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FC-PGA2の新型Pentium IIIが一部ショップで発売に、ES品扱い
Coppermineコアの1.13GHz、なぜか中古品としてデビュー
【Pentium III ??? MHz ES】 | 【FC-PGA2(表)】 |
【マーキング(1)】 | 【マーキング(2)】 |
【FC-PGA2(裏)】 | 【CPU ID】 |
実際に入手して調べたところ、どうやらこれはPentium III 1.13GHzのDステップ(D-0)Coppermineコアを搭載したES品のようだ。
●形状はPentium 4にそっくり
FC-PGA2は、Pentium IIIのDステップ品の一部と0.13μm製造の次期Pentium III“Tualatin”で採用が決まっている新しいCPUパッケージ。表面実装されたCPUコアを剥き出しのままにしているFC-PGAとは異なり、コアの周囲にIntegrated Heat Spreader (IHS) と呼ばれるアルミ製カバーを設けており、見た目はPentium 4にそっくりだ。
販売を始めたのはじゃんぱら秋葉原本店で、中古品という扱いで在庫販売中。このほか、保証無し、仕様不明、1人につき1個のみの販売、などといった条件も付いている。
実物を入手して調べてたところ、確かに一般向けに売られる製品版ではなく、メーカー向けの評価用サンプル(ES品)と見られ、IHSの上には何もマーキングがない。その代わりに、IHSの周囲には「INTEL (M)(C)'00 COSTA RICA 3104A832-0118 QEJ1ES」「RK80526PZ006256」と、ES品特有の文字列を含むマーキングが確認できるが、動作クロックやCPU名称などは一切記されていない。ピン側は特に文字列はなく、先日から出回り始めたPentium III 1GHz Dステップ品とまったく同じ配列でキャパシタが実装されている。
●中身はDステップPentium IIIの1.13GHz?
実際に動作テストを行ってみると、結果は次の通り。“Tualatin”対応のマザーボードで自動認識させてみると、電圧は1.75V、FSBは133MHz、内部倍率は8.5(動作クロック1.13GHz)。OSを起動させてCPU IDを調べると068A、2次キャッシュは256KBとなっていた。
CPUパッケージがFC-PGA2となると、コアが従来の0.18μm製造Coppermineなのか、新しい0.13μm製造のTualatinなのか気になるところだが、結果からするとどうやらCoppermineのようだ。Tualatinであれば、動作電圧は1.2V程度にまで下がるはずで、すでにレビューを掲載している海外のWebサイトなどの情報を見ると、TualatinのCPU IDはまた別の値になっている。
●まさに人柱用アイテム
どういう経路で中古市場に流れたのかは不明だが、ES品とはいえ、これでFC-PGA2の新型Pentium IIIが一般ユーザーの手に入る状態になったのは確か。これに続くように、近いうちに製品版が流通し始めるに違いない。
おそらくCPUの基本的な特性については、現在出回っているFC-PGAのDステップPentium IIIと同じものと推測されるが、逆にES品というだけあって、オーバークロック耐性が高いなどの特長もありそう。“人柱用アイテム”としての魅力に惹かれるという人は、まさに評価用目的で手に入れるのもいいかもしれない。少なくとも、Pentium IIIシリーズの中では動作クロックは最速だ。
実売価格は29,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。なお、17日(日)午前の段階で残りの在庫は2つとのこと。
□Pentium III(Intel)
http://developer.intel.com/design/pentiumiii/
□Product Change Notification #1051-02(Intel)
http://developer.intel.com/design/pcn/Processors/D0001051.pdf
(Intel Pentiumシリーズ) |
[撮影協力:じゃんぱら秋葉原本店]
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