【 2001年12月22日号 】

0.13μm版のPrestoniaコアを搭載したXeon 2.0GHzがデビュー、電圧は1.5V

Xeon 2.0GHz512L2の文字
バルク品として販売地味に入荷

 0.13μmプロセス製造のNorthwoodコア搭載Pentium 4と同時に0.13μmプロセスのPrestoniaコアを搭載したサーバー/ワークステーション向けCPUのXeon 2.0GHzもアキバに姿を現した。

 もちろん、現時点ではPrestoniaコアXeonに関する正式発表はまだで、フライングでの登場となる。高速電脳では完売(価格は不明)、USER'S SIDE本店では「システム販売のみで要問い合わせ」としている(参考価格は76,800円)。

 今回登場したPrestoniaコアXeonは、新シリーズ中ではおそらく最下位となると思われる2.0GHzモデルのバルク品。正式発表前であるため詳細な仕様については不明だが、CPUパッケージには「2000DP/512L2/400/1.5V SL5Z9 COSTARICA」といったマーキングがあることから、IntelがMicroprocessor Forumなどで公表していたとおり、現行Xeonの倍となる512KBの2次キャッシュを搭載しているようだ。また、店頭でも512KBキャッシュと明示されている。

 また、2次キャッシュの倍増というほかにも、パフォーマンスアップの点で特に注目したいのがHyper-Threadingテクノロジーがインプリメントされている可能性がある点。単純に言えば、1つのCPUでもソフトウェア的にバーチャルで2つに見えるというもので、2つのCPUを使えばバーチャルで4つに見えることになる。これによりパフォーマンスが大きくアップし、OS上のCPUライセンスコストも物理的なCPUで管理されているとすれば、大きく抑えられることになる。Hyper-Threadingがインプリメントされれているかどうかに関しては、まだ公式発表はないものの、すでにいくつかのインタビューなどでIntelがインプリメントされていると答えていることからほぼ確実と見られ、これによる実質的なパフォーマンスアップがどの程度になるのかは非常に気になるところだ。

 なお、PrestoniaコアXeonは現行Xeonとはコアが異なるものの、CPUソケット形状は603ピンのままで互換性があり、現在販売されているi860チップセット搭載マザーボードで使用できるものと思われる。ただし、Tyanのi860搭載Dual Xeon対応マザーボード「Thunder i860」にはPrestoniaコア対応用BIOSが公開されていることから、ほかの現行のi860搭載マザーボードで使用する際にも、事前にBIOSアップデートといった対応が必要になる可能性もある。

 コアの進化と2次キャッシュ容量の倍化でかなりのパフォーマンスアップが見込まれるPrestoniaコアXeonは、現行のi860搭載マザーボードが流用できる可能性も高いことから、すでにXeon搭載マシンを使用しているという人にはかなり魅力的な製品と言える。Socket 603環境のアップグレード用CPUと考えてもいいのかも知れない。

□Xeon(Intel)
http://www.intel.com/xeon/

 (Intel Xeonシリーズ)

[撮影協力:高速電脳USER'S SIDE本店]


[前の記事]: Pentium 4用では初の統合型チップセットSiS650を搭載したマザー登場
[次の記事]: 2GHzにも対応した強力な小型Pentium 4自作キット「Crusader」登場

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp