72Mbps転送モードを持つ無線LAN機器登場、ただし国内では使用不可
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今回登場したのはD-Link、NETGEARという2つのメーカーの製品。D-Linkの製品は無線アクセスポイント「DWL-5000AP」、PCI接続タイプ無線LANカード「DWL-A520」、PCカードタイプのワイヤレスLANカード「DWL-A650」の3機種で、NETGEARの製品は無線アクセスポイント「HE102」、PCカードタイプのワイヤレスLANカード「HA501」の2機種だ。実売価格は19,800円~42,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
これらの製品は、5GHz帯の無線を使うIEEE 802.11a規格に準拠しつつ、独自の技術で標準の54Mbpsを超える72Mbpsでのデータ転送モードをサポートしたもの。このモードは、IEEE 802.11a対応の無線LANチップセットがもともと備えている独自機能で、これまでに発売されたIEEE 802.11a対応の無線LAN機器の中にも実は内部的にこのモードを備えているという製品は多い。
ATHEROSやProximといった無線LANチップセットメーカーは、複数のチャンネルを同時に使うなどの方法でデータ転送速度を上げる独自のモード(Turbo Modeや2X modeと呼ばれる)を開発してチップセットに盛り込んでおり、すでにIEEE 802.11aをベースに最大108Mbpsをうたう製品も出ている。
これまで、こうした独自モードが一般向け製品でサポートされなかったのは、そもそもメーカー毎の独自拡張であるために互換性が低いこと、また日本国内では電波法の規制にひっかかってしまうため。国内では5GHz帯の占有周波数帯幅は18MHzと定められているが、独自モードを使うとこれを超えてしまうのだ。
こうした独自モードはイレギュラーな仕様であるというほか、国ごとに違う電波の規制問題から簡単には使えないものだが、今回の輸入品をを見る限り、技術的には製品化は簡単で、実際にアメリカなどではこうした製品がもう使われているということがわかる。
国内で無線LAN環境が今後どう展開していくのかは、技術動向のほかに規制などの動きをチェックすることも不可欠。少なくとも、54Mbpsを超える高速無線LANが国内で使えるようになるには、まだ少し時間がかかりそうだ。
□Atheros Communications
http://www.atheros.com/
□Proxim
http://www.proxim.com/
http://www.proxim.co.jp/
□DWL-5000AP/DWL-A520/DWL-A650(D-Link Systems)
http://www.dlink.com/products/wireless/dwl5000ap/
http://www.dlink.com/products/wireless/dwla520/
http://www.dlink.com/products/wireless/dwla650/
□HE102/HA501(NETGEAR)
http://www.netgear.com/product_view.asp?xrp=11&yrp=35&zrp=119
http://www.netgear.com/product_view.asp?xrp=11&yrp=35&zrp=120
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【2002年2月23日】アイ・オー・データから汎用の54Mbps対応無線LANルータが発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020223/wna54.html
(D-Link DWLシリーズ) | |
(NETGEAR製品) |
[撮影協力:USER'S SIDE本店]
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