KYRO II搭載ビデオカードの第1弾がGuillemotからデビュー
GeForceシリーズの有力対抗馬となるか？「3D Prophet 4500」

【価格は約2万円】	【3D Prophet 4500(表)】
【KYRO IIマーキング】	【3D Prophet 4500(裏)】
【ドライバ収録CD-ROM】	【バルク品】

　KYRO IIを搭載したGuillemot（Hercules）製ビデオカード「3D Prophet 4500」がアキバに出回り始めた。当初の発売予定から約1ヶ月遅れでデビューしたこの製品は、現在独り勝ち状態にあるGeForceシリーズ搭載ビデオカードの有力対抗馬になりうると期待される注目の製品だ。

　26日(土)時点では並行輸入のバルク品が各ショップに入荷しており、このあと続いて日本語版のリテールパッケージ品も近く出回る見込みだ。

●PowerVRアーキテクチャの最新作

　搭載しているビデオチップのKYRO IIは、ST Microelectronics製の最新ビデオチップ。前作のKYROと同様、3D空間において陰で見えないオブジェクトの処理を自動的に省略する陰面消去など独特のPowerVRアーキテクチャを受け継ぎ、このほかにフルシーン・アンチエリアシング、8層マルチテクスチャ、Environmentalバンプマッピングなど最新の3D描画機能にも対応し、高いフレームレートとクオリティを両立した3D描画を実現するという。

　前作のKYROをベースとしつつ、動作クロックの向上、製造プロセスの0.25μmから0.18μmへの微細化、ドライバとファームウェアの最適化などがはかられ、パフォーマンスの向上はもちろん、PowerVR特有の相性問題もかなり改善しているものと予想される。

●KYRO IIに対する期待は判官びいきの面も？

　このKYRO IIを搭載したビデオカードの第1弾は、Guillemotが傘下におさめるHerculesブランドから発売された「3D Prophet 4500」。64MBのSDR SDRAMを搭載し、AGPインターフェイスに対応、出力コネクタはVGA出力コネクタのみとなっている。

　同ブランドのこれまでの製品と同様、基板やビデオチップ用のヒートシンクなどを全て色を青で統一しているのが外観での特徴。また、円形のユニークなファン付きヒートシンクをKYRO II上に設置しているのも目を引く。基板の部品実装パターンを見る限りでは、出力コネクタ部分に関して予備のパターンもあり、可能性としては今後TV出力コネクタやDVI出力コネクタがついたバージョンの登場も考えられそうだ。

　KYRO IIに期待が集まっている背景には、昨今のビデオカード市場におけるNVIDIA製ビデオチップの独り勝ち状態に対する判官びいきという側面もあり、この第1弾製品の内容と評価しだいで、また大きく今後の展開が左右されそう。いろいろな意味で注目度の高いビデオカードであることは間違いない。

　実売価格は18,800円～20,800円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。

□3D Prophet 4500（ギルモ）
http://jp.hercules.com/Prophet4500.htm
□KYRO II（STマイクロエレクトロニクス／STMicroelectronics）
http://www.st-japan.co.jp/data/press/p938p.html
http://www.us.st.com/stonline/prodpres/graphic/kyro/stkyro.htm
【2001/4/21】KYRO IIを搭載したGuillemot製ビデオカードの展示始まる
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010421/etc_kyro2.html

（Guillemot/Hercules 3D Prophet 4500）

[撮影協力:コムサテライト3号店とCUSTOMとOVERTOP]

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