流を深めるという意味でも、このイベントは役に立っているらしい。
□CUSTOM PC WORLD 2000(秋葉原電気街振興会)
http://www.akiba.or.jp/custom/
【1999/11/20】「Custom PC WORLD'99」に注目展示多数
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/991120/custompcworld.html
(AMD製CPU) |
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