【 2001年2月3日号 】

アキバに第2東京タワー?世界最大の600m級電波塔建設へ

建設予定地建設予定地

 読売新聞が2日(金)付け紙面で報じたところによると、なんとアキバのど真中に600mにも達する世界最大級の電波塔を建てる計画が進行中という。これは、TVの地上波放送がデジタル化されるにあたって必要な、第2の東京タワーとして建てられるもので、500億円近くもの建設費用がかけられる見込みという。しかも、JR山手線の線路をまたぐかたちで建てられるというから驚きだ。

 報道によると、場所はJR秋葉原駅前にある駐車場近辺で、JR山手線の線路をまたいだ反対側の土地なども含めて建設用地として利用されるという。現在はまだタワーの採算性などを検討する研究会の発足が固まった段階であり、具体的な建設スケジュールや内容などは明らかになっていないものの、ほかの候補が脱落する形で、建設地はアキバということでほぼ確定したらしい。

 首都圏では地上波放送のデジタル化が2003年から始まり、現行のアナログ地上波放送は2010年で停止される予定になっており、当面は現在の東京タワーにデジタル放送施設を置いて暫定的に使用するものの、最終的には首都圏全域をカバーする新しい電波塔に切り替える計画なのだという。アキバが建設地に選ばれたのは、ほかの候補地にそれぞれ難点があったほか、都内の各放送局に近く、送信コストが安くてトラブル時の対応も容易である点などが評価されためという。

 アキバ近辺には実はそれほど高い建築物はないため、もし600mもの巨大電波塔が建てられれば、電飾きらめく無数のショップが建ち並ぶ電気街とあわせ、周辺一体は異様な光景になること必至。しかも線路をまたいでそびえたつというのだから、まるでSFイメージイラストのようだ。おそらく東京あるいは日本の代表的な観光スポットとなることも確実で、これでアキバは一気に変貌を遂げることになりそう。

 そもそも、東京都がアキバをIT産業の拠点とする「秋葉原シリコンアレー計画」を発表したばかりで、ほかにも筑波とアキバを結ぶ“つくばエクスプレス”(旧仮称:常磐新線)の工事も現在着々と進行している。つくばエクスプレスに関連した大規模な再開発工事も始まっており、アキバの大改造計画は今まさに目白押しの状態。このままいくと、10年後にはまったく違う街になっている可能性は大だ。

 少なくとも数年後にいろんな意味で世界最大の“電波”発信地になること、そして次のゴジラの標的になることだけは確実…。

□秋葉原に第2東京タワー構想(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/04/20010202it01.htm



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