VIAのEdenプラットフォーム向けCPU「ESP5000」の展示が始まる
動作クロックは533MHz、ファンレス動作のPC用として期待?
【ESP5000】 | 【仕様のマーキング】 |
【EBGAパッケージ】 | 【Edenロゴ】 |
「VIA Eden ESP 5000」と表面にマーキングされた新型CPUの展示がアキバで始まった。
この聞きなれないCPUは、VIAが2001年12月に発表したばかりの組み込み機器用ソリューションEdenの中核をなす省電力のx86アーキテクチャCPUで、発熱量の低さから小型機器に適し、ファンレス設計を可能とする点などで注目されている。国内での一般向け展示はこれが初めてになる。
●展示されているのは「ESP5000」
サンプル展示を始めたのは高速電脳。Eden関連では、同店はすでに2週間前からEdenで採用された小型マザーボード規格のMini-ITXフォームファクタに対応したサンプルを展示しているが、このマザーボードにはESPシリーズではなくEBGAパッケージのC3 733A MHzがオンボード搭載されており、あくまでもEdenとの関連はマザーボードの形状のみだった。Edenの肝ともいえる新型CPU「ESP」の一般展示はこれが初めて。同店ではマザーボードとは別に、CPU単体で店頭展示を始めている。
展示されているのは「ESP5000」という型番のCPU。ESPシリーズには、このほかにESP4000とESP6000というモデルがあり、展示されているのはちょうどシリーズ真ん中のモデルということになる。ESPシリーズは、x86アーキテクチャであること、内蔵キャッシュが1次と2次を合わせて計192KBあること、パッケージはEBGA、動作電圧が1.05V~1.2Vであることなどが仕様として発表されており、基本的にはC3コアの低消費電力版と見られている。展示品の「ESP5000」を見ても、マーキング以外はEBGAパッケージのC3とまったく同じで、外観としてはとくに目新しい点はない。
●不明な仕様が一部明らかに
展示品をチェックしてみると、CPUコア部には「(C)(M) VIA C3 TM 533MHz (133X4.0) 1.2V AG40JT1 0148 TAIWAN 12175G4」とのマーキングがあり、ここから基本コアはC3であり、動作クロックは533MHz(FSBは133MHz)、動作電圧は1.2Vであることが読み取れる。発表時点ではESPシリーズは動作クロックなどが明示されていなかったため、パフォーマンスの程度が不明だったが、これで少なくともESP5000に関してはおよそのパフォーマンスが判明したことになる。
ESPシリーズはあくまでも組み込み機器用ソリューション向けCPUという位置づけのため、一般の自作PCマーケットに商品として流通する可能性は今のところ低いが、基本的な中身がC3だということを考えれば、需要の高まっている静音PCや超小型PCといった一般用途への応用にC3自体がいずれ進化し、新たにブームを呼ぶ可能性も見えてくる。
買えるかどうかということよりも、C3や将来のPCを予見する意味で、今回の展示は意味があると言えそうだ。
□Eden(VIA Technologies)
http://www.via.com.tw/en/Products/eden.jsp
【2002/1/19】C3をオンボード搭載したVIA純正Mini-ITXフォームファクタのマザー展示中
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020119/etc_miniitx.html
(VIA C3シリーズ) |
[撮影協力:高速電脳]
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