【 2001年7月7日号 】

懐かしいConnerブランドのHDDが復活?新会社から10GB HDD登場

Conner CT210Conner CT210
Conner CT210Conner CT210
Conner CT210Conner CT210

 Conner(Conner Peripherals)のHDDを覚えているだろうか。Connerと言えば、数年前まではアキバでも製品が当たり前のように買えた一大HDDブランドで、特に低価格なHDDを出すメーカーとして人気を集めていた。そもそも、今やHDDのインターフェイスとして主流のIDEは、ConnerとCompaqが1986年に共同開発したもの。そのConnerは1995年にSeagateに買収されてからというもの、ほとんど名を聞かなくなってしまっていたが、何の因果か、買収から約6年が経過した2001年夏、思わぬかたちでアキバに再登場を果たした。なんと、一部ショップにConnerの名がついた見慣れぬ真新しいHDDが入荷したのだ。

 PS/PLAZA WAKAMATSUに入荷したのは、Connerブランドの「CT210」という10.2GBの3.5インチIDE HDD。同店によると、キャッシュは512KBでスピンドルは5,400rpmという。昔に製造された製品かと思いきや、制御基板上に実装されたチップ類の製造年から推測すると、ごく最近の製造品らしい。昔のConner製HDDを知っている人ならば一目でわかるはずだが、形状もまさにConner製HDDで、カバーの角が丸く、その表面にはCの文字に似た半円状の窪みもある。しかし、なぜいまどき10.2GBの容量でConnerブランドなのか…。

 詳しく調べてみると、答えはこうだった。「CT210」は実のところ、ConnerはConnerでもConner Peripheralsではなく、Conner Technologyという別のメーカーの製品だった。本体に同社の名が正確に記されているほか、PCに接続するとBIOS上からも同社の名が認識された。といっても、両社は微妙なところでつながっている。というのも、Conner TechnologyはConner Peripheralsの創業者であるFenis Conner氏が、Seagateの買収から数年後に設立した会社なのだ。低価格HDDにターゲットを絞ったベンチャー企業で、製造を中国企業に委託するなどしてコスト低減を徹底する姿勢を見せ、一部で注目を集めたこともある。

 「CT210」は確かにHDDとしては珍しい中国製で、製造技術も数年前のものが利用されているようだ。カバーとダイキャスト製本体部分との間にある隙間が銀色テープで目張りされているところなどは、いかにも数年前のHDDによく見られた防塵対策方法で、今ではほとんど見られない。また、実際に動作させてみると、電源投入時の初期化動作で「ギーガラガラガラ…」と昔懐かしい大きなシーク音が聞こえてくる。

 1998年にはJTSというメーカーの“インド産”HDDがアキバに出回って話題になったこともあったが、今度はConner Technologyの“中国産HDD”が登場というわけだ。信頼性やパフォーマンスの程度は不明だが、サブ用途のPCなどに使ってみるのもいいかもしれない。

 実売価格は7,770円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。なお、Conner TechnologyのWebは7日(土)現在、「The page you have connected to is no longer available」というメッセージのみを掲載してサービスが休止しており、会社自体の状況がどうなっているのかは不明。

□Conner Technology
http://www.connertech.com/

 (Seagate製HDD)

[撮影協力:PS/PLAZA WAKAMATSU]


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