【 2001年1月6日号 】

ASUSからDDR SDRAM対応Socket Aマザーボード「A7M266」登場
本命視されるAMD-761搭載マザーだけに売り切れ店続出

ついに登場A7M266
【ついに登場】【A7M266】
パッケージリビジョン1.03
【パッケージ】【リビジョン1.03】
倍率変更設定リストディップスイッチなし
【倍率変更設定リスト】【ディップスイッチなし】
マニュアルBIOSで倍率変更可能?
【マニュアル】【BIOSで倍率変更可能?】

 チップセットのNorthBridgeにAMD-761を採用したDDR SDRAM対応Socket AマザーボードがASUSからも登場した。製品名は「A7M266」。先に登場したGIGABYTEの「GA-7DXC」と違い、正式にFSB 266MHzに対応しているのが大きな特徴だ。

 本命視される製品だけに人気は高く、6日(土)の発売当日は朝から売り切れ店が続出、早くも品薄状態になっている。実売価格は21,800円~25,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

DDR対応マザーボードとしては当面の本命

 NorthBridgeにAMD-761を採用したマザーボードは、すでにGIGABYTEの「GA-7DXC」が先行してデビューを果たしているが、この製品はチップセットがサポートしているはずのFSB 266MHzをなぜか動作保証外としているため、事実上チップセットの持つ基本スペックを完全に引き出した製品としては「A7M266」が初めての例になる。

 DDR SDRAMとFSB 266MHzに対応したマザーボードには、ほかにMAGiK1チップセットを搭載したIwillの「KA266-R」「KA266」もあるとはいえ、実績あるAMD-750チップセットの後継を搭載している点と、国内では最も人気のあるASUSの製品という点を考えれば、当面の間はこの「A7M266」が新型Athlonを出迎える環境の本命となるのは確実。

 事実、発売日となった6日(土)は各店で数十枚単位の入荷があったというものの、午前中の段階で売り切れ店が続出、中には開店30分で完売してしまったというショップがあるほどの売れ行きを見せた。夕方の時点で在庫のあったショップも、ほとんどは在庫が残り数枚というレベルで、新年早々アキバでは激しい争奪戦が展開された模様だ。

CPUの動作クロック倍率変更ディップスイッチなし

 「A7M266」のチップセットは、NorthBridgeがAMD-761、SouthBridgeがVT82C686BというAMD+VIAの混合タイプ。まだ市場に姿を見せない新型Athlonをフルサポートすべく、FSB 266MHzとPC2100 DDR SDRAMに完全対応している。フォームファクターはスタンダードなATXで、AGP Proスロットに対応、ISAスロットはなくPCIスロットを5本備える。一時期は4本になるのではないかとの希望的観測もあったDIMMスロットについては、ほかのライバル製品と同様、2本になっている(マザーボード上のパターンは4本分用意されている)。NorthBridge上には例によって冷却ファンが搭載されているため、マーキングなどは確認できない。なお、オンボードのサウンド機能は、最近のASUS製マザーボードによく見られるようにC-Media製サウンドチップが搭載されている。

 ASUS製のAthlon用マザーボードというと、どうしても電圧変更やCPU動作クロックの倍率変更などマニアックな機能についての期待が高まるところだが、発売された初期ロットの製品を見る限り、残念ながら、これまでのようなディップスイッチによるCPU動作クロックの倍率変更については対応していない。マザーボード上には“DSFID”というディップスイッチを使った設定例として、5倍~12.5倍までのCPU動作クロック倍率設定リストがシルク印刷されているのだが、肝心の“DSFID”のディップスイッチは空きパターンがあるのみで、実際には実装されていない。ただし、マニュアルにはBIOS設定でFSBを1MHz単位で変更でき、さらにCPU動作クロックの倍率変更もBIOS上で可能という記述もあり、これが本当ならば、さらに機能が強化されてマニアックな度合いがより深まったということになる。

あとはFSB 266MHz対応Athlonの登場を待つのみ

 現時点で流通している「A7M266」は国内の一部代理店が出荷したものに限られるため、まだ流通量が十分とは言えず、人気の高さもあって発売直後に品切れ続出となるのも致し方ないところ。このあとほかの代理店からの出荷も始まれば、徐々にこの品薄状況も改善されていくと見られる。

 DDR SDRAMの流通量も増え、本命視されるマザーボードも登場して、あとはFSB 266MHzに対応した新型Athlonの登場を待つのみだが、残念ながらこちらはまだその気配すら見せない。もうしばらくの間、DDR SDRAMによるメモリバンド幅強化というメリットのみで我慢するほかないようだ。

□A7M266(ASUSTeK Computer)
http://www.asus.com.tw/products/Motherboard/socketa/a7m266/index.html

 (ASUS A7M266)

[撮影協力:CUSTOMパソコンCityパーツ館PCiN秋葉原]


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