2週間ほど前に一部ショップで展示されたヒートレーン採用の星野金属製Socket 478用CPUクーラー「HeatHammer I」の販売がスタートした。実売価格は10,800円~12,799円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
ブラックアルマイト仕上げのボディに「HeatHammer I」のロゴが映えるこの製品は、同社製キューブ系Socket 478対応自作PCキット「Polo Quatre」「Pandora Quatre」「M.J」などに対応したファン非搭載のCPUクーラー。冷却の構造は、CPUからの熱をPCケース背面のファンの位置までヒートレーンで移動させてそこで放熱するというもので、CPUとの接触部とケースファンに接する放熱フィンが90度に折れ曲がったヒートレーンで繋げられている。伝達物質にガスを使うヒートレーンを採用したため、液体を使うヒートパイプと違って設置方向に制約がないという特徴があるという。冷却にはケースファンが必須で、ファンレスPCの自作に利用できるわけではないが、PCケース内部とCPUの冷却をケースファンのみでまかなえるため、静粛性を向上させるにはもってこいのアイテムといえるだろう。
対応クロックはPentium 4が2.8GHz、Celeronが2.2GHz。ただし、Webサイト上の製品情報には、CPUの温度はビデオカードやHDDなどのパーツによっても変化するため、ユーザー自身が最適な環境を構築するようにとの注意書きもある。汎用製品に比べると「HeatHammer I」は対応機種を明確にされている点などで安心感は高いが、安定動作を目指すにはPCケース内部でケーブルをうまく配置させたりといった若干の工夫が必要になりそうだ。
価格はやや高めではあるものの、同社製のキューブ系Socket 478対応自作PCキットのユーザーで手軽に静粛性を高めたいならこの「HeatHammer I」を利用しない手はないだろう。同社の保証外となるが、腕に自身がある人は汎用PCケースへの取り付けにチャレンジしてみるのもアリかもしれない。
□HeatHammer I(ソルダム)
http://www3.soldam.co.jp/custom/others/hh/
□関連記事
【2002年12月14日】ファンレスのSocket 478用超高層ヒートシンク「NCU-1000」が発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021214/etc_ncu1000.html
【2002年12月7日】キューブ系PCケース用のヒートレーン採用CPUクーラーが近日登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021207/etc_windycl.html
| (星野金属 HeatHammer) |
[撮影協力:クレバリー1号店とTSUKUMO eX.]