サウンド用の真空管アンプを搭載したことで話題を呼んだAOpen製マザーボード「AX4B-533Tube」に続く新モデルが登場した。製品はi845GEチップセット搭載Socket 478マザーボード「AX4GE Tube」で、Serial ATAインターフェイス搭載モデル「AX4GE Tube(J)」と非搭載モデル「AX4GE Tube Japan」の2種類が出回っている。実売価格は「AX4GE Tube(J)」が23,280円、「AX4GE Tube Japan」が19,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
海外市場向けの「AX4B-533Tube」は国内では数量限定での扱いだったため、入手できずに悔しい思いをしたという人も少なくないと思うが、「AX4GE Tube」はとくに限定品などとはうたわれておらず、I/Oパネル部にも国内向け製品であることを示すおなじみの「日本限定版」のラベルがあるほか、付属マニュアル(「ユーザーズガイド」「真空管マザーボードマニュアル」の2冊)も日本語化されている。どうやら今回の製品は、日本法人による通常流通品と見てよさそうだ。
「AX4GE Tube」の外観は「AX4B-533Tube」とほぼ同様で、細かい部分では真空管ソケットの周囲にLEDを装備するといった新たな特徴も見て取れる。真空管ソケットや大型コンデンサなどの搭載により基板スペースが圧迫され、PCIスロットが3本と少なくなっているほか、同梱された真空管の取り付けをユーザー自身が行う必要があるのも従来と同じだ。もっとも、真空管マザーボードが目当てという人にとって、こうした点がマイナスとなることはないだろう。
また、「SilentTek」「SilentBIOS」という静粛性向上に特化した機能を搭載しているのも特徴のひとつで、BIOSやアプリケーションによって、CPUへの負荷が低い状態にCPUファンを停止させることも可能という「Smart Fan」設定やCD-ROMドライブの速度制御機能などを提供している。従来どおりの温度に連動したファンコントロールも可能だ。
なお、マニュアルでは、ラジオ放送が聞ける別売の拡張カード「FMラジオカード」が紹介されており、マザーボード上にもカード用コネクタが用意されているのだが、現時点では日本向け製品はFMラジオ機能に対応しない旨の注意書きも併記されている。
「AX4B-533Tube」を買い逃したという人にはもちろんだが、「AX4GE Tube」は付属マニュアルが日本語化されていることもあり、真空管マザーボードでのPC自作にチャレンジしてみたいという初心者にも狙い目の製品といえそうだ。
□AX4GE Tube/SilentTek(AOpen)
http://english.aopen.com.tw/products/mb/AX4GETubeJapan.htm
http://club.aopen.com.tw/News/News_showAnswer_New.asp?RecNo=1007&Language=Japanese
http://club.aopen.com.tw/News/News_showAnswer_New.asp?RecNo=846&Language=Japanese
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【2002年8月10日】真空管搭載マザーボードの海外直輸入品が突如として店頭販売開始
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020810/etc_533tube.html
| (AOpen AX4GE Tubeシリーズ) |
[撮影協力:テクノハウス東映]