【 2002年3月2日号 】

RADEON 8500搭載カードに純正128MBモデル登場、メモリチップに特徴

RADEON 8500 128MBRADEON 85000 128MB
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 ビデオメモリに従来の倍の容量となる128MBのDDRメモリを搭載した新型RADEON 8500ビデオカードが登場した。出回り始めたのは英語版のATI純正品で、搭載されているメモリチップが珍しい形状になっているという特徴もある。

 今回登場した製品は、外箱のデザインなどにとくに大きな変更は見られず、パッケージ表面左上にあるビデオメモリ容量を示す「128MB」の文字が従来とは違っているといった程度。VGA、DVI-I、S端子の各コネクタを備えるといった点も従来どおりで、機能面としては純粋にビデオメモリの容量のみがアップされた製品と見てよさそうだ。なお、RADEON 8500ビデオカードというとコア/メモリクロックの値が気になるところだが、実際に入手して試したところでは、従来の64MBモデルのリテール品と同じ275MHzであることが確認できた。

 ただ、カードの外観上にはちょっとした特徴もある。それは搭載しているメモリチップの形状。搭載しているのはInfineon製のDDR SGRAMチップ(HYB25D128323C-3.6、275MHz)なのだが、これがビデオカードとしては珍しいBGAの小型パッケージになっている。一般的に拡張カードに搭載されるメモリチップは、TSOPパッケージなどの長方形で配線ピンが外に出ているタイプが主流で、配線ピンが外から見えない正方形の小型BGAパッケージの搭載例は極めて珍しい。最近の例では、PCメインメモリ用のDIMMの一部でBGAのメモリチップが採用されているほか、一部ショップがサンプル品として展示したASUS製のGeForce4 MXシリーズ搭載ビデオカードに搭載例がある程度で、全体としても珍しい。

 RADEON 8500搭載ビデオカードに関しては、最近では64MBモデルの価格相場が徐々に下がり始めており、現時点では日本語リテールパッケージ品でも2万円台後半で購入できるという状況にある。そうした点から考えると、実売価格38,800円~42,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)で今回登場した128MBモデルは若干割高感があるというのが正直なところかもしれないが、128MBのビデオメモリとRADEONシリーズ最上位チップを搭載しているというスペック面を考えれば、現状ではビデオカードとしては最上位クラスの製品であることは確か。パフォーマンス重視のユーザーにとっては要注目の製品だろう。

□RADEON 8500 128MB(ATI Technologies)
http://www.ati.com/products/pc/radeon8500128/
□Graphics RAM 128Mb(Infineon Technologies)
http://www.infineon.com/cgi/ecrm.dll/ecrm/scripts/prod_ov.jsp?oid=13531
【2002/2/16】シリーズ最上位GeForce4 Ti 4600を搭載したビデオカードのデモ開始
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020216/etc_v8460.html

 (ATI RADEON 8500 128MB)

[撮影協力:クレバリー1号店Storm]


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