【 2002年6月15日号 】

玄人志向の最新USB 2.0カードにウイルス混入が判明、回収・交換へ

USB2.0V-PCIUSB2.0V-PCI
USB2.0V-PCIUSB2.0V-PCI

 玄人志向は13日(木)、先週発売したばかりのUSB 2.0カード「USB2.0V-PCI」のデバイスドライバ収録CD-ROMにウイルスが混入していたことを明らかにし、その対応策を同時に発表した。同製品を購入した人は、すぐに玄人志向が推奨する駆除ツールを使って特定のウイルスを駆除することが必要だ。

 「USB2.0V-PCI」は、VIA製USB 2.0コントローラーVT6202を搭載した初のUSB 2.0カードとして先週登場したばかりの製品。約2,000円という低価格な点が受け、売れ行きは順調のようだったが、ウイルス混入が判明した直後に在庫は自主回収され、現在は店頭から姿を消している。玄人志向ではこの製品を廃番にするとしており、少なくとも同じブランドでこの製品が再び出回ることはなさそうだ。

 CD-ROMの中に混入していたのは「W32.ElKern.4926」というウイルスで、感染すると\Windows\Systemフォルダ内の実行形式ファイルすべてに感染しようとするほか、オープンな共有リソースやマッピングドライブ上のファイルに感染するという感染力の非常に高いウイルス。同じファイルに繰り返し増殖することで、感染先のファイルを修復不可能にする可能性があり、最悪の場合はOS自体がクラッシュしてしまう。

 玄人志向では具体的なCD-ROM内の感染ファイル名を明らかにしていないが、おそらくデバイスドライバのセットアップ用実行ファイルに感染していたものとみられ、これをアンチウイルスソフトのリアルタイムチェック機能を有効にしていない環境で実行していた場合は確実にPC側に感染しているものと考えられる。自分のPCだけならともかく、感染力が非常に高いウイルスだけに職場や仲間内のネットワークを経由して他人のPCにダメージを与える可能性があり、感染の可能性があるのならばすぐにチェックしてみるべきだろう。

 玄人志向は、今回のウイルスを駆除するツールと新たなデバイスドライバのセットアップ用実行ファイルを配布する一方、「USB2.0V-PCI」の購入者に対して、返金もしくは代替製品と交換する対応をとるとしている。

 なお、玄人志向によると、今回のトラブルの反省の意味も含めて、6月下旬にアキバでアンチウイルスの体験版を大量配布する予定があるとのこと。

□USB2.0V-PCIのドライバCD-ROMについて(玄人志向)
http://www.kuroutoshikou.com/release.html
□W32.Elkern.4926(シマンテック)
http://www.symantec.com/region/jp/sarcj/data/w/w32.elkern.4926.html
□関連記事
【2002年6月8日】玄人志向 USB2.0V-PCI(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020608/ni_i_ic.html#kusb20v

 (玄人志向製品)

[撮影協力:コムサテライト2号店]


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