高速性の根拠は、新開発のコマンド制御方式「tag 'n seek」によるもの。この技術は「PCから送られた制御用コマンドを並べ替え、最も効率がよくなる順序で実行する」というもので、シーク時間の短縮などによりコマンド処理時間が高速化されるという。内部転送速度は最大699Mbit/sで、サステイン転送速度は29～56MB/s。

　このほかの詳細仕様は容量ごとに微妙に異なっており、おおまかにいうと1プラッタタイプが「静音仕様」、その他のタイプが「高速仕様」になっている。1プラッタタイプの仕様は平均シークタイム8.8ms/アイドル時動作音 2.6Belで、2プラッタタイプが同8.5ms/2.8Bel、3プラッタタイプが同じく8.5ms/3.0Bel。（シークタイムの仕様はニュースリリースの表記による）

　バッファ容量もモデルによって2MBまたは8MBと異なっており、180GBモデルは8MB、60GBモデルは2MBで、120GBモデルと80GBモデルについては2MB/8MB双方のモデルがラインナップされている。

□ニュースリリース(IBM)
http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2002/10011

[撮影協力:OVERTOPとコムサテライト3号店とTSUKUMO eX.]

　発売されたのは、基板タイプの「AEC-7726H」「AEC-7722」とアダプタタイプの「ARS-2100」の計3種類。

　変換の仕組みは3製品共通で「内蔵RISC CPUによってプロトコル変換を行う」というもの。電源はFDDと同じ4ピンコネクタから供給を受ける仕組みになっており、4ビット分のSCSI ID設定用ディップスイッチなども用意されている。ファームウェアはフラッシュメモリに格納されており、アップデートも可能という。

　形状以外の主な違いは対応規格と想定用途で、AEC-7726HとASR-2100がUltra ATA/133＋Ultra160 SCSI対応の「HDD用」、AEC-7722がATAPI＋Ultra2 SCSI対応の「ATAPI機器用」とされている。

　特にAEC-7722は幅広い機器をサポートしているそうで、外箱の記載によると「CD-ROM/R/RW、DVD-ROM、-RAM/R、-R/RW、+RW/+R」をサポートしているという。ただし、マニュアルには「このアダプタでSCSI接続してもCD書き込みソフトなどが“IDE接続”と認識する場合が多く、これを解決するためには対応SCSIカードと対応書き込みソフトが必要となる」という記述があり、対応SCSIカードとして同社 AEC-67160が、対応ソフトとして同社 Ha! CD Burner (+DVD)とNero Burning Romが挙げられている。

　日本語の製品情報ページによるとAEC-7722をHDD用として利用することも可能という。

　AEC-7726HとARS-2100に関しては英語版のみが、AEC-7722に関しては日本語版と英語版がそれぞれ発売されている。日本語版には日本語マニュアルなどが付属する。

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【1999年9月11日】IDEをUltra Wide SCSIに変換するアダプタ
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/990911/etc_7720uw.html