【 2001年11月3日号 】

最大54Mbpsの5GHz帯IEEE 802.11a無線LANシステムがソニーから発売

5GHz帯無線LAN5GHz帯無線LAN
5GHz帯無線LAN5GHz帯無線LAN

 無線LANと言えば、今は2.4GHz帯で11Mbpsのスピードが出るIEEE 802.11b規格の製品が主流だが、アキバでは早くも次世代無線LANの主役とも言われるIEEE 802.11a規格に対応した製品が登場している。新しい規格の製品では5GHz帯を利用して最大54Mbpsの高速通信が可能だ。製品はソニー製の無線LANアクセスポイント「PCWA-A500」と無線LAN PCカード「PCWA-C500」で、実売価格は「PCWA-A500」が49,799円、「PCWA-C500」は19,799円となっている(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 「PCWA-A500」と「PCWA-C500」の特徴は、なんと言っても無線ながら最大54Mbpsという転送速度を実現している点。従来のIEEE 802.11bに準拠した製品では11Mbpsが限界だったが、今回登場したこれらの製品ではその5倍近い速度で通信が行なえる。ノートPCから無線でADSLによるインターネットを利用するといった場合には11Mbpsでも十分だが、無線LAN接続されたデスクトップPCとノートPCの間で頻繁に、あるいは大量のファイルをやりとりをしたいというユーザーには54Mbpsの転送速度は非常に魅力的と言える。

 ただし、従来のIEEE 802.11b準拠の無線LAN製品とは使用する周波数帯が異なるため互換性がなくなっている点に注意が必要。つまり、IEEE 802.11b準拠の製品で構築されている無線LAN環境には、「PCWA-C500」を挿したノートPCからアクセスできないのだ(もちろんIEEE 802.11b準拠の無線LANカードから「PCWA-A500」へのアクセスも不可)。家庭とオフィスの両方で無線LANを利用しているといった人は、この点を覚えておいたほうがよいだろう。

 また、「PCWA-A500」と「PCWA-C500」はともにバイオギアというVAIOシリーズのオプションとして位置付けられている製品で、動作保証については同社のデスクトップ/ノートPCであるVAIOの一部モデルに限られている。そのほかのPCで利用することもハードウェア的には可能とはいえ、万一の際の保証やサポートは受けられないので、これらに不安があるという人は今後登場してくるであろう他社の汎用製品を待ったほうがいいだろう。ただ、IEEE 802.11a準拠の無線LANシステムとしては初のコンシューマ向け製品ということもあり、これらのリスクを承知の上でいち早く導入してみる価値はそれなりにある。

 無線LANの導入に対して「速度がネックだよな」と感じていた人は、これを機に再度検討してみるのもいいかもしれない。

□PCWA-A500/PCWA-C500(ソニー)
http://www.sony.co.jp/sd/products/Consumer/PCOM/Acc/PCWA-A500/
http://www.sony.co.jp/sd/products/Consumer/PCOM/Acc/PCWA-C500/

 (SONY PCWA-A500)
 (SONY PCWA-C500)

[撮影協力:ソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館]


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