【 2002年3月2日号 】

Xeon対応チップセット「E7500」搭載マザー第1弾がSUPERMICROから登場
SUPERMICROのDual Xeon対応マザーボード「P4DP6」、価格は10万円台

P4DP6パッケージ
【P4DP6】【パッケージ】
CPUクーラーE7500チップセット
【CPUクーラー】【E7500チップセット】
ブロック図DIMMスロット8本
【ブロック図】【DIMMスロット8本】

 2月26日(火)に正式発表があったばかりのサーバー向けXeon対応新型Intel製チップセット「E7500」を搭載したマザーボードが早くもアキバに登場した。

 第1弾となったのは、SUPERMICROのDual Socket 603マザーボード「P4DP6」で、実売価格は109,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

Hyper-Threadingに正式対応

 E7500チップセットの特徴は、PrestoniaコアXeonのHyper-Threadingテクノロジに正式対応している点がまず挙げられる。従来のi860チップセットを搭載したマザーボードでもHyper-Threadingを有効にできるものはあったが、あくまでも正式対応はE7500からで、Intel自身はi860チップセットとPrestoniaコアXeonを組み合わせて使用する際はHyper-Threadingを無効にすることを推奨していた。

 これまでもエンドユーザー側でHyper-Threadingを利用することは可能だったため、注目度はやや落ちるが、E7500チップセットでIntelが正式対応をうたっているという点で安心感があるのは確か。

133MHzのPCI-Xをサポート

 もうひとつの特徴は、64bit/133MHzでの高速転送が可能なPCI-Xをサポートしている点で、「P4DP6」の基板上には最大133MHzまで対応可能なPCI-Xスロットを3本(スロット番号4~6)、最大66MHzまで対応可能なPCI-Xスロットを3本(同1~3)の、合計6本を備えているのが確認できる。ただし、同時にすべてのスロットを最大クロックで利用できるという訳ではなく、例えば4番~6番のスロットのうち同時に133MHzで使用できるのは2本までといった制約がある点には注意が必要だ。

 さらに、スロットごとに動作クロックやPCI-X/PCIのどちらのモードで使用するかといった設定を行なうジャンパが基板上に設けられており、増設するカードのタイプによってはこのジャンパでユーザー自身が設定を行なう必要も出てくる。とくに64bit/133MHz対応のギガビットイーサネットカードなどを装着する場合、どのスロットに何のカードを挿すかをよく考えた上で、ジャンパの設定に矛盾が起きないよう十分に気を付けたい。

 また、緑色の4番スロットは、オンボードのAdaptec製デュアルチャネルUltra 160 SCSIインターフェイス(AIC-7899W)と排他関係にあり(4番スロットを133MHz/100MHzで使用する場合はSCSIインターフェイスが使用不可となる)、かつ、このオンボードSCSIインターフェイスをRAIDチャネルとして利用可能になるAdaptecのZCR(Zero Channel RAID)カードの装着にも対応している。なお、SCSI以外のオンボードデバイスとしては、ATI製RAGE XLビデオチップ(内部PCI接続、ビデオメモリ8MB)と、Intel製LANコントローラ(2ポート)を装備している。

DDR DIMMで最大16GBまで対応

 そして、DDR SDRAMの搭載に対応している点も特徴のひとつで、「P4DP6」は装備する8本のDIMMスロットに最大16GBという大容量のメモリの搭載が可能という、E7500チップセットの機能をフルに活かした仕様となっている。対応するDDR SDRAMはRegisteredタイプのPC1600(DDR200)で、i860チップセットが対応するDirect RDRAMに比べるとパフォーマンスが低下するのでは?と気になるところだが、E7500チップセットはDual Channel DDR SDRAMインターフェイスをサポートすることで、Direct RDRAM(PC800)と同じ3.2GB/secというメモリ帯域を確保している。ただしマニュアルには、PC2100 DDR SDRAM(DDR266)も使用可能(PC1600として動作する)としているが、スピードや容量の異なるDIMMを混在させないようにとの注意書きがあるので、この点には要注意だ。

 なお、電源に関しては専用品を使う必要があるが、これまで販売されてきたSUPERMICRO製のXeon対応マザーボート用電源(PWS-0024)をそのまま使うことができるという。

ハイエンド仕様のサーバーに最適

 Hyper-Threadingテクノロジへの正式対応、64bit/133MHz PCI-Xのサポート、DDR SDRAMによる大容量メモリのサポートなどに加え、豊富なオンボードデバイスも備えるなど、サーバー向けマザーボードとしては現時点で最強とも言えるスペックを持つこの「P4DP6」は、価格も従来製品より格段に高いということもなく、かなり魅力的な存在であることは確かだろう。

 ハイエンド仕様のサーバーマシンが必要というユーザーは要チェックの製品だ。

□P4DP6(SUPERMICRO)
http://www.supermicro.com/PRODUCT/MotherBoards/E7500/P4DP6.htm
□E7500(Intel)
http://www.intel.com/design/chipsets/e7500/
【2002/2/9】Iwillからi860搭載のDual Xeon対応マザーボード「DP400」がデビュー
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020209/etc_dp400.html
【2001/12/28】PrestoniaコアXeonのデモ開始、Hyper-Threadingの有効が確認される
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20011228/etc_prestoniademo.html
【2001/12/22】0.13μm版のPrestoniaコアを搭載したXeon 2.0GHzがデビュー、電圧は1.5V
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20011222/prestonia.html

 (SUPERMICRO P4DP6)

[撮影協力:ぷらっとホーム]


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