【 2000年12月16日号 】

未発表のFSB 100MHz対応Celeron 800MHzがフライングデビュー
貴重な新仕様品だが、価格は高くAthlon 1GHzと同等

新顔入荷価格は約25,000円
【新顔入荷】【価格は約25,000円】
マーキングCeleron 800MHzの裏
【マーキング】【Celeron 800MHzの裏】
Celeron 800MHzと700MHzチャレンジャー募集中
【Celeron 800MHzと700MHz】【チャレンジャー募集中】

 Celeron初のFSB 100MHz対応モデルが突然アキバに出回り始めた。100MHz×8で動作する800MHzモデルで、動作電圧は1.7V。もちろんバルク品だ。

 Celeron 800MHzは未発表のCPUであり、これはいつものフライング販売ということになる。

初めてのFSB 100MHz対応モデル

 Celeron 800MHzは未発表製品のため、現時点で公式な仕様などは不明だが、CPU表面のマーキングには「celeron TM MALAY 800/128/100/1.7V Q047A834-0602 SL4TF」とあり、ここから動作クロック800MHz、2次キャッシュ128KB、FSB 100MHz、電圧1.7Vという仕様がはっきりと読み取れる。

 CeleronのFSBについては、登場当初からいずれ66MHzから100MHzに引き上げられるとの観測が根強かったが、これでやっと現実になったわけだ。そもそも、Celeronは低価格PC向けのCPUという位置付けから、FSBの仕様は常に一世代前のものを採用するパターンをとっているが、今やPentium IIIはFSB 133MHzが主流であり、Pentium 4では400MHz(100MHzのQDR)に達しており、今から100MHzに対応するというのも実は自然といえば自然な動きではある。

 なお、細かいところだが、Celeron 800MHzでは裏面にあるキャパシタの数にまた変化が起きている。Celeron 766MHzではキャパシタの数が5個だったものが、800MHzでは6個に増えている。

Athlon 1GHzと同等の“初物価格”

 新仕様のCPUだけに、Celeron 800MHzには若干問題もある。まず、マザーボードがFSB 100MHzのCeleronをきちんと認識してくれるのかどうか不安がある点。マニュアル設定では問題ないだろうが、BIOSの自動認識などでは800MHzではなく66MHz×8の533MHzと認識してしまう可能性もある。

 そして、最大の問題は価格。15日(金)時点では、いわゆる初物価格ということもあって実売価格は22,800円~24,800円と高い(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。この価格であれば、Pentium IIIでは800MHzのリテールパッケージとほとんど変わらず、今週大幅値下げされたAthlonでは1GHzが余裕で買えてしまう。つまり、現状ではコストパフォーマンスがあまりに悪すぎるのだ。単純に実用品としてみた場合、これではとても人には勧められない。

 とはいえ、それでも“新仕様のCeleronをいち早くテストしてみたい”というパワーユーザーはいるはずで、そんな人には今がまさにチャンス。まだ流通量が少なく、希少価値も十分にある。

□Celeron(Intel/インテル)
http://www.intel.co.jp/jp/celeron/
http://developer.intel.com/design/celeron/

 (Intel Celeron)

[撮影協力:PCiN秋葉原高速電脳]


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